コデワ

ヴァンウォール・レーシングチーム
国籍 オーストリアの旗 オーストリア
本拠地 ドイツの旗 ドイツ グレーディング
創設者 ロムルス・コレス
コリン・コレス
活動期間 2000年-
カテゴリ WEC、ドイツF3、ユーロF3、DTM、ELMS
公式サイト VanwallRacing.com
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コデワ有限合資会社（Kodewa GmbH & Co. KG）は、ドイツバイエルン州ロート郡グレーディングを本拠とする、2000年に設立されたレーシングチームの運営会社である。以前はバイコレスの名で、FIA 世界耐久選手権（WEC）のLMP1クラスに参戦。2023年よりヴァンウォール・レーシングチームで参戦している。

概要

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2000年に、ロムルス・コレス(Romulus Kolles) と、その息子の コリン・コレス(Colin Kolles) によって ドイツF3に参戦する為のレーシングチームとして、コレス・レーシング（Kolles Racing） というチーム名で設立されたことが始まりである。2003年にドイツF3とフランスF3が統合したユーロF3がスタートすると、2003年から2005年までユーロF3に参戦している。

コリン・コレスは、F1チームのジョーダン・グランプリのマネージングディレクターに就任する為に、2005年シーズンの始まりと共にコレス・レーシングのチーム経営をディレクターを辞める2009年まで離れることになった。コリンがチームから去った翌年の2006年、ロムルスはユーロF3からDTMへチームの活躍の舞台を移している。DTMでは、スポンサータイトルを冠したチーム名である フューチャーコムTME（Futurecom TME） の名称で2009年までアウディのレースカーの供給を受けて参戦した。

2009年、コレス・チームはニック・ハイドフェルドのマネジャーを務めていたベルナー・ハインツとの共同経営で コレス・アンド・ハインツ・ユニオン（Kolles & Heinz Union）というチームで、再びユーロF3に参戦している。

2010年、F1チームのHRT F1のチーム代表にコリン・コレスが就任すると、2011年12月15日にコリン・コレスがチーム代表を解任されて2012年にHRT F1のオペレーションがスペインに移されるまで、コデワの本拠地であるグレーディングの作業場でHRT F1のオペレーションがされていた。

2012年のル・マン24時間レースでのコデワの参戦車両「ローラ・B12/80-ロータス」

コデワは参戦するレースカテゴリーの興味を、フォーミュラレースよりル・マン・シリーズ（後のインターコンチネンタル・ル・マン・カップ）といったスポーツカーレースに移した。2009年のアジアン・ル・マン・シリーズにも参戦。2012年から2014年まで、FIA 世界耐久選手権にロータスのブランド名を付けた ロータス（Lotus）のチーム名登録で参戦した。2012年と2013年はLMP2クラスで、2014年はステップアップしてLMP1クラスで参戦している。2015年ではロータスとの契約が終了したことから、バイコレス（ByKolles）というチーム名で参戦している。なおレースカーは2013年から独自開発の「ロータス・T128」、2014年は「ロータス・CLM P1/01」。その後ロータスの冠名が外され、2015年から「CLM P1/01」で出走することになった[1]。

しかし資金やオペレーションなど様々な問題から、LMP1プライベーターとして唯一のライバルであるレベリオン・レーシングに敗北し続けていた。

2017年はエンジンを、日産・GT-R LM NISMOに採用されていたVRX30A（V6ツインターボ）にスイッチ[2]。レベリオンもLMP2へ戦場を変えたことで、LMP1プライベーターでは事実上ライバル不在のままル・マンに参戦した。しかしオープニングラップのミュルサンヌ・ストレート直前でフロントカウルが外れクラッシュして呆気なく終わり、ファンから「ル・マン24秒」と揶揄された[3]。その後、第4戦ニュルブルクリンク6時間レースまでで活動を休止し、来季に向けた準備をすることを決めた。

2018-2019年シーズンには復帰したが、最高は4位で表彰台を獲得することは叶わなかった。

2019-2020年シーズンは第6・第7戦のみのエントリーに収まっている。

2021年から、ル・マン・ハイパーカー（LMH）クラスで参戦することが発表されていたが[4]、参戦は無かった。

2022年、LMHクラスへエントリー申請をしたが、WEC選考委員会が基準を満たしていなかったとの理由でエントリーは却下された[5][6]。

2023年にLMHクラスへの参戦が認められた。チーム名はフロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム（Floyd Vanwall Racing Team）、マシンは新開発したヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680で参戦する[7]。

2024年にむけてマシンのアップデート等を行う準備をしていたが、FIA/ACOよりエントリーを拒否されたため再びグリッドを去ることになった。

戦績

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ル・マン・シリーズ

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年 チーム 車両 クラス No. ドライバー Rds. 1 2 3 4 5 Pts. Pos.
2009 ドイツの旗 コレス アウディ・R10 TDI LMP1 14 イギリスの旗 アンディ・メイリック（英語版） All CAT
8 		SPA
6 		ALG
NC 		NüR
4 		SIL
6 		12 7位
フランスの旗 チャールズ・ツォルスマンJr.（英語版） All
ドイツの旗 ミハエル・クルム 1
インドの旗 ナレイン・カーティケヤン 2-5
15 オランダの旗 クリスチャン・アルバース All CAT
Ret 		SPA
7 		ALG
Ret 		NüR
Ret 		SIL
5 		6 10位
デンマークの旗 クリスチャン・バッケラド All
スイスの旗 ジョルジオ・モンディーニ（英語版） 2–4

FIA 世界耐久選手権

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年 チーム 車両 クラス No. ドライバー Rds. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 Pts. Pos.
2012 ドイツの旗 ロータス ローラ・B12/80 LMP2 31 ドイツの旗 トーマス・ホルツァー（英語版） All SEB
6 		SPA
Ret 		LMS
Ret 		SIL
6 		SÃO
8 		BHR
Ret 		FUJ
Ret 		SHA
6 		32 8位
ドイツの旗 ミルコ・シュティス 1-5, 7-8
イタリアの旗 ルカ・モロ（英語版） 1, 3, 5-6
オランダの旗 レンガー・ヴァン・デル・ザンデ 2
オランダの旗 クリスチャン・アルバース 4
32 イタリアの旗 ルカ・モロ（英語版） 2 SEB SPA
11 		LMS SIL
Ret 		SÃO
6 		BHR
4 		FUJ
5 		SHA
Ret 		N/A NC
アメリカ合衆国の旗 ケビン・ウィーダ 2, 4-8
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 2, 4-8
イタリアの旗 ヴィタントニオ・リウッツィ 4-7
チェコの旗 ヤン・チャロウズ 8
2013 チェコの旗 ロータス ロータス・T128 LMP2 31 アメリカ合衆国の旗 ケビン・ウィーダ All SIL
Ret 		SPA
6 		LMS
Ret 		SÃO
Ret 		COA
Ret 		FUJ
7 		SHA
Ret 		BHR
Ret 		11 8位
イタリアの旗 ヴィタントニオ・リウッツィ 1–2, 5–8
フランスの旗 クリストフ・ブシュー 1, 3–4, 7
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 2–3, 5–6
オーストリアの旗 ルーカス・アウアー 8
32 ドイツの旗 トーマス・ホルツァー（英語版） All SIL
NC 		SPA
5 		LMS
Ret 		SÃO
Ret 		COA
3 		FUJ
6 		SHA
6 		BHR
Ret 		37 7位
オーストリアの旗 ドミニク・クライハマー（英語版） All
チェコの旗 ヤン・チャロウズ All
2014 ルーマニアの旗 ロータス CLM P1/01 LMP1-L 9 イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 4–5 SIL SPA LMS COA
2 		FUJ
Ret 		SHA
3 		BHR
Ret 		SÄO
Ret 		33 3位
フランスの旗 クリストフ・ブシュー 4–5
オーストリアの旗 ルーカス・アウアー 4, 6, 8
ドイツの旗 ピエール・カッファー 5–8
スイスの旗 サイモン・トルマー 7
フランスの旗 ナタナエル・ベルトン（英語版） 7
2015 オーストリアの旗 チーム・バイコレス CLM P1/01 LMP1 4 スイスの旗 サイモン・トルマー All SIL
Ret 		SPA
Ret 		LMS
EX 		NÜR
1 		COA
1 		FUJ
2 		SHA
2 		BHR
2 		104 3位
イタリアの旗 ヴィタントニオ・リウッツィ 1-2
オーストリアの旗 クリスチャン・クリエン 1-2
ポルトガルの旗 ティアゴ・モンテイロ 3
ドイツの旗 ピエール・カッファー 3-8
2016 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム CLM P1/01 LMP1 4 スイスの旗 サイモン・トルマー All SIL
3 		SPA
3 		LMS
Ret 		NÜR
Ret 		MEX
2 		COA
2 		FUJ
Ret 		SHA
1 		BHR
2 		109 2位
イギリスの旗 オリヴァー・ウェブ（英語版） All
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 1–2
ドイツの旗 ピエール・カッファー 3–5, 7–9
2017 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 LMP1 4 イギリスの旗 オリヴァー・ウェブ（英語版） 1-4 SIL
Ret 		SPA
6 		LMS
Ret 		NÜR
14 		MEX COA FUJ SHA BHR N/A NC
オーストリアの旗 ドミニク・クライハマー（英語版） 1-4
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 1-2
イタリアの旗 マルコ・ボナノミ（英語版） 3–4
2018-19 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 LMP1 4 イギリスの旗 オリヴァー・ウェブ（英語版） 1–5, 7–8 SPA
4 		LMS
Ret 		SIL
Ret 		FUJ
5 		SHA
Ret 		SEB SPA
34 		LMS
Ret 		22.5 4位
フランスの旗 トム・ディルマン 1–2, 4–5, 7–8
オーストリアの旗 ドミニク・クライハマー（英語版） 1–2
オーストリアの旗 レネ・ビンダー（英語版） 3
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 4–5
イタリアの旗 パオロ・ルベルティ 7–8
2019-20 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 LMP1 4 フランスの旗 トム・ディルマン 6-7 SIL FUJ SHA BHR COA SPA
11 		LMS
Ret 		BHR
 N/A NC
カナダの旗 ブルーノ・スペングラー 6-7
イギリスの旗 オリヴァー・ウェブ（英語版） 6-7
2023 オーストリアの旗 フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム ヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680 ハイパーカー 4 アルゼンチンの旗 エステバン・グエリエリ All SEB
8 		POR
Ret 		SPA
Ret 		LMS
Ret 		MNZ
12 		FUJ
11 		BHR
12 		10 7位
フランスの旗 トム・ディルマン 1–4
カナダの旗 ジャック・ヴィルヌーヴ 1–3
フランスの旗 トリスタン・ヴォーティエ 4–7
ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 5-6
オーストラリアの旗 ライアン・ブリスコー 7

ル・マン24時間レース

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ル・マン24時間レース 結果
年 チーム 車両 タイヤ クラス No. ドライバー 周回数 総合順位 クラス順位
2009年 ドイツの旗 コレス アウディ・R10 TDI M LMP1 14 インドの旗 ナレイン・カーティケヤン
フランスの旗 チャールズ・ツォルスマンJr.（英語版）
ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー 		369 7位 7位
15 デンマークの旗 クリスチャン・バッケラド
オランダの旗 クリスチャン・アルバース
スイスの旗 ジョルジオ・モンディーニ（英語版） 		360 9位 9位
2010年 ドイツの旗 コレス アウディ・R10 TDI M LMP1 14 アメリカ合衆国の旗 スコット・タッカー（英語版）
ポルトガルの旗 マヌエル・ロドリゲス
フランスの旗 クリストフ・ブシュー 		182 DNF DNF
15 デンマークの旗 クリスチャン・バッケラド
イギリスの旗 オリバー・ジャービス
オランダの旗 クリスチャン・アルバース 		331 DNF DNF
2012年 ドイツの旗 ロータス ローラ・B12/80 D LMP2 31 ドイツの旗 トーマス・ホルツァー（英語版）
ドイツの旗 ミルコ・シュルティス
イタリアの旗 ルカ・モロ（英語版） 		155 DNF DNF
2013年 チェコの旗 ロータス ロータス・T128 D LMP2 31 アメリカ合衆国の旗 ケビン・ウィーダ
イギリスの旗 ジェームズ・ロシター
フランスの旗 クリストフ・ブシュー 		17 DNF DNF
32 ドイツの旗 トーマス・ホルツァー（英語版）
オーストリアの旗 ドミニク・クライハマー（英語版）
チェコの旗 ヤン・チャロウズ 		219 DNF DNF
2015年 オーストリアの旗 チーム・バイコレス CLM P1/01 M LMP1 4 スイスの旗 サイモン・トルマー
ドイツの旗 ピエール・カッファー
ポルトガルの旗 ティアゴ・モンテイロ 		260 DSQ DSQ
2016年 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム CLM P1/01 D LMP1 4 スイスの旗 サイモン・トルマー
ドイツの旗 ピエール・カッファー
イギリスの旗 オリバー・ウェブ（英語版） 		206 DNF DNF
2017年 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 オーストリアの旗 ドミニク・クライハマー
イギリスの旗 オリバー・ウェブ
イタリアの旗 マルコ・ボナノミ（英語版） 		7 DNF DNF
2018年 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 イギリスの旗 オリバー・ウェブ
フランスの旗 トム・ディルマン
オーストリアの旗 ドミニク・クライハマー 		65 DNF DNF
2019年 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 フランスの旗 トム・ディルマン
イギリスの旗 オリバー・ウェブ
イタリアの旗 パオロ・ルベルティ 		163 DNF DNF
2020年 オーストリアの旗 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 フランスの旗 トム・ディルマン
カナダの旗 ブルーノ・スペングラー
イギリスの旗 オリバー・ウェブ 		97 DNF DNF
2023年 オーストリアの旗 フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム ヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680 M ハイパーカー 4 フランスの旗 トム・ディルマン
アルゼンチンの旗 エステバン・グエリエリ
フランスの旗 トリスタン・ヴォーティエ 		165 DNF DNF

脚注

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[脚注の使い方]
  1. ^ “ロータスから改称のバイコレス、今季もWEC参戦へ”. オートスポーツ (2015年1月24日). 2016年1月24日閲覧。
  2. ^ バイコレス、GT-R LM搭載のニッサンVRX30Aエンジンにスイッチ
  3. ^ “Webb: Le Mans 'hard to watch' after early ByKolles exit” (英語). ｍotorsport.com. (Jun 21, 2017). https://www.motorsport.com/lemans/news/webb-le-mans-hard-to-watch-after-early-bykolles-exit-920813/920813/ 2018年11月16日閲覧。 
  4. ^ “WEC：バイコレス、PMCプロジェクトLMHを発表。2021年ハイパーカーで参戦へ”. autosport web. 2020年9月19日閲覧。
  5. ^ “バイコレスのハイパーカーデビューに暗雲。WECへの年間エントリー申請が却下か”. autosport web. 2022年1月12日閲覧。
  6. ^ “バイコレスのエントリー申請却下についてWEC代表が言及「選考基準を満たしていなかった」”. autosport web. 2022年1月20日閲覧。
  7. ^ Daniel Lloyd (11 January 2023). “Record Top-Category Field Headlines 38-Car Season Entry”. https://sportscar365.com/lemans/wec/record-top-category-entry-headlines-38-car-field/ 11 January 2023閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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