サムルノリ | |
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各種表記 | |
ハングル: | 사물놀이 |
漢字: | 四物놀이 |
発音: | サムルロリ |
ローマ字表記: | samullori |
サムルノリ(사물놀이)は、朝鮮の伝統楽器であるケンガリ・チン・チャング・プクを用いた韓国の現代音楽のひとつ。プンムルノリと呼ばれる農村地帯の伝統的な農楽をもとに、1970年代末に舞台芸術としてアレンジされたパーカッション・アンサンブルである。
名称は、1978年に結成された演奏グループ「サムルノリ」に由来し、後に4種の伝統楽器を用いた演奏そのものを指すようになった。韓国の農楽そのものをサムルノリと呼ぶのは誤用である。
伝統楽器奏者として既に知られていたキム・ドクス(金徳洙)[1]が、1978年2月に4種の打楽器による演奏を試みたのがはじまりである。1980年、キム・ドクスをリーダーに、キム・ヨンベ、チェ・ジョンシル、イ・グァンスが加わって「サムルノリ」が結成された。かれらは農村に古くから伝わる農楽をリズムごとに整理し、体系化した演奏をするようになった。本来の農楽では、通常立った状態で踊りながら演奏するが、「サムルノリ」は室内で座って演奏する。
「サムルノリ」は「四物の遊び」という意味で、地方ごとに異なる農楽の中でも必ず用いられる4つの楽器(ケンガリ、チン、チャング、プク)を使って演奏する。チン(鉦)は風を、プク(太鼓)は雲を、チャング(鼓の一種)は雨を、ケンガリ(小さい鉦)は雷を表現し、また、金属製の楽器は天を表し、木と皮の楽器は地を表すと言われており、4つの楽器が奏でる楽曲は、天地・宇宙を表現するものであるという。