「ジス・マスト・ビー・ザ・プレイス」 | ||||||||
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トーキング・ヘッズ の シングル | ||||||||
初出アルバム『スピーキング・イン・タングズ』 | ||||||||
B面 | ムーン・ロックス | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | 7インチ・シングル | |||||||
ジャンル | ニュー・ウェイヴ | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | サイア・レコーズ | |||||||
作詞・作曲 | デヴィッド・バーン、クリス・フランツ、ジェリー・ハリスン、ティナ・ウェイマス | |||||||
プロデュース | トーキング・ヘッズ | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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トーキング・ヘッズ シングル 年表 | ||||||||
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「ジス・マスト・ビー・ザ・プレイス」(This Must Be the Place (Naive Melody))は、トーキング・ヘッズが1983年に発表した楽曲。
デヴィッド・バーンはコンサート映画『Stop Making Sense』のDVDに収録されているセルフ・インタビューで次のように述べている[2]。
この曲はまるごとと言っていいくらい、前後撞着した言葉だけで作られたラブソングだ。言葉に強い感情の共振はあるかもしれないが、語られること自体の質はぜんぜん求められない。実に真っ正直なラブソングじゃないだろうか。僕はそれまでリアルなラブソングなんて書いたことはなかった。僕が書くものは留保だとかひねりだかそういうものばかりだったからね。それでも多くの人がやっているようなやり方でやれば馬鹿げた曲か、あるいは退屈な曲しかできない。ともかく陳腐ではないものを書こうとした。たぶんうまくいったと思うよ。だからそれがとてもうれしいんだ。
タイトルの丸かっこの「Naive Melody」は、ギターとベースのオスティナート(執拗反復)をそのまま言及する言葉と言われている[注 1]。ウォーリー・バダルーがシンセサイザーで、デヴィッド・ヴァン・ティーゲムがパーカッションで参加している。
1983年5月31日に発売された5枚目のスタジオ・アルバム『スピーキング・イン・タングズ』に収録された。同年11月にシングルカットされた[1]。B面は「ムーン・ロックス」。ビルボード・Hot 100で62位を記録し[5]、全英シングルチャートで51位を記録した[6]。
1984年4月24日、ジョナサン・デミが監督したグループのコンサート映画『Stop Making Sense』が公開される。同作品は1983年12月にハリウッドのパンテージズ劇場で行われたライブを記録したものであり、本作品も収録された。終盤のバーンのダンスは、フレッド・アステアが映画『恋愛準決勝戦』(1951年)でコートラックを自在に操りながら踊るシーンを模している。ティナ・ウェイマスはベースではなく、フェンダー・スウィンガーのギターを弾いている。
同年9月、映画のサウンドトラック・アルバム『Stop Making Sense』が発売。10月、アルバムから「ワンス・イン・ア・ライフタイム」のライブ・バージョンがシングルカットされた。B面は、サウンドトラック・アルバムには収録されなかった「ジス・マスト・ビー・ザ・プレイス」のライブ・バージョンであった[7]。
映画が制作された頃、本作品のミュージック・ビデオも作られた。グループがコンサートのサポート・メンバーの面々と家でくつろぎながらホーム・ムービーを見る、という設定で、登場人物たちは後半で地下に下りて行き、楽器をもって演奏をする。グループ以外の出演者はアレックス・ウィア、バーニー・ウォーレル、スティーヴ・スケールズ、エドナ・ホルト、リン・マブリー。
2011年公開の映画『This Must Be the Place』は本作品にちなんでタイトルがつけられた(邦題『きっと ここが帰る場所』)。映画の中で主演のショーン・ペンはデヴィッド・バーンのコンサートに行き、バーンが「ジス・マスト・ビー・ザ・プレイス」をフルで演奏をするのを見る[8][9]。
そのほか、『ウォール街』(1987年)と続編の『ウォール・ストリート』(2010年)で使用された。
チャート(1983年) | 最高順位 |
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イギリス(全英シングルチャート)[6] | 51 |
アメリカ(Billboard Hot 100)[5] | 62 |