セスキ炭酸ナトリウム sodium sesquicarbonate | |
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sodium carbonate—sodium hydrogencarbonate (1/1) | |
別称 テトラトリタ炭酸ナトリウム セスキ炭酸ソーダ トロナ (trona) carbonic acid, sodium salt (2:3) trisodium hydrogendicarbonate | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 533-96-0 |
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特性 | |
化学式 | Na3H(CO3)2·2H2O |
モル質量 | 190.00 |
外観 | 固体(白色結晶粉末) |
密度 | 2.112 g/cm3 (二水和物) |
融点 |
>70 (分解) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
セスキ炭酸ナトリウム(セスキたんさんナトリウム、英: sodium sesquicarbonate[1])は、炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)と炭酸水素ナトリウム(重曹)が複塩として共存し安定している状態のアルカリ剤を指す通称[1]。テトラトリタ炭酸ナトリウム[2]、セスキ炭酸ソーダ[1]と呼ばれることもある。
セスキはラテン語に由来する化学用語で3/2(1.5)の意味であり、sodium carbonate(炭酸ソーダ)とsodium bicarbonate(重炭酸ソーダ、重曹)を半分ずつ合わせてその中間に位置するものという意味である[3]。
水溶性のある結晶で、常温で長期間変質しない[1]。pHは9.6〜10(5%水溶液)[1]。油脂を乳化させ、タンパク質を分解する性質を持つ[1]。
自然界にはトロナと呼ばれる鉱石として土中に存在し、世界各国で採掘されている[1]。
工業上は絹、ウール、木綿の洗浄に用いられる[3]。また、洗剤や入浴剤、またはそれらの原料としても用いられる[3][4]。
家庭用では皮脂汚れ襟元の黄ばみなどの汚れの洗濯、キッチン等の油汚れの下処理、血液などのタンパク質汚れに対する汚れ落としなどに利用される[1]。家庭で掃除などに使う目的で水に溶かした液剤は俗に「セスキ水」と呼ばれる[5]。
ただし、機械油や化粧品が原因の油汚れ、頑固な泥汚れ、衣類等のシミの漂白には不向きである[1]。
アルカリ性でタンパク質を分解する性質があるため、手荒れしやすい人が用いる場合はゴム手袋を着用する[3]。また、吸湿すると固くなってしまう性質がある[3]。
「アルカリウォッシュ」[6]という名称で市販されていることもある。