デクスター・ファウラー

デクスター・ファウラー
Dexter Fowler
2016年オールスターゲーム前のインタビュー場にて
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州アトランタ
生年月日 (1986-03-22) 1986年3月22日(38歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投
ポジション 外野手
プロ入り 2004年 MLBドラフト14巡目
初出場 2008年9月2日
最終出場 2021年4月9日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
五輪 2008年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
オリンピック
2008

ウィリアム・デクスター・ファウラーWilliam Dexter Fowler, 1986年3月22日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ出身の元プロ野球選手外野手)。右投両打。愛称はデックス(Dex)[1]

経歴

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プロ入りとロッキーズ時代

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高校卒業時にハーバード大学からはバスケットボールマイアミ大学からは野球のオファーがあったが、2004年MLBドラフトコロラド・ロッキーズから14巡目(全体410位)で指名され、契約金92万5000ドルで入団[2]

2008年オールスター・フューチャーズゲームのアメリカ合衆国選抜に選出された。AA級のタルサ・ドリラーズでは打率.335(リーグ2位)・9本塁打・64打点を記録。シーズン途中の8月に北京オリンピック野球アメリカ合衆国代表に選出された。同大会ではアメリカ合衆国代表は銅メダルを獲得した。9月2日に40人枠入りを果たし[3]、同日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦でメジャーデビュー。

コロラド・ロッキーズでの現役時代
(2009年8月19日)

2009年は4月27日のサンディエゴ・パドレス戦で新人選手として最多タイとなる5盗塁を記録した[4]。最終的に135試合の出場で打率.266・4本塁打・34打点を記録し、新人選手としてリーグ最多の27盗塁を記録[5]

2010年3月5日にロッキーズと1年契約に合意。5月31日にAAA級コロラドスプリングス・スカイソックスへ降格した[6]が、6月29日に再昇格した[7]。この年は132試合に出場し、6本塁打・36打点・13盗塁・打率.260だった。三塁打はリーグ1位の14本を記録した。

2011年3月3日にロッキーズと1年契約に合意[8]。6月7日に故障者リスト入りし[9]、6月20日にリストから外れたが、同日にAAA級コロラドスプリングスへ降格。7月15日に再昇格した[10]。この年は125試合に出場し、5本塁打・45打点・12盗塁・打率.266だった。

2012年1月17日にロッキーズと235万ドルの1年契約に合意[11][12]。この年は143試合に出場し、13本塁打・53打点・12盗塁・打率.300と好成績を残した。打率3割は自身唯一であり、OPSも自己最高の.863であった。

2013年2月11日にロッキーズと総額1160万ドルの2年契約を結んだ[13][14]。この年は119試合に出場し、12本塁打・42打点・19盗塁・打率.263だった。

アストロズ時代

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2013年12月3日にブランドン・バーンズジョーダン・ライルズとのトレードで、ヒューストン・アストロズに移籍した[15]

ヒューストン・アストロズでの現役時代
(2014年4月26日)

2014年オフの11月7日に日米野球2014のMLB選抜選出が発表された[16]

カブス時代

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2015年1月19日にルイス・バルブエナダン・ストレイリーとのトレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[17]。同年は156試合に出場し、打率こそレギュラーになって以降最低の.250だったが17本塁打・84四球は共に自己ベストで、また20の盗塁を決め、1番打者としての役割は果たした。センターの守備はDRS - 12と例年並みの低い数値だった。11月2日にFAとなった[18]

カブスでワールドシリーズ優勝した際
(2016年11月3日)

2016年2月25日にカブスと800万ドル(2年目は年俸900万ドルの相互オプション及び500万ドルのバイアウト付)の1年契約を結んだ[19][20]。シーズンでは前半戦64試合の出場で打率.290、7本塁打という成績だったが、序盤から好調だったカブスへの人気が集まり、外野手部門1位でオールスターゲームに選出されたが、故障のため出場は辞退した。最終的に125試合に出場し、打率.276・13本塁打・48打点、チーム最高の出塁率.393を記録した。また毎年センターの守備指標は芳しくなかったが、この年はDRS + 1を記録と進歩した。ポストシーズン、ワールドシリーズの第7戦で史上初となる先頭打者本塁打を記録した[21]。チームは延長10回の試合に8-7で勝利し、108年ぶりのワールドシリーズ優勝を果たした。ファウラーは2017年の契約オプションを行使せず[22]、11月5日にFAとなった[18]。球団はクオリファイング・オファーを提示した[23]が、11月14日に拒否した[24]

カージナルス時代

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2016年12月9日、セントルイス・カージナルスと5年総額8250万ドルで契約を結んだ[25]

セントルイス・カージナルスでの現役時代
(2017年6月18日)

2017年は118試合に出場し、打率.264・18本塁打・64打点だった。

2018年はオフにマーセル・オズナが移籍してきたことに伴い、中堅手から右翼手に配置転換された。5月2日のシカゴ・ホワイトソックス戦でルーカス・ジオリトから通算100本塁打を記録した[26]。5月6日のシカゴ・カブス戦では延長14回裏に自身初のサヨナラ本塁打を放った[27]。8月3日のピッツバーグ・パイレーツ戦で左足を痛め途中交代すると、骨折が判明し[28]、8月13日に60日間の故障者リストに入った[29]。以後出場はなく、最終的に90試合の出場で、打率.180・8本塁打・31打点の低調な成績に終わった。

エンゼルス時代

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2021年2月4日に後日発表選手または金銭とのトレードで、ロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した[30]。残り1年1450万ドルの契約のうち、カージナルスが1275万ドルを負担するという形での放出となった[31]。外野の戦力として期待されたが、開幕直後の4月9日の試合で走塁中に左膝前十字靭帯断裂の重傷を負い[32]、残りのシーズンを欠場した。オフにFAとなった。

ブルージェイズ傘下時代

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2022年3月30日にトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結んだ[33]。5月3日に自ら自由契約を志望し、退団した[34]

引退後

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2023年1月31日、自身のSNS上において現役引退を発表した[35][36]。6月24日と6月25日にカージナルスとカブスのライバル対決英語版ロンドンにて開催された公式戦のロンドンシリーズ英語版に両チームのOBとして参列し、アルバート・プホルスと共に始球式を務めた[37]

選手としての特徴

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通算四球率は12%余りで、平均を大きく上回る一方、通算盗塁成功率は68%余りで、平均を下回る[要出典]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2008 COL 13 27 26 3 4 0 0 0 4 0 0 1 0 0 0 0 1 5 0 .154 .185 .154 .339
2009 135 518 433 73 115 29 10 4 176 34 27 10 14 3 67 1 1 116 4 .266 .363 .406 .770
2010 132 505 439 73 114 20 14 6 180 36 13 7 7 0 57 0 2 104 5 .260 .347 .410 .757
2011 125 563 481 84 128 35 15 5 208 45 12 9 7 1 68 3 6 130 6 .266 .363 .432 .796
2012 143 530 454 72 136 18 11 13 215 53 12 5 6 2 68 1 0 128 5 .300 .389 .474 .863
2013 119 492 415 71 109 18 3 12 169 42 19 9 4 2 65 1 6 105 5 .263 .369 .407 .776
2014 HOU 116 505 434 61 120 21 4 8 173 35 11 4 1 1 66 2 3 108 6 .276 .375 .399 .774
2015 CHC 156 690 596 102 149 29 8 17 245 46 20 7 2 3 84 1 5 154 4 .250 .346 .411 .757
2016 125 551 456 84 126 25 7 13 204 48 13 4 1 4 79 0 11 124 3 .276 .393 .447 .840
2017 STL 118 491 420 68 111 22 9 18 205 64 7 3 0 4 63 6 4 101 10 .264 .363 .488 .851
2018 90 334 289 40 52 10 0 8 86 31 5 2 0 4 38 0 3 75 2 .180 .278 .298 .576
2019 150 574 487 69 116 24 1 19 199 67 8 5 1 4 74 1 8 142 6 .238 .346 .409 .754
2020 31 101 90 14 21 2 0 4 35 15 1 1 0 0 10 0 1 28 2 .233 .317 .389 .706
2021 LAA 7 21 20 3 5 0 0 0 5 1 1 0 0 0 1 0 0 6 0 .250 .286 .250 .536
MLB:14年 1460 5902 5040 817 1306 253 82 127 2104 517 149 68 43 28 740 16 51 1326 58 .259 .358 .417 .775
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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中堅(CF) 右翼(RF)
























2008 COL 9 12 1 0 1 1.000 1 0 0 0 0 ----
2009 127 247 5 4 2 .984 -
2010 120 239 2 1 0 .996 -
2011 122 309 6 8 2 .975 -
2012 131 257 4 6 2 .978 -
2013 110 231 3 3 2 .987 -
2014 HOU 111 238 4 5 1 .980 -
2015 CHC 152 337 5 4 2 .988 -
2016 121 219 6 4 1 .983 -
2017 STL 109 222 5 1 1 .996 -
2018 - 75 124 2 4 0 .969
2019 58 80 3 1 1 .988 118 158 5 4 2 .976
2020 - 27 38 0 0 0 1.000
2021 LAA - 7 7 0 0 0 1.000
MLB 1170 2391 44 37 15 .985 228 327 7 8 2 .977
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字は当該ポジションでリーグ最高

記録

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背番号

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  • 14(2008年)
  • 24(2009年 - 2013年、2015年 - 2016年)
  • 21(2014年)
  • 25(2017年 - )

代表歴

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脚注

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  1. ^ Cards' Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月20日閲覧
  2. ^ Jim Callis; Will Lingo (2007). Baseball America Prospect Handbook. United States: Baseball America. p. 147. ISBN 9781932391145. https://books.google.co.jp/books?id=WFTJJgGC2KMC&pg=PA147&dq=&redir_esc=y&hl=ja#v=onepage&q=&f=false 
  3. ^ "Roster transactions for Sept. 2" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 2 September 2008. 2016年2月26日閲覧
  4. ^ “Fowler ties modern-day record with 5 SBs; Hawpe taken to hospital” (英語). Associated Press. ESPN. (2009年4月27日). http://sports.espn.go.com/mlb/recap?gameId=290427127&teams=san-diego-padres-vs-colorado-rockies 2016年2月26日閲覧。 
  5. ^ Rhett Bollinger (2009年11月14日). “Happ, Hanson among NL ROY candidates” (英語). MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  6. ^ "Rockies purchase the contract of IF Jonathan Herrera" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 31 May 2010. 2016年2月26日閲覧
  7. ^ "OF Dexter Fowler recalled from Triple-A Colorado Springs" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 29 June 2010. 2016年2月26日閲覧
  8. ^ Thomas Harding (2011年3月3日). “Rockies come to terms with 27 players”. MLB.com. 2016年7月27日閲覧。
  9. ^ "Rockies place Dexter Fowler on 15-day DL" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 7 June 2011. 2016年2月26日閲覧
  10. ^ "Rockies recall outfielder Dexter Fowler, purchase contract of catcher Eliezer Alfonzo from Triple-A Colorado Springs" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 15 July 2011. 2016年2月26日閲覧
  11. ^ "Rockies and Dexter Fowler avoid arbitration by agreeing to one-year deal" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 17 January 2012. 2016年2月26日閲覧
  12. ^ Thomas Harding (2012年1月17日). “Fowler, Rockies avoid arbitration” (英語). MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  13. ^ "Rockies avoid arbitration by agreeing to a two-year deal with Dexter Fowler" (Press release) (英語). MLB.com (Colorado Rockies). 11 February 2013. 2016年2月26日閲覧
  14. ^ Thomas Harding (2013年2月11日). “Rockies, Fowler reach two-year contract agreement” (英語). MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  15. ^ Brian McTaggart (2013年12月3日). “Astros add Fowler, send Barnes, Lyles to Rockies” (英語). MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  16. ^ MLBオールスターチーム、追加選手発表!来日全29選手が決定”. 侍ジャパン公式サイト (2014年11月7日). 2016年2月26日閲覧。
  17. ^ Carrie Muskat (2015年1月20日). “Fowler 'excited' to join Cubs”. MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  18. ^ a b MLB公式プロフィール参照。2016年11月7日閲覧。
  19. ^ Carrie Muskat (2016年2月25日). “Outfield mix to be sorted out in spring games”. MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  20. ^ Dexter Fowler Statistics and History > Salaries” (英語). Baseball Reference.com (2016年6月20日). 2016年6月22日閲覧。
  21. ^ a b Cubs keep hitting in Game 7 against Indians”. MLB.com. 2019年5月20日閲覧。
  22. ^ Andrew Simon (2016年2月25日). “Fowler says he's headed for free agency” (英語). MLB.com. 2016年11月7日閲覧。
  23. ^ Carrie Muskat (2016年11月7日). “Fowler only Cubs player to get qualifying offer”. MLB.com. 2016年11月16日閲覧。
  24. ^ Carrie Muskat (2016年11月14日). “Fowler declines qualifying offer” (英語). MLB.com. 2016年11月16日閲覧。
  25. ^ Carrie Muskat (2016年12月9日). “Cubs thank Fowler, receive comp pick” (英語). MLB.com. 2016年12月13日閲覧。
  26. ^ a b Dexter Fowler Career Home Runs”. Baseball-Reference.com. 2021年9月20日閲覧。
  27. ^ Cards stun Cubs on Fowler's homer in 14th”. MLB.com. 2019年5月20日閲覧。
  28. ^ Fowler headed to DL with broken left foot”. MLB.com. 2019年5月20日閲覧。
  29. ^ Cardinals' Dexter Fowler: Moves to 60-day disabled list”. CBSSports.com. 2019年5月20日閲覧。
  30. ^ Cardinals trade Fowler to Angels” (英語). MLB.com. 2021年2月5日閲覧。
  31. ^ Angels acquire veteran Dexter Fowler and cash from Cardinals”. ロサンゼルス・タイムズ (2021年2月4日). 2021年9月20日閲覧。
  32. ^ エンゼルス・ファウラー外野手は今季絶望 前十字靱帯を修復手術へ - MLB : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年9月7日閲覧。
  33. ^ “ブルージェイズ 127本塁打、149盗塁のファウラーとマイナー契約 MLB公式”. 日刊スポーツ. (2022年3月31日). https://www.nikkansports.com/m/baseball/mlb/news/202203310000301_m.html 2022年4月1日閲覧。 
  34. ^ 宇根夏樹 (2022年5月4日). “故障明けの36歳が球団に解雇してもらう。AAAの3試合で12打数5安打は、他球団の興味を惹く!?”. https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/371a42a590fec47c127034293fad5af15274b249 2022年5月8日閲覧。 
  35. ^ Dexter Fowler [@dexterfowler] (2022年1月30日). "Thank you to the fans. Stay tuned for what's next". Instagramより2022年2月4日閲覧
  36. ^ Jon Paul Morosi (2023年2月1日). “Fowler hangs up cleats after 14 MLB seasons”. MLB.com. 2023年2月4日閲覧。
  37. ^ Brent Maguire, Brian Murphy (June 25, 2023). “Best moments from Game 2 of the London Series” (英語). MLB.com. June 26, 2023閲覧。

関連項目

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外部リンク

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