ナサ・カダー Naser Khader | |
---|---|
ナサ・カダー(2011年9月9日) | |
生年月日 | 1963年7月1日(61歳) |
出生地 | シリア ダマスカス |
所属政党 | 保守党 |
国会(フォルケティング)議員 | |
在任期間 | 2007年11月13日 - |
ナサ・カダー(Naser Khader、1963年7月1日 - )は、デンマークの政治家。
現在は保守党のデンマーク議会(フォルケティング)議員だが、過去にはラディケーリや自由同盟に所属しており、後者については結党から2009年1月5日まで党首を務めていた。
パレスチナ人の父とシリア人の母との間に生まれ、伝統的な風習が色濃く残るダマスカス郊外の農村で育った。父はパレスチナ難民としてシリアに出るも就職に事欠く状況で、妻の住んでいた村で共に生活していた時は、妻は「変わり者と結婚した」などと陰口を叩かれていたという。
ナサ・カダーの名はアラブ連合共和国で第2代大統領を務めたガマール・アブドゥン=ナーセルに因んでいるが、1960年代に父がヨーロッパへ移住し名前をラテン文字に翻訳した際に"Nasser"の"s"の字が抜け落ちている。ナサー本人は1974年、故郷からデンマーク・コペンハーゲン中心部へ移り、1983年にギムナジウムを卒業。
以前はラディケーリの党員であったが、2007年5月7日に新党自由同盟を結成すべく離党[1][2]し、2007年11月13日に行われた議会選挙で5議席を得た。2009年1月5日に議会に籍を置いたまままたも自由同盟を離れるが、その際報道陣に対しヴェンスタか保守党への入党を考えているが、どちらにするかはまだ考えていないと発言した(結局2009年3月17日に保守党に入党)[3]。
ムハンマド風刺漫画掲載問題に絡み中東を歴訪していた、デンマークのムスリム団体のスポークスマンであるアフメド・アッカリが「もしカダーが移民関係の役職に就くのなら、2人の男を送り込んで殺してやってもいいか?」と発言したことが報じられたVid. (Fr.)際、カダー自身はこのまま政治活動を続けるべきか悩んだが、後にアッカリのジョークと分かると公務に復帰した。新組織「ムスリム穏健派」(後に民主的ムスリムと改名)を立ち上げるなど、民主主義とイスラム教との平和的共存を説いたことでも知られる。
政治コンサルタントやジャーナリストとの繋がりが深く、アナス・フォー・ラスムセン前首相の報道官[4]などとは親友関係。