登山においてノーマルルート(英語: normal route)、通常ルートとは、ある山において登頂に最もよく用いられるルート(登山道)のことである。通常は、最も難易度が低いルートがノーマルルートとなる[1][2]。ノーマルルート以外のルートをバリエーションルートという。
一方で、無雪期の日本の山では、どれだけ登られているかに関わらず、ある程度整備されて特殊な技術なしで登れる登山道を一般登山道(一般道、一般ルート)と呼び、それ以外のルートをバリエーションルートと呼ぶ。なお、バリエーションルートという言葉は和製英語である。
アルプス山脈では、ルートは難易度等に応じて以下のように分類されている。
山によっては、ノーマルルートが最も難易度が低いルートではない場合もある。ヴァッツマン、ホッホカルター、ヴァッツェシュピッツェ、そしてエベレストがこの例に当てはまる。最容易ルートがあまり使われない理由は色々ある。
ノーマルルートについて「観光ルート」(tourist route)という用語が、(登山の難易度に関係なく)他のルートが「もっと価値がある」と主張したい人によって使用されることがある。そのような人々は、自分たちは真面目な登山家であると認識し、観光登山客は自分たちの領域を邪魔する者だとして自分たちと区別するために、「ノーマルルート」を侮蔑する[3]。