バーナーズ男爵 Baron Berners | |
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Arms:Quarterly of ten: 1st, Argent a Chevron reversed per pale Azure and Gules per chevron reversed counterchanged (Williams); 2nd grandquarter, quarterly, 1st and 4th, Gules three Peewits two and one Or (Tyrwhit), 2nd and 3rd, Argent a Lion rampant Vert vulned in the mouth proper (Jones); 3rd, Gules three Peewits two and one Or (Tyrwhit); 4th, Argent three Boars' Heads erect and erased Sable (Booth); 5th, Sable a Wolf salient Or in chief a Fleur-de-lis Argent between two Bezants (Wilson); 6th, Argent a Bend within a Bordure engrailed Sable (Knyvett); 7th, Argent a Cross engrailed Gules between four Water Bougets Sable over all a Label Azure of three points each charged with a Lion rampant Or (Bourchier); 8th, Gules a Fess Argent between seven Billets in chief four and three and seven in base four and three Or (Louvain); 9th grandquarter, quarterly, 1st and 4th, France Modern, 2nd and 3rd, England, all within a Bordure Argent (Thomas of Woodstock); 10th, Quarterly Or and Vert (Berners) Supporters:Dexter: a Falcon rising wings elevated Argent jessed and belled Or; Sinister: a Greyhound proper gorged with a Collar Gules studded Or
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創設時期 | 1762年4月12日 |
創設者 | ジョージ3世 |
貴族 | イングランド貴族 |
初代 | 初代男爵ジョン・バウチャー |
現所有者 | 17代男爵ルパート・ティリット=カーカム |
相続人 | エドワード・ティリット=カーカム閣下 |
付随称号 | なし |
現況 | 存続 |
モットー | Time Tryeth Truth |
バーナーズ男爵(英語: Baron Berners)は、イングランド貴族の男爵位。
1455年にジョン・バウチャーが叙されたのに始まる。議会招集令状による爵位であるため、男子なき場合に姉妹間に優劣のない女系継承が可能であり、何度かの女系継承と保持者不在(abeyant)を経て現存している。2023年現在の当主は17代バーナーズ男爵ルパート・ティリット=カーカム。
初代エセックス伯ヘンリー・バウチャー(-1483)の弟ジョン・バウチャー(-1474)は、1455年5月26日の議会招集令状によってイングランド貴族爵位バーナーズ男爵(Baron Berners)に叙せられた[1][2]。
その長男である2代男爵ジョン・バウチャー(1467–1533)には男子がなく、長女メアリー(生没年不詳)(結婚でアントン姓)と次女ジェーン(-1562)(結婚でナイヴェット姓)の2人の娘があるのみだった。そのため2代男爵の死後、この娘2人の間で保持者不在(abeyant)となった。規定上(デ・ジュリ)は、長女メアリーが後継者なく死去したことで1550年に保持者不在は解除され、次女ジェーンが3代女男爵になっているはずだが、彼女も彼女の子孫も男爵位を要求しなかった[1]。
しかし1720年の貴族院決定でバーナーズ男爵位は次のように継承されたことが確認された。7代男爵トマス・ナイヴェット(-1693)までジェーンの直系の男系男子で継承された後、1693年に7代男爵が男子なく死去した際に彼の2人の姉妹エリザベス(生没年不詳)(結婚でグレンハム姓)とキャサリン(1658-1743)(結婚でハリス姓、のちボケナム姓)の間で保持者不在となったが、1711年にエリザベスの一人息子が死去した時点でキャサリンが8代女男爵になっていることである[1]。
しかしこの8代女男爵キャサリンには子供がなく、彼女の死後、彼女の叔父であるトマス・ナイジェットの2人の孫娘ルーシー(-1740頃)(結婚でホルト姓、のちフィールド姓)とエリザベス(1691-1757)(結婚でウィルソン姓)の間で保持者不在となっている[1]。以降90年弱にわたって保持者不在が続く[3]。
1832年5月7日に至ってエリザベスの孫ロバート・ウィルソン(1761–1838)が9代男爵に確定した[1]。9代男爵にも子供はなく、彼の死去に際して保持者不在となるが、数日後の1838年4月2日のロイヤルワラントによって保持者不在が解除され、弟ヘンリー・ウィルソン(1762–1851)が10代男爵に確定した[1]。彼の死後はその息子であるヘンリー・ウィリアム・ウィルソン(1797–1871)が11代男爵位を継承するが、彼には子供がなく、彼の死後は姪(10代男爵の次男ロバートの娘)にあたるエマ・ハリエット(1835–1917)(結婚でティリット姓)が12代女男爵位を継承した[1][4]。
12代女男爵は3代(スタンリー・ホールの)準男爵サー・ヘンリー・トマス・ティリット(1824-1894)と結婚しており、夫妻の次男(長男は死去)であるレイモンド・ティリット(1855–1918)は、1892年に勅許を得て母の家名を加えた「ティリット=ウィルソン(Tyrwhitt-Wilson)」に改姓し、1894年には父から第4代準男爵位を、1917年には母から13代バーナーズ男爵位を継承した[1][5]。
13代男爵には子供がなく、甥(12代女男爵の三男ヒューの息子)にあたるジェラルド・ティリット=ウィルソン(1883–1950)が14代男爵位と5代準男爵位を継承した。彼は音楽家、小説家、画家として著名である。しかし14代男爵にも子供はなく、彼の死去により(スタンリー・ホールの)準男爵位は廃絶した[1][6]
一方バーナーズ男爵位は、姪(12代女男爵の五男ルパートの娘)にあたるヴェラ(1901–1992)(結婚でウィリアムズ姓)が継承した(15代女男爵)。彼女の死後は彼女の2人の娘パメラ・ヴィヴィアン(1929-2023)(結婚でカーカム姓)とローズマリー(1931-)(結婚でポロック姓)の間で保持者不在となったが、1995年に長女であるパメラ・カーカムが16代女男爵に確定している[1][7]。
パメラは2023年1月23日に93歳で亡くなり、長男のルパート・ウィリアムが爵位を継承した[8]。