ピアノソナタ第6番 ニ長調 K. 284 (205b) は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した最初期のピアノソナタの1つ。全6曲ある「デュルニッツ・ソナタ」の1曲であり、国によってはこのソナタだけを『デュルニッツ』と呼ぶ場合もある。
このソナタは1775年の新春に、オペラ『偽の女庭師(偽の花作り女)』K. 196の初演のためにミュンヘン滞在中に、バイエルン選帝侯マクシミリアン3世ヨーゼフの侍従職にあったデュルニッツ男爵という人物の依頼で作曲された。この作曲の依頼で、のちの「デュルニッツ・ソナタ」を作るきっかけとなった。この第6番は、モーツァルトは大変気に入ったようで何度も演奏したりし、10年後にはこの曲だけを出版した。モーツァルトは手紙の中で「比類のない効果」と書いている。
また、このソナタの第1楽章の一部は既にザルツブルクで着手されており、終楽章では初めて短調を採用している。
3楽章構成。演奏時間は約24分。