ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 |
ゲームボーイアドバンス PlayStation |
開発元 | アートゥーン |
発売元 | ハドソン |
プロデューサー | 石井洋児 |
ディレクター |
大島直人 菅野豊 |
デザイナー |
町田俊彦 菅野豊 |
音楽 | 鎌谷千佳子 |
美術 |
大島直人 中川靖久 原田正道(アートディレクター) |
人数 | 1人 |
メディア |
ロムカセット (GBA) CD-ROM (PS) |
発売日 |
ゲームボーイアドバンス PlayStation |
その他 |
型式: AGB-APBJ-JPN (ゲームボーイアドバンス) SLPM 87110 (PlayStation) |
『ピノビィーの大冒険』 は、2001年3月21日にハドソンが発売したゲームボーイアドバンス用のアクションゲーム。副題は『PINOBEE・QUEST OF HEART』。2002年9月5日、PlayStationにも移植された。
キャラクターデザインは元セガのクリエイターで、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」や『NiGHTS into Dreams...』の主人公ナイツのデザインを手掛けた大島直人が担当している。
ハドソンから発売されたゲームボーイアドバンスにおけるローンチタイトルであり、またアートゥーンにより開発された初のゲームタイトルでもある。モチーフはピノキオの冒険[1]。
内容としては、ピノビィーを操作し、全27ステージを攻略していくアクションゲーム。ステージは常に右に進行するとは限らず、迷路のように入り組んだ広いものが多いため、ルート取りの自由度が高いのが特徴。また、「にっき」システムにより、シナリオは一本道とは限らない。
CGでのオープニングデモやプリレンダリングによるアニメーション等、当時の携帯型ゲーム機としては高水準なグラフィックを実現していた[1]。
後にPlayStation用タイトルとしても発売。基本的に内容はほぼ同一だが、一部機能の追加・削減や楽曲にアレンジが施される等、いくつか変更点がみられる。
十字ボタンで歩きやしゃがみ、ホバリング(一定時間のみ)を行い、Aボタン(GBA)/○ボタン(PS)でジャンプ。他にも、十字ボタンで壁にくっついて登り降りをしたり、スイッチを押したりすることもできる。
『ピノビィーの大冒険』の目玉ともいえるアクション。空中で十字ボタンとジャンプボタンを併用することで発動し、ロックオン[注 1]した敵やアイテムに向かって体当たりすることができる。ロックオンの対象が複数の場合、一度のフライングダッシュですべて体当たりができる。また、空中移動にも利用できるアクションである。
ピノビィーの大冒険には、以下のような要素がある。
PS版のみ。ポーズメニューからステージのマップを表示することができ、現在位置などを確認することができる。
昔、ハチの博士(おじいさん)が正しい心を持ったロボット「ピノビィー」を開発していた。 ピノビィーの体に心を入れて完成となるその瞬間、ベスターが現れおじいさんを誘拐してしまった。それから長い時間が経過していくが、ピノビィーはずっと眠りつづけていた。
ある日、眠っているピノビィーの前にようせいさんが現れ、目を覚ますよう語りかけた。そして目を覚ましたピノビィーにおじいさんを助けに行くように伝えると、心が無いピノビィーは「めんどくさい・・・・」と一言呟き、おじいさんを助ける旅に出た。
ベスターの手下である悪の昆虫軍団。
「ブルー」、「レッド」、「シルバー」、「ゴールド」の4つのグレードが存在し、ゴールドが一番強い[4]。ステージ内のゴールドエネミーを倒せないまま先のステージに進んで行くと、どんどん上級のグレードに進化してしまう。敵のグレードが「ブルー」~「シルバー」の時は、ステージには1体のみゴールドエネミーが存在し、その1体のみを倒せば条件を満たしたことになるが、最大の「ゴールド」まで進化させてしまうとステージ内のすべての敵を倒さないと条件を満たせなくなる[注 4]。
ピノビィーの大冒険では、ステージをクリアするとそのステージの「にっき」が書かれるが、その内容はピノビィーの行動[注 5]によって変化する。時にはにっきの文面がゲーム中のヒントになる場合もある。
にっきの内容を左右する行動は、主に以下の2つ。
いずれも、同じステージを再プレイして行動を変えることでにっきを書き換えることができる(「人生やりなおしシステム」)。
本作はマルチエンディングを採用しており、良い行動が多ければおじいさんを救出でき、悪い行動が多かった場合ステージ22のゴールでようせいさんに叱責されるバッドエンディングとなる。エンディング後もにっきの書き換えは可能であり、一つのセーブファイルですべてのエンディングを観ることも可能。エンディング自体は全6種類。
ステージ中にはアイテムカプセルがあり、これに触れると以下のアイテムのうちいずれかを得られる。ちなみにアイテムの中には何の効果もない「ハズレ」もある。
「あいはスゴイ3」や「どりょくはキレイ2」といったアイテムで、いずれかをランダムで入手できる。あい、ゆうき、どりょくの3つの属性が存在する。単体では効果を発揮しないが、同じ属性のものをビンゴの要領で揃えると、以下のような効果が発生する(斜めに揃えても効果はない)。
スゴイ1 | スゴイ2 | スゴイ3 | スゴイ4 | ライフメーターの 最大値+1※1 |
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ツヨイ1 | ツヨイ2 | ツヨイ3 | ツヨイ4 | ライフの 減り方が-1※2 |
キレイ1 | キレイ2 | キレイ3 | キレイ4 | エネルギーカウンターの 上限が100上昇※3 |
キツイ1 | キツイ2 | キツイ3 | キツイ4 | エネルギーの消費スピードが 1秒下がる※4 |
ダッシュカウンター 最大数+1 |
敵の進化が レベルダウン |
あつめるアイテムの カプセルのみ色が変化 |
フラワー1つで エネルギー+2 |
効果 |
※1 - ゆうきの場合+2
※2 - ゆうきの場合-2
※3 - あいの場合200上昇
※4 - どりょくの場合2秒
あい、ゆうき、どりょくのいずれかのビンゴを埋めると、「キング」や「クイーン」が登場するようになる(これらにも、3つの属性が存在する)。同じ属性のアイテム18個をすべて集めると、ハイパーピノビィーの条件を満たしたことになる。
あつめるアイテムの持てる上限は24個だが、不要なアイテムは適宜捨てることも可能。
GBA版のみ。他の本体と通信ケーブルで繋ぎ、あつめるアイテムを交換することができる。アイテムの一方的な送信や受信は不可。
人間から見ればのどかで小さな場所に過ぎないが、ピノビィーからすれば大きな冒険の場といえる[5]。開発スタッフによると「アングロアの橋の付近」をイメージし、「虫の視点」をテーマに冒険の舞台を構築したという[6]。
ピノビィーの体が輝いている状態。条件を満たした状態で、エネルギーカウンターが100以上になるとハイパーピノビィーとなる。ハイパーピノビィーである間はエネルギーカウンターの減少スピードが速いが、無敵かつフライングダッシュし放題となる。エネルギーカウンターが0になると元に戻ってしまう。
ステージ上に配置されており、通過するとライフが全快するだけでなく、コンティニューの際にそこから再開することができる(GBA版のみステージ途中で電源を切った場合も、チェックポイントが再開地点となる)。
GBA版のみ。ピノビィーが左を向いた状態で特定のチェックポイントに触れた後、電源を切って再開するか、もしくはその状態でゲームオーバーになってコンティニューした場合、そのセーブファイルで再開できなくなってしまう[注 6]不具合が存在し、当時のハドソンも公式サイトにて注意を呼び掛けていた[7]。
ステージの進行方向を考慮すると、普通にプレイした場合不具合の対象となるチェックポイントはいずれも左から右に通過するため、基本的に気にする必要はない。もし左向きで触れてしまった場合、そのままステージをクリアすれば不具合を回避できる。また、ゲームオーバー時には「いいえ」の選択肢を選べば不具合は発生しない。
万が一不具合が発生した場合はセーブデータを消去することで再開することができる(もちろんプレイは最初からとなる)。
PS版のみ。「エンディングシアター」と「アートギャラリー」の2つの項目が存在する。
一度観たエンディングを何度でも観ることができる。以下、エンディングシアターで観られるムービーのタイトル及びそのエンディングの内容を記す(内容に関してはGBA版も共通)。
ピノビィーの大冒険に関するイラスト集で、エンディングシアターですべてのエンディングを観れるようにすると閲覧できるようになる。以下、イラストのタイトルを記す。