メタキー(英語: meta key)とは、一部のコンピュータのキーボードにある修飾キーである。最近はMetaキーと呼ばれることもある。
システムにもよるが、「メタキー」と呼んでいる場合、文字コードのオクテットの最上位ビットを立てる、という働きのことがある。
主な用法は、コントロールキーと同じくメタキーを押しながら他のキーを押してコマンドを入力するために使用される。Emacsでは、メタキーとコントロールキーで、少し違う動作や逆の動作をする事が多い。Emacsでは、Metaキーの代用にAltキーやEscキーが使われている。
などがその例である。また、「M-x コマンド」などのようにして、コマンド名を直接入力する事も出来る。
と入力すると、右方向へカーソルが一文字移動する。詳しくはEmacsを参照の事。
元々、ナイトキーボードやスペースカデットキーボード[1]のようなマサチューセッツ工科大学のLISPマシンとその後継者のキーボードにあった修飾キーで、METAと刻印されていた。シンボリックスのキーボードではMETAまたはMetaと刻印され、サンのワークステーション用キーボードでは菱形の図形で◆や◇と刻印されていた。サンや他のUnix系なオペレーティングシステム (OS) での使用を念頭に置いて設計されたPFUのHappy Hacking Keyboardシリーズのような、メタキーが搭載されているキーボードも存在する。
PC以降の一般的なキーボード上にはメタキーが搭載されていないため、たいていの場合オルタネートキーやWindowsキーをメタキーの代用としている。また、Emacsを含む一部のソフトウェアでは、Escキーを押してから離し、目的のキーを押す、という動作でメタキーを押しながら目的のキーを押す事の代替としている。
Macintoshにおけるコマンドキーは、メタキーとほぼ同じ位置にあり、機能も似ている。コマンドキーはCarbon Emacs等の一部のソフトウェア上でメタキーとして働くが、Classic Mac OS / macOS上でのコマンドキーは、メタキーよりもむしろコントロールキーに近い働きをするため、混乱を招く可能性がある。例えば、Emacs上ではM-wがテキストのコピーとなっているが、Mac上ではウィンドウを閉じる動作となっているなどの違いがあり、操作対象のアプリケーションを常に意識する必要がある。また、macOSのX11エミュレーションでは、Windowsキーやコマンドキーはスーパーキーに割り当てられている。また、コンポーズキーは、時々メタキーとされることがある。