メトリディオコエルス

メトリディオコエルス
アメリカ合衆国国立自然史博物館にて、M. hopwoodiの下顎
地質時代
後期漸新世 - 中期更新世
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
亜目 : 猪豚亜目 Suina
: イノシシ科 Suidae
: メトリディオコエルス属 Metridiochoerus
学名
Metridiochoerus Hopwood, 1926
タイプ種
Metridiochoerus andrewsi
  • M. compactus
  • M. hopwoodi
  • M. jacksoni
  • M. meadowsi
  • M. modestus
復元図

メトリディオコエルス(学名Metridiochoerus)は、後期漸新世から中期更新世にかけてアフリカ大陸に生息した、鯨偶蹄目猪豚亜目イノシシ科に属する絶滅した哺乳類[1]。体長約2メートルから2.5メートルに達する[1]

上下の顎に生えた犬歯が牙として非常に長く発達し、カーブを描いている[1]。これらの牙は武器としての機能を持ったと推察されるが、オス同士でも牙を使った種内競争に発展したことはあまりなかったようである[2]。臼歯は近縁のノトコエルスと比較しても発達し、高歯冠化とエナメルパターンの複雑化を遂げている[1]冨田幸光は特に第三臼歯の巨大化を指摘し、ゾウ科の哺乳類が持つ大臼歯との類似性に言及している[1]

現生のイボイノシシと同じく雑食性であったが、大きな臼歯を持つ点などから草食性の側面が強かったようである[3]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e 冨田幸光、伊藤丙雄、岡本泰子『絶滅哺乳類図鑑』(新版)丸善出版、2011年1月30日、195頁。ISBN 978-4-621-08290-4 
  2. ^ 宮川アジュ『絶滅動物ミュージアム』今泉忠明 監修、創美社、2010年2月26日。ISBN 9784420310390 [要ページ番号]
  3. ^ 『やりすぎ絶滅いきもの図鑑』川崎悟司 イラスト、今泉忠明 監修、宝島社、2019年9月27日、86-87頁。ISBN 978-4-8002-9824-9