モガムリズマブ

モガムリズマブ?
モノクローナル抗体
種類 全長抗体
原料 ヒト化 (マウスより)
抗原 CCR4
臨床データ
販売名 ポテリジオ (POTELIGEO)
法的規制
薬物動態データ
生物学的利用能(該当なし)
血漿タンパク結合(該当資料なし)[注釈 1]
代謝(該当資料なし)
半減期(該当資料なし)
排泄(該当資料なし)
識別
CAS番号
1159266-37-1
ATCコード none
KEGG D09761
化学的データ
化学式C6520H10072N1736O2020S42
分子量146.44 kDa
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モガムリズマブ(Mogamulizumab)は、抗CCケモカイン受容体4英語版[2][3]ヒトモノクローナル抗体である。その製剤は分子標的治療薬のひとつで抗がん剤として使用されている。協和発酵キリンおよびアムジェンによって開発された[4][5]。商品名ポテリジオ。開発コードKW-0761。

抗体を構成する糖鎖の一種類であるフコースを減少させ抗体依存性細胞傷害作用を増強するPOTELLIGENT(ポテリジェント)という技術[6]を用いた初の抗体製剤である。

日本では2012年2月に、成人T細胞白血病 (ATL) 治療薬としての承認が了承された[7]。さらに2014年3月に「再発または難治性のCCR4陽性の末梢性T 細胞リンパ腫」および「再発または難治性のCCR4陽性の皮膚T細胞性リンパ腫」の治療薬として追加承認を受けた[8]。加えて2014年12月、「化学療法未治療のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫」について承認を取得した[9]

効能・効果

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  • 再発または難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫
  • 再発または難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫
  • 再発または難治性のCCR4陽性の皮膚T細胞性リンパ腫

副作用

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以下のものが重度の副作用として挙げられている。

このうち、注入反応は頻度が多いが、これは抗体医薬品すべてに共通する。一方、皮膚障害が国内第I相、II相治験では41.9%に発現し、さらにGrade 3以上の重篤な皮疹(中毒性表皮壊死症、スティーブンス・ジョンソン症候群を含む)が19%に認められており[10]、注意喚起がなされている。

注釈

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  1. ^ IgG1型抗体蛋白質であることから、本剤の薬物動態に血漿蛋白との結合は関与しないと考えられる[1]

出典

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  1. ^ 医薬品インタビューフォーム” (PDF). 協和発酵キリン株式会社 (2014年3月). 2014年3月26日閲覧。
  2. ^ Ishii T, Ishida T, Utsunomiya A, Inagaki A, Yano H, Komatsu H, Iida S, Imada K, Uchiyama T, Akinaga S, Shitara K, Ueda R (2010). “Defucosylated humanized anti-CCR4 monoclonal antibody KW-0761 as a novel immunotherapeutic agent for adult T-cell leukemia/lymphoma”. Clin. Cancer Res. 16 (5): 1520-1531. PMID 20160057. 
  3. ^ Antoniu SA (2010). “Mogamulizumab, a humanized mAb against C-C chemokine receptor 4 for the potential treatment of T-cell lymphomas and asthma”. Curr. Opin. Mol. Ther. 12 (6): 770-779. PMID 21154168. 
  4. ^ KW-0761の開発年表”. 協和発酵キリン. 2016年6月7日閲覧。
  5. ^ Statement On A Nonproprietary Name Adopted By The USAN Council: Mogamulizumab” (PDF). American Medical Association. 2012年2月2日閲覧。
  6. ^ 設楽研也「次世代抗体医薬としてのポテリジェント抗体」(PDF)『薬学雑誌』第129巻第1号、2008年、3-9頁。 
  7. ^ 斎藤広子、高橋咲子 (2012年2月2日). “成人T細胞白血病:新薬「ポテリジオ」、薬事審部会が了承”. 毎日新聞. http://mainichi.jp/select/science/news/20120202ddm003040113000c.html 2012年2月2日閲覧。 
  8. ^ モガムリズマブ適応追加承認取得”. 協和発酵キリン株式会社 (2014年3月17日). 2014年3月26日閲覧。
  9. ^ モガムリズマブ適応追加承認取得~化学療法未治療のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫~” (2014年12月18日). 2014年12月22日閲覧。
  10. ^ 上田龍三 (2012年8月16日). “成人T細胞白血病リンパ腫治療薬 モガムリズマブ”. 株式会社スズケン. 2014年3月26日閲覧。