レイモンド・アーサー・パーマー(Raymond Arthur Palmer、1910年8月1日 - 1977年8月15日[1])は、アメリカ合衆国の作家・編集者である。1938年から1949年まで『アメージング・ストーリーズ』の編集長を務めたことで最もよく知られている。その後、1938年から1949年まで超常現象に関する雑誌『フェイト(英語版)』を出版・編集し、最終的にはアマースト出版やパーマー出版などの自身の出版社を通じて多くの雑誌や書籍を出版した。『オアスペ(英語版)』などのスピリチュアル関係の本の出版や復刻も行った。また、ケネス・アーノルドと共同で執筆したThe Coming of the Saucersなど空飛ぶ円盤に関連した本も数冊出版した。SFやファンタジーの物語も多数著作しているが。その多くは別名で発表された。
パーマーが編集長に就任してから最初の『アメージング・ストーリーズ』。ロゴのデザインを一新し、下部には"Every Story Scientifically Accurate"(全てのストーリーは科学的に正確)というありえない主張をした。パーマーの短編小説『ミスター・イエロー・ジャケット』が1951年の『アザー・ワールズ(英語版)』で表紙を飾った。パーマーのSF雑誌に掲載された最後の作品『メタル・エンペラー』は、1955年の『イマジネーティブ・テイルズ(英語版)』の表紙を飾った。
編集者として、パーマーは冒険的で動きの速いスペースオペラタイプの物語を好む傾向があった。彼が『アメージング』の編集長だった期間に、アイザック・アシモフの雑誌デビュー作である"Marooned Off Vesta"(真空漂流(英語版))が掲載された。
また、パーマーは、リチャード・S・シェイヴァーの物語シリーズである「シェイヴァー・ミステリー」を支持していたことでも知られている。シェイヴァーの物語で語られていたこと(世界は中空の地球に住む先住民によって支配されているなど)をパーマーが真実であると支持したことは、SF界で物議を醸した。パーマーがシェイヴァーの物語を本当に真実だと信じていたのか、それとも雑誌を売るために物語を利用していただけなのかは不明である。パーマーは、シェイヴァーの物語のジャンルでの執筆を他の作家に依頼し、ログ・フィリップス(英語版)などが応じた。
^Contemporary Authors, Volume 111, Gale 1984. According to this work, Palmer died following a series of strokes.
^Moskowitz, Sam; Joe Sanders (1994). "The Origins of Science Fiction Fandom: A Reconstruction". Science Fiction Fandom. Westport, CT: Greenwood Press. pp. 17–36.