久本 雅美(ひさもと まさみ、1958年〈昭和33年〉7月9日 - )は、日本のお笑いタレント、女優、コメディエンヌ、テレビ司会者。愛称は「マチャミ」「ヒサモト」。
大阪府大阪市東住吉区(現:平野区)加美出身。WAHAHA本舗所属。3人兄弟の長女で、1歳下の弟(既婚)、6歳下の妹(久本朋子)がいる。
運送業を営む父は町内会長や地元の催し物の司会を買って出るなど近所の人気者であった。母は保育士をしていた。にぎやかな家庭で育ったこともあり、小学生時代は自らコントの台本を書いて友達や先生の前で演じて笑わせていた。
中学時代は卓球部に所属して練習に励み、高校でも卓球を続けた。高校時代に初めて聴いたラジオの深夜放送[注釈 1]の面白さに衝撃を受けた。当時の将来の夢はラジオDJになることだった。進路を考える頃に親から大学に行くよう言われて気乗りしなかったが、とりあえず金蘭短期大学に見学に行くと素敵なキャンパスにすっかり魅了されたことから進学を決意。
同短大に進学後、先述の通りラジオDJを目指していたため、2年次に大阪のアナウンサー養成所「生田教室」に通った。そこで仲良くなった女友達と繁華街で遊んでいたある日、吉本興業主宰の素人演芸大会のポスターに目が留まった。優勝賞品のシンガポール旅行に釣られ、女友達と漫才コンビを組んで出場したところ優勝を果たす。
短大卒業後に女友達に誘われ、当時話題の劇団東京ヴォードヴィルショーの公演を観るために東京を訪ねる。コメディ芝居に終始笑いっぱなしになるとともに、大きな感動を得た。すぐに「この劇団に入りたい!」と思い立ち、当時その女友達が東京で新劇女優を目指していたこともあり、2人でそれぞれ夢を叶えようと上京を決心。
ただし当座の資金がなかったため、しばらくは大阪でバイト[注釈 2]をしながら、時々東京ヴォードヴイルショーに入団希望の電話をかけては断わられる日々を送った。その後両親に上京予定であることを伝えると大反対され、芝居がやりたいなら目の届く範囲(関西)でするよう告げられた。しかし東京ボードヴィルショーに入る夢をあきらめられず、両親に「もう東京の劇団に合格したから」と嘘をつき、後日弟が運転する車に乗って半ば強引に上京した[注釈 3]。
上京後は練馬区(西武池袋線の線路沿い)の風呂なしアパートで暮らし、劇団東京ボードヴィルショーで芝居を始めた。その後、25歳でWAHAHA本舗を立ち上げた[注釈 4]が、役者として突き抜けられない時期が2年ほど続いた。27歳の時、劇団仲間の吹越満と演じた「オカルト二人羽織」で、自分のキャラを確立することができた[注釈 5]。
レギュラー番組
特別番組
不定期出演
- サードステージ・プロデュース 真夏の夜の夢(1989年7月12日 - 21日、東京グローブ座) - パック 役[29]
- ○×式ゴドーを待ちながら(1990年11月21日 - 12月2日、東京芸術劇場小ホール2)
- グローブ座カンパニー ロミオとジュリエット(1992年6月5日 - 21日、パナソニック・グローブ座) - 主演・ジュリエット 役(手塚秀彰とW主演)
- 音楽劇 サザエさん(1994年3月19日 - 4月15日、アートスフィア) - カツオ 役
- 久本雅美の大天才サーカス(2005年7月22日 - 26日、シアターアプル / 8月27日、焼津文化会館大ホール[30] / 9月2日 - 4日、シアターBRAVA!)
- 松竹新喜劇
- 劇団創立六十五周年記念 爆笑七夕公演(2014年7月4日 - 21日、新橋演舞場) - 冬子(『裏町の友情』) / 初子(『船場の子守唄』) 役
- 新秋公演(2015年9月13日 - 27日、新橋演舞場) - 安子(『一姫二太郎三かぼちゃ』) / 金貸し山路屋おぎん(『お祭り提灯』) / 油屋遊女お鹿(『色気噺お伊勢帰り』) 役
- 初笑い 新春お年玉公演(2016年1月1日 - 7日、南座) - 福三の女房(『えくぼ』) / 芸者千代葉(『浪花の夢 宝の入船』) 役
- 藤山寛美二十七回忌追善 爆笑七夕公演(2016年7月9日 - 24日、新橋演舞場) - 備前屋乳母おしも(『浪花の夢 宝の入船』) / 銀子(『はるかなり道頓堀』) 役
- 新秋公演(2017年9月7日 - 24日、新橋演舞場) - 鈴木多美代(『新・親バカ子バカ』) / 此花家花子(『鼓』) / おそめ(『お染風邪久松留守』) 役
- 劇団創立七十周年記念公演(2018年7月13日 - 22日、新橋演舞場) - 浮浪者マー公(『人生双六』) / おかん(『峠の茶屋は大騒ぎ!!』) 役
- 初笑い! 新春お年玉公演(2019年1月1日 - 8日、南座) - 元子(『裏町の友情』) / 金貸し山路屋おぎん(『お祭り提灯』) 役
- 初笑い! 新春お年玉公演(2020年1月1日 - 8日、南座) - 駕籠かきお蝶(『駕籠や捕物帳』) 役
- 初笑い! 新春お年玉公演(2021年1月1日 - 7日、南座) - お力(『鴨八ネギ次郎』) 役
- 夏まつり特別公演(2021年7月10日 - 18日、南座) - おつね(『愛の小荷物』) 役
- 初笑い! 新春お年玉公演(2022年1月2日 - 10日、南座) - お岩(『お種と仙太郎』) 役
- 初笑い! 新春お年玉公演(2023年1月2日 - 9日、南座) - 主演・千代子(『流れ星ひとつ』) 役[31]
- 初笑い! 新春お年玉公演(2024年1月2日 - 8日、南座) - 主演・前田祐希(『蕾』) 役[32]
- 初笑い! 新春お年玉公演(2025年1月2日 - 8日、南座) [注釈 8][33]
- 蘭〜緒方洪庵 浪華の事件帳〜(2018年5月6日 - 13日、大阪松竹座 / 5月16日 - 20日、新橋演舞場) - お定 役[34]
- マチャミの婚前披露宴 還暦すぎてもヨロちくび〜!(2018年9月22日・23日、森ノ宮ピロティホール / 9月29日、東京国際フォーラムホールC / 10月6日、新潟県民会館大ホール / 11月3日・4日、京都劇場 / 12月22日、はつかいち文化ホール さくらぴあ大ホール)[36]
- 毒薬と老嬢(2022年3月16日 - 20日、新橋演舞場 / 3月26日・27日、御園座 / 4月2日、久留米シティプラザ ザ・グランドホール / 4月9日・10日、道新ホール / 4月16日 - 24日、大阪松竹座) - 主演・アビー 役(藤原紀香とW主演)[37]
- 明治座創業150周年記念前月祭 大逆転!大江戸桜誉賑(2023年3月4日 - 28日、明治座)[38] - お玉 役[39]
- 大阪松竹座開場100周年記念 垣根の魔女(2023年4月21日 - 30日、大阪松竹座 / 5月1日、渡辺翁記念会館 / 5月4日、久留米シティプラザ ザ・グランドホール / 5月6日、牛深総合センター / 5月13日、富士市文化会館ロゼシアター 大ホール) - 主演・落合ミドリ 役[40]
- 中村雅俊芸能生活50周年記念公演 どこへ時が流れても〜俺たちのジュークボックス〜(2024年6月2日 - 18日、明治座) - 田中小百合 役[41]
- 花嫁-娘からの花束-(2025年6月、三越劇場)[42]
創価学会広報ビデオ
- すばらしきわが人生Part2(1993年、シナノ企画)
- すばらしきわが人生Part4(1998年、シナノ企画)
- ヒューマントーク2(1998年、シナノ企画)
- TOMORROW(1999年、シナノ企画)
- Future -無限の未来へ-(2000年、シナノ企画)
- Future2(2001年、シナノ企画)
- チャレンジロード(2002年、シナノ企画)
- 自分らしく輝いて(2005年、シナノ企画)
- 自分らしく輝く生き方(2015年、SOKAチャンネル)
- 所ジョージ 「二人でワルツ」(1996年)
- 所のアルバム『僕の犬』に収録されたデュエット曲。所と久本の交互ボーカルだが、サビ部分は所のみで歌っている。
- 嘉門達夫 「明るい未来」(2003年)
- ^ 本人曰く「確か、オールナイトニッポンだったと思います。その放送を聞いて初めて『喋りが仕事になるのか〜!』と知り、自分の天職を見つけた気がしました」と回想している。
- ^ デパートの売り子やウエイトレス、大阪ミナミのクラブホステスなどのバイト。
- ^ 本人によると実際には、「弟と車で家を出る時、鉢合わせした父から『どこ行くんや?』と訊かれ、とっさに『ちょっとドライブ』って誤魔化してそのまま上京しました」と回想している。
- ^ 本人によると周りからは当時、「ワハハの原田知世」と言われていたとのこと。
- ^ 本人は、「セーラー服を着た悶々とした少女が悪魔に憑依される役を(腕役の)吹越くんと演りました。少女役の私がものすごい形相でチ○ポしゃぶらせろ~」とか叫ぶ強烈な役でしたね(笑)。今の私があるのは、あの「オカルト二人羽織」のおかげです」と述懐している。
- ^ 2016年3月までは番組唯一の「スペシャルレギュラー」名義で出演していた。
- ^ 2023年11月現在、過去5回出演。2022年10月18日放送分を最後に出演していない。
- ^ Bプロ出演
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