国道108号(こくどう108ごう)は宮城県石巻市から大崎市を経由して、秋田県由利本荘市に至る一般国道である。
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一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として初回指定された1953年(昭和28年)では、石巻酒田線として指定されていた。1963年(昭和38年)に古川市[注釈 3]から酒田市の区間が一級国道47号への昇格に伴い、二級国道109号横手古川線を併せて新たに二級国道108号石巻横手線として指定された。
- 二級国道109号横手古川線(横手市 - 古川市)として指定施行。
高速道路を使わずに仙台市内から約2時間半で秋田県湯沢市に抜けられる利便性を持つ。そのため、高速道路の通る湯沢雄勝・横手地域の住民は秋田自動車道を使わず国道108号を使う傾向がある。背景には、1996年に、秋田宮城の県境の鬼首峠(かなりの隘路で冬季閉鎖)をほぼトンネルと橋梁で貫くバイパス鬼首道路が完成、大幅な時間短縮と通年通行が可能になったことがある。
- 涌谷バイパス
- 涌谷バイパス(わくやバイパス)は、宮城県遠田郡涌谷町に建設されたバイパス道路である。国道108号と国道346号の区間が連続し、一部は重複区間となっている。涌谷字黄金迫から字渋江までの国道346号と一部が国道108号で構成され、江合川をまたぐ新涌谷大橋を含む延長3.1 kmが1991年(平成3年)3月に供用を開始[7]し、1992年(平成4年)11月に全線開通した[8]。
- 小牛田バイパス
- 小牛田バイパス(こごたバイパス)は、宮城県遠田郡美里町南小牛田字谷地中から同町北浦字蛇沼に至る延長4.3 kmのバイパス道路である[9]。2001年(平成13年)に暫定2車線[10]として全線で供用を開始した[11]。
- 当該区間は美里町小牛田地区(当時は小牛田町)の中心市街地にあたり、人家連担地区を通過していた。道路幅は狭く、屈曲点が複数あったために、特に大型自動車にとって通過の難所となっていた[12]。そのために集落南方の田園地帯にバイパスを建設することとなった。そこで、建設省(当時)は直轄事業として1984年(昭和59年)に事業着手し、西側の2.6 kmは1996年(平成8年)8月に供用を開始したが、なおも屈曲点の通過を要した[9]。残る東側の1.7 kmは1999年(平成11年)に工事着手[10]し、新世紀・みやぎ国体に合わせて工事が急がれ[13]、2001年(平成13年)8月29日の供用開始によって全線開通となった。これにより、同区間の通過所要時間は、開通前の7.8分から開通後のバイパス利用によって5.2分に短縮されたと事後評価している[12]。
- 古川東バイパス
- 古川東バイパス(ふるかわひがしバイパス)は、宮城県大崎市で事業中のバイパス道路である。計画延長5.1 kmのうち現道と接続する2.3 km区間が2007年(平成19年)に工事着手した[14]。
- 大崎市の中心である古川市街地で発生している慢性的な渋滞や交通事故の減少と多数を占める市街地東側から南側への通過交通の排除を目的として、市街地東側の大崎市古川鶴ヶ埣新江南で現道から分岐し、市街地南方を迂回して大崎市古川稲葉字土手内で国道4号と接続する計画として建設が進められている[15]。計画自体は1979年(昭和54年)に都市計画決定されていたが、近隣で涌谷・小牛田両バイパス事業が実施されていたため、一定期間をおいての着手となった[16]。バイパスの起点となる古川市街地東側は、美里町および涌谷町とを結ぶ主要な経路として利用されている[15]が、相互を往来するにあたって新江合川に架かる橋が少ないことが指摘[13]されていたこともあってか、同川に新江合川橋が架橋されることとなっている[15]。ルートは大崎市古川鶴ヶ埣新江南市街地東側で現道から分岐し、すぐに土盛り高架区間となり陸羽東線と新江合川をまたいで大崎市旭地区までを結ぶ区間で、大崎市民病院前を通り加美町中新田地区方向へ直線で抜けるルートが確立し、新江合川を渡る区間の慢性的な渋滞は解消したが、逆に現時点での終点の旭地区から市道の国道4号に抜ける区間は信号が多く、また片側1車線のために時間帯によって渋滞が激しいので、こちらのバイパス経由で抜ける場合、根本的な渋滞解消にはなっていない。終点の大崎市古川稲葉字土手内地区は、去る2015年9月11日の集中豪雨で、鳴瀬川支流の渋井川が河川氾濫を起こし、国道4号が2日間通行止めとなり、嵩上げ工事が必要な個所となっている。もともと、国道4号は片側2車線化される時に大崎市内の元古川市と元三本木町との町境に架設している多田川橋からこちらの合流地点までは土盛り高架の嵩上げで道路が開通予定だったのが、国の道路に対する予算が不足したために、この計画が見送られた経緯があり、仮にこの工事が完成していたら水害での不通は回避されていた可能性がある。第1次開通区間として、国道108号(大崎市古川鶴ヶ埣新江南)から市道神田9号線(大崎市古川旭)までの延長約2.3km区間について2013年(平成25年)3月20日に暫定2車線で開通した[17]。その先の大崎市古川馬寄から大崎市古川宮内までの延長約1.2km区間は2020年(令和2年)3月28日に開通[18]。残りの大崎市古川宮内から大崎市古川稲葉字土手内までの延長約1.6km区間は2025年(令和7年)度に開通予定である[18][19][注釈 7]。
- 花渕山バイパス
- 花渕山バイパス(はなぶちやまバイパス)は、宮城県大崎市の鳴子温泉市街地西方の鳴子温泉古戸前から鳴子ダム湖である荒雄湖中程の鳴子温泉鬼首柏木原に至る[20]延長6.4 kmのバイパス道路である。当該区間は指定区間外であるため、当初は宮城県によって1988年(昭和63年)に事業着手されたが、2003年(平成15年)5月に発生した三陸南地震の際に地すべりが発見されて工事が中断していた[21]。その後、2007年(平成19年)2月に発生した現道での地すべりによっておよそ1か月半にわたって寸断されたことから事業再開が地元から求められた[22]結果、2008年(平成20年)に国の直轄権限代行事業に移行したうえで工事が再開された[23]。そして2015年11月15日に全線開通した[24]。
- 鬼首道路
- 鬼首道路(おにこうべどうろ)は、宮城県大崎市から秋田県湯沢市にかけて建設されたバイパス道路である。
- 松ノ木道路
- 前杉バイパス
- 宮城県
- 秋田県
- 鬼首峠(標高820 m):宮城県大崎市 - 秋田県湯沢市
- 松ノ木峠(標高650 m):秋田県湯沢市 - 秋田県由利本荘市
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ a b c d 2005年3月22日に1市7町が合併して由利本荘市発足。
- ^ a b c d e f 2006年3月31日に1市6町が合併して大崎市発足。
- ^ a b 2005年3月22日に湯沢市ほか2町1村が合併して湯沢市発足。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
- ^ 1954年12月1日に酒田市へ編入。
- ^ 用地買収が順調に進んだ場合。
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国道108号に関連するカテゴリがあります。
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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