ユーカリが丘線 | |
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基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 千葉県佐倉市 |
種類 | 案内軌条式鉄道(AGT) |
起点 | ユーカリが丘駅 |
終点 | 公園駅 |
駅数 | 6駅 |
開業 | 1982年11月2日[1] |
全通 | 1983年9月22日[1] |
所有者 | 山万 |
運営者 | 山万 |
使用車両 | 車両の節を参照 |
路線諸元 | |
路線距離 | 4.1 km |
線路数 | 単線 |
電化方式 | 直流750 V |
最大勾配 | 45 ‰ |
最小曲線半径 | 40 m |
最高速度 | 50 km/h[2] |
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ユーカリが丘線(ユーカリがおかせん)は、千葉県佐倉市にあるユーカリが丘ニュータウンにおいて、ニュータウンの開発会社である山万が運営する新交通システムで[3]、同市のユーカリが丘駅を起点とするラケット状の線形のAGT路線である。
不動産会社である山万の鉄道事業本部が運営しており、6つある駅は各駅ともニュータウンの住居から徒歩10分圏内になるよう配置されている[3]。異業種からの鉄道事業への参入は珍しい(「鉄道事業者#異業種からの参入」を参照)。しかし「鉄道事業に新規参入し、開通後も自社で運営を続ける」という経営判断は、当時の運輸省から「不動産屋が鉄道を走らせるとは何事だ」と難色を示され、実現までに多くの調整を余儀なくされた[4]。
第三セクターを除く純民間企業経営のAGTとしては日本初の事例であり[5]、2021年(令和3年)時点でも日本における純民間資本によるAGTはこの路線と西武鉄道山口線の2路線しか存在しない。なお、西武鉄道は普通鉄道も運営しているためAGTのみを運営する純民間の交通事業者の路線はここだけになる。
鉄道事業法に基づく「鉄道」で、愛知県小牧市にあった桃花台新交通桃花台線が廃止となった2006年(平成18年)10月1日以降は、日本のAGTで唯一の案内軌条に中央案内式を採用したものとなっている[6]。この方式は日本車輌などが開発した「VONA」と呼ばれるもので、ユーカリが丘線開業以前には千葉県習志野市にあった谷津遊園のアトラクションとして設置されていた。
ユーカリが丘駅 - 公園駅の区間は両方向に運転される単線、公園駅 - 女子大駅 - 公園駅の区間は片方向にのみ運転される環状線になっており[注釈 1]、ユーカリが丘駅を出発した列車は公園駅から環状線を反時計回りに環状運転して、公園駅から再びユーカリが丘駅に戻る。全行程の所要時間は14分[3]。逆方向に運転される列車はない。ユーカリが丘駅に戻る際には車両の向きが出発時とは前後逆となり、そのまま折り返し運転が行われる。
全線でワンマン運転(都市型ワンマン方式)を行っている。当初は車内放送が自動ではなく、次駅放送は運転士が行っていたが、後に女性の音声による自動案内放送が行われるようになった。2022年(令和4年)12月ごろからは別の女性声優による放送に更新され、同時に英語放送も導入された。
運賃は均一制となっており、2021年(令和3年)9月時点で大人200円・小児100円[8]。定期乗車券や回数乗車券もある(いずれも全線有効)[8]。乗車券は自動券売機と窓口で販売されている。
PASMOやSuicaなどのIC乗車券は使用できず[8]、2009年(平成21年)に行われた国土交通省による業務監査においても「(ICカード式乗車券を)導入する予定はない」と回答している[9]。
キャッシュレス決済については2024年6月15日より顔認証を用いた乗車システム「ユーカリPASS」を導入している[10]。磁気券で発売していた乗車券のうち、普通乗車券についてはQRコード乗車券に、通勤定期券は顔認証システムに移行する[11]。
一日乗車券は500円で販売されており、ユーカリが丘駅のみで購入できる(公式ホームページにも記載されているが、駅ではその旨の案内を行っていない)[8]。二日乗車券も存在するが、特定日のみの販売となっており、2017年(平成29年)5月時点では発売実績がない。
2024年6月14日以前に発売された磁気定期券並びに一日乗車券などのその他の乗車券に対応するために、磁気券専用改札機も別に設置しており、山万も公式ホームページでそれらは磁気券専用改札機を利用するよう告知している[11][12]。
例年7月下旬に公園駅付近で開催される「ユーカリ祭り」期間中の16時から21時までは無料運行となっていたが、2017年(平成29年)より有料運行となった。
当路線は1982年(昭和57年)の開業以来、2014年(平成26年)時点で人身事故などの運行障害の発生がなく、無事故運転を継続している。山万は運転業務の功績が優秀と認められる「鉄道等の運転無事故事業者」として10期連続10回(当路線の一期は3年)の国土交通省関東運輸局長表彰を受けている。2014年(平成26年)には10期連続表彰を記念し、記念硬券乗車券を発売した[13][14]。また山万は2013年(平成25年)10月、多年にわたり鉄道輸送統計調査の趣旨を理解し正確かつ迅速な報告に努め、国土交通業務に貢献した功績により「第20回「鉄道の日」鉄道関係功労者大臣表彰(鉄道輸送統計調査関係(事業者)部門)」国土交通大臣表彰を受けた[15][16]。
山万1000形 | |
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基本情報 | |
運用者 | 山万 |
製造所 | 日本車輌製造 |
製造年 |
1980年(第1編成、第2編成) 1982年(第3編成) |
製造数 | 3編成 |
運用開始 | 1982年 |
主要諸元 | |
編成 | 3両固定編成 |
軌間 | 1,800 mm |
電気方式 | 直流750 V 剛体複線式 |
最高運転速度 | 50 km/h[2] |
起動加速度 | 3.5 km/h/s[17] |
減速度(常用) | 4.2 km/h/s[17] |
減速度(非常) | 5.3 km/h/s[17] |
編成定員 | 205 人 |
車両定員 |
先頭車 65 人(24 席) 中間車 75 人(28 席) |
車両重量 | 先頭車:10.0 t・中間車9.7 t [17] |
編成重量 | 29.7 t |
車体長 |
先頭車 8,850 mm 中間車 8,000 mm |
車体幅 | 2,500 mm |
車体高 | 3,300 mm |
床面高さ | 1,100 mm |
車体 | アルミニウム合金 |
主電動機 |
直流直巻電動機 東洋電機製造製 TDK8830-A[17] |
主電動機出力 | 150 kW |
歯車比 | 6.142 |
編成出力 | 300 kW |
制御方式 | 電動カム軸式抵抗制御 |
制御装置 | 東洋電機製造製 ES779-A-M形主制御器[17] |
制動装置 | 発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ[17] |
保安装置 |
ATS(2周波車上速度照査方式) 列車検知装置 |
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 線路 |
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ユーカリが丘駅 | - | 0.0 | 京成電鉄: 本線 | | |
地区センター駅 | 0.6 | 0.6 | │ | |
公園駅 | 0.5 | 1.1 | ◇ | |
女子大駅 | 0.9 | 2.0 | │ | |
中学校駅 | 0.8 | 2.8 | | | |
井野駅 | 0.8 | 3.6 | │ | |
公園駅 | 0.5 | 4.1 | ◇ | |
地区センター駅 | 0.5 | 4.6 | │ | |
ユーカリが丘駅 | 0.6 | 5.2 | 京成電鉄: 本線 | | |
年度 | 旅客輸送人員(千人) | 一日1Km平均通過人員(人) | 鉄道業営業収入(千円) | 鉄道業営業費(千円) |
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1982 | 63 | 654 | 14,236 | 55,893 |
1983 | ||||
1984 | 272 | 348 | 58,823 | 263,406 |
1985 | 276 | 371 | 65,813 | 267,216 |
1986 | 291 | 411 | 64,720 | 239,435 |
1987 | 335 | 77,046 | 248,282 | |
1988 | 416 | 600 | 84,505 | 305,715 |
1989 | 560 | 838 | 99,358 | 246,871 |
1990 | 549 | 822 | 114,833 | 294,666 |
1991 | 566 | 842 | 127,998 | 337,678 |
1992 | 573 | 833 | 120,334 | 317,659 |
1993 | 571 | 856 | 129,488 | 398,887 |
1994 | 603 | 847 | 129,698 | 395,992 |
1995 | 649 | 898 | 136,327 | 407,689 |
1996 | 657 | 897 | 233,829 | 370,090 |
1997 | 666 | 904 | 221,881 | 363,361 |
1998 | 728 | 981 | 235,775 | 304,898 |
1999 | 731 | 990 | 232,860 | 305,080 |
2000 | 731 | 994 | 220,346 | 290,380 |
2001 | 734 | 1,001 | 224,344 | 291,660 |
2002 | 702 | 958 | 214,087 | 286,084 |
2003 | 692 | 940 | 212,138 | 332,627 |
2004 | 675 | 911 | 207,830 | 261,094 |