最高血中濃度[1](maximum plasma concentration,Cmax)とは、薬物を投与した後、2回目の投与を行う前に、血中において薬物が到達する最大濃度の事である[2]。薬物動態学における標準的な測定値である。
Cmaxは、Cminの反対語である。関連する薬物動態パラメータであるtmaxは、Cmaxが観察される時間である[3]。
静脈内投与の場合、投与後は常に濃度が低下する為、Cmaxおよびtmaxは実験プロトコルに密接に依存する。しかし、経口投与の場合、Cmaxおよびtmaxは、薬物の吸収度合い、吸収速度、薬物の体内動態に依存する。これらは、同一薬物における異なる製剤の特性を明らかにする為に使用する事が出来る[4]。
短期的な薬物の副作用は、Cmax付近で発生する可能性が最も高く、一方、持続的な作用時間を持つ薬物の治療効果は、通常、Cminをやや上回る濃度で発生する[要出典]。
Cmaxは、後発医薬品と先発医薬品の生物学的同等性(BE)を示す為にしばしば測定される[5]。 FDAによると、医薬品の品質に関するバイオアベイラビリティ(BA)およびBEは、全身への曝露を反映したAUCやCmax等の薬物動態学的測定値に依存している[6]。