矢野 徹 (やの てつ) | |
---|---|
ペンネーム | 坂田 治 |
誕生 |
1923年10月5日 愛媛県松山市 |
死没 | 2004年10月13日(81歳没) |
職業 |
小説家 翻訳家 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 中央大学法学部卒業 |
活動期間 | 1954年 - 2004年 |
主題 |
SF小説 冒険小説 RPG |
文学活動 | 宇宙塵 |
代表作 |
『カムイの剣』 『ウィザードリィ日記』 |
主な受賞歴 |
柴野拓美賞(1984年) カレル・チャペック賞(1985年) 日本冒険小説協会大賞特別賞(1985年) 星雲賞(1988年) 日本SF大賞特別賞(2005年) 星雲賞特別賞(2005年) |
デビュー作 | 『甘美な謎』(1958年) |
ウィキポータル 文学 |
1923年〈大正12年〉10月5日[1] - 2004年〈平成16年〉10月13日[1])は、日本のSF作家、翻訳家。坂田 治名義による作品もある。
(やの てつ、愛媛県松山市生まれ。兵庫県立第二神戸中学校を経て、中央大学法学部卒。第二次世界大戦中は学徒出陣で陸軍第11師団騎兵第11連隊に所属。階級は軍曹[2]。
日本に本格的なSF出版が芽生える前の、海外SFのファン1号といわれ、SFに興味があった晩年の江戸川乱歩に面識を得る[3]。そのまま、SF翻訳家、SF作家となり、幅広く活躍した。
冒険小説『カムイの剣』は角川書店によりアニメ映画化された。また、代表作『折紙宇宙船の伝説』は日本国外でも出版され、高い評価を受けた。翻訳家としては、ハインラインの諸作をはじめ、多数の海外SFを翻訳し、日本に紹介した。これらの作品はSFのみならず、日本の文学界全体に大きな影響を与えた。
翻訳家としては、後輩のSF翻訳家をとりまとめて、ネイティヴ・スピーカー等と会合をもつ「翻訳勉強会」を長年、主催していた。
60歳を過ぎてから、黎明期のパソコンゲームに注目してPC-88を購入した。原稿執筆などの目的ではなく完全にホビーユース=ゲームを遊ぶために購入したことや、『ウィザードリィ』他のゲームに熱中した顛末を軽妙なテンポと語り口で描いたエッセイ『ウィザードリィ日記』を上梓した。RPGの普及に貢献するなど、その業績は多岐にわたる。『ウィザードリィ日記』では、自分と同じ高齢の知人に「ボケの防止に最適」としてファミコンのゲームを薦めたことも明かしている。
アマチュアのSFファン活動を大事にする人物としても有名で、年1回開かれる日本SF大会や、その他各地で開催された地方コンではほぼ毎回「狂乱酒場」を主催し、ファンと親しく語り合う姿が見られた。また、荒巻義雄が要塞シリーズで読者を作内に登場させる企画を募集した際に応募し、これに応じた荒巻は矢野を酒好きの将軍として作内に登場させた。