第24回スーパーボウル Super Bowl XXIV | |||||||||||||||||||||||||
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開催日 | 1990年1月28日 | ||||||||||||||||||||||||
スタジアム | ルイジアナ・スーパードーム | ||||||||||||||||||||||||
開催地 | ルイジアナ州ニューオーリンズ | ||||||||||||||||||||||||
MVP | ジョー・モンタナ(フォーティナイナーズQB) | ||||||||||||||||||||||||
優勝予想 | 49ers by 12 | ||||||||||||||||||||||||
国歌斉唱 | アーロン・ネヴィル | ||||||||||||||||||||||||
コイントス | メル・ブラント、テリー・ブラッドショー、アート・シェル、ウィリー・ウッド | ||||||||||||||||||||||||
ハーフタイム | ピート・ファウンテン、ダグ・カーショウ、アーマ・トーマス | ||||||||||||||||||||||||
入場者数 | 72,919人 | ||||||||||||||||||||||||
アメリカにおけるテレビ放送 | |||||||||||||||||||||||||
ネットワーク | CBS | ||||||||||||||||||||||||
実況と解説 | パット・サマロール(実況) ジョン・マッデン(解説) | ||||||||||||||||||||||||
視聴率 | 39.0%(全米) | ||||||||||||||||||||||||
占有率 | 63%(全米) | ||||||||||||||||||||||||
CM広告料 (30秒) |
70万ドル | ||||||||||||||||||||||||
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第24回スーパーボウル(だい24かいスーパーボウル、Super Bowl XXIV)は、1990年1月28日にアメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズのルイジアナ・スーパードームで行われたアメリカンフットボールの試合。1989年シーズンのNFL優勝をかけて、NFC王者サンフランシスコ・フォーティーナイナーズとAFC王者デンバー・ブロンコスが対戦した。その結果、ナイナーズがブロンコスを55-10で破って2年連続4度目の制覇を果たした。MVPは、ナイナーズのクォーターバック(QB)であるジョー・モンタナが受賞した。
ナイナーズは各Qにそれぞれ2つずつの計8タッチダウン(TD)をあげており、これはスーパーボウル史上最多である。また、この試合でナイナーズがあげた55得点と得失点差45点も、第20回におけるシカゴ・ベアーズの記録を塗り替えた[1]。モンタナは、TDパス5本および連続パス成功13本のスーパーボウル新記録を樹立した(連続パス成功記録はその後、第46回でトム・ブレイディが16本連続に更新した)[2]。敗れたブロンコスはミネソタ・バイキングスに次いで史上2チーム目の出場スーパーボウル4連敗となり、4年間で3回スーパーボウル敗戦のジョン・エルウェイはビッグゲームに勝てないQBと評されるようになった[3]。
テレビ中継はCBSが担当、実況はパット・サマロール、解説はジョン・マッデンが担当した。
開催地の選考は、1984年5月23日から25日のNFLオーナー会議で始められた[4]。1985年3月10日から15日にかけて行われたオーナー会議で、第24回スーパーボウルはニューオーリンズで開催されることに決定した。ニューオーリンズでの開催は7回目である。過去にはテュレーン・スタジアムで第4回・第6回・第9回が、ルイジアナ・スーパードームで第12回・第15回・第20回が開催された。
フォーティナイナーズは、前年の第23回スーパーボウルで20-16でシンシナティ・ベンガルズを破った後、ビル・ウォルシュヘッドコーチが退任し、ヘッドコーチ経験のないジョージ・シーファートが後任となったが、NFLトップの14勝2敗の成績でシーズンを終えた。敗れた2試合での得失点差はわずか5点であった。
オフェンスは前年よりも強力なものとなり、QBジョー・モンタナは3,512ヤードを獲得、26TDに対してわずか8インターセプトであり、QBレイティングはシーズン新記録となる112.4であった。モンタナはランでも227ヤードを走り、3TDをあげて、最優秀選手、最優秀攻撃選手に選ばれた。WRジェリー・ライスは、82回のレシーブで1,483ヤードを獲得、17TDをあげた。ランニングバックのロジャー・クレイグはチームトップの1,054ヤードを走り6TD、49回のレシーブで473ヤードを獲得、1TDをあげた。入団から2年、主にパントリターナーとして起用されてきたジョン・テイラーは、この年60回のレシーブで1,077ヤードを獲得、10TDをあげるとともに、パントリターンでも36回で417ヤードをリターンした。TEブレント・ジョーンズは、40回のレシーブで500ヤードを獲得、FBトム・ラスマンはランで305ヤードを走り、73回のレシーブで616ヤードを獲得、自身最高のシーズンを送った。Kマイク・コーファーは、自己ベストの80.6%のFGを成功させて136得点をあげた。モンタナの控えQBスティーブ・ヤングも1,001ヤードを獲得、8TD、3INT、ランで126ヤードを獲得、2TDをあげた。チームのトータルオフェンスは6,268ヤードを獲得、442得点をあげた。
ディフェンスもNFL3位の253失点しか相手に許さなかった。DEピアース・ホルト、LBチャールズ・ヘイリーがそれぞれ10.5サックをあげた。LB陣は、ヘイリーの他にキーナ・ターナー、マット・ミレン、ビル・ロマノウスキーで構成された。後にプロフットボール殿堂入りを果たすSロニー・ロットが5インターセプトをあげ、エリック・ライト、チェット・ブルックスが合計で5インターセプトをあげた。
ブロンコスは、第21回スーパーボウル、第22回スーパーボウルに出場した後、1988年は、8勝8敗でプレーオフを逃した。オフシーズンにきっちりと補強を行い、開幕から12試合で10勝するなど、11勝5敗でシーズンを終えた。
1985年から1987年までオフェンスコーディネーターを務めていたマイク・シャナハンが、ロサンゼルス・レイダースのヘッドコーチを解任された後、シーズン中にQBコーチとして迎えた[5]。
新人RBボビー・ハンフリーは、1,151ヤードを走るとともに、22回のレシーブで156ヤードを獲得、8TDをあげた。ハンフリーの加入でブロンコスは、過去2回のスーパーボウルで欠けていたパワーランを手に入れた。新人Kデビッド・トレドウェルはFG成功率81.8%、NFL3位の120得点をあげた。
ディフェンスでも新人FSスティーブ・アトウォーターが加入、ベテランのデニス・スミス、ワイモン・ヘンダーソン、タイロン・ブラクストンとディフェンスバックを組み、彼らは合計14インターセプトをあげた。ブラクストンは、チームトップの6インターセプトをあげて103ヤードをリターン、1TDをあげた。新加入のDEロン・ホームズが9サック、ベテランLBカール・メクレンバーグが7.5サック、4ファンブルリカバー、サイモン・フレッチャーが12サックをあげ、デンバーのディフェンスラインはAFCでも屈指の活躍を見せた。
ベテランWRバンス・ジョンソンは自己ベストとなる76回のレシーブで1,095ヤードを獲得、7TDをあげるとともに、パントリターンでも12回で118ヤードをリターンした。その一方、ジョン・エルウェイはレギュラーシーズン中不安定で、18TD、18INT、QBレイティング73.7にとどまった。
プレーオフになると、エルウェイは調子を上げて、ピッツバーグ・スティーラーズ戦では10-17で前半を折り返したものの、第3Qにエルウェイからバンス・ジョンソンへの37ヤードのTDパスで同点、残り1分を切ってから、逆転のTDドライブを決めて、チームは24-23で勝利した。AFCチャンピオンシップゲームはクリーブランド・ブラウンズと3度目の対戦となった。過去2回の対戦ではNFLの伝説となるプレー(The Drive, The Fumble)が生まれた。この年の対戦ではブロンコスが24-7とリード、第3Qにブラウンズがバーニー・コーザーの2TDパスで24-21と3点差に縮めて第4Qを迎えたが、ブロンコスは第4Q最初の攻撃でサミー・ワインダーへの39ヤードのTDパスが決まり、その後2本のFGで追加点をあげて、37-21で勝利した。エルウェイはこの試合で385ヤードを投げて3TD、インターセプト0、5回のランでチームトップの39ヤードを走った。
ナイナーズは、ミネソタ・バイキングスとのプレーオフ初戦、FGで相手に先制点を許したものの、モンタナからのショートパスを受けたライスが72ヤードのTDレシーブをあげた。その後、ブレント・ジョーンズへのTDパス、チェット・ブルックスがウェイド・ウィルソンのパスをインターセプトして得た攻撃をテイラーへの8ヤードのTDパスに結びつけた。さらにライスへのTDパスも決まり、28-3で前半を終了した。第4Qにロットがインターセプトから53ヤードのリターンを見せ、クレイグの4ヤードのTDランに結び付けるなど2TDをあげて、41-13でバイキングスに圧勝した。ウィルソンはパス成功わずか9回で74ヤードに終わった。
NFCチャンピオンシップゲームでは、ニューヨーク・ジャイアンツ、フィラデルフィア・イーグルスを破って勝ち上がった、ロサンゼルス・ラムズと対戦した。ラムズはナイナーズをレギュラーシーズンで破った2チームの1つであった。ラムズが3-0と先制したが、第2Qにナイナーズは、モンタナの2TDパス、クレイグのTDで21-3と逆転して前半を終了、後半相手を無得点に抑えて30-3と圧勝し、2年連続のスーパーボウル出場を果たした。モンタナは262ヤードを投げて、2TD、インターセプトなし、ラムズのQBジム・エバレットは、163ヤードを投げて3インターセプトであった。
ディヴィジョナルプレイオフ | ||||||||||||||||||
1月7日 ジャイアンツ・スタジアム |
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NFC ワイルドカード | NFCチャンピオンシップ | |||||||||||||||||
5 | ラムズ (OT) | 19 | ||||||||||||||||
12月31日 ベテランズ・スタジアム |
1月14日 キャンドルスティック・パーク | |||||||||||||||||
2* | ジャイアンツ | 13 | ||||||||||||||||
5 | ラムズ | 21 | 5 | ラムズ | 3 | |||||||||||||
1月6日 キャンドルスティック・パーク | ||||||||||||||||||
4 | イーグルス | 7 | 1 | 49ers | 30 | 第24回スーパーボウル | ||||||||||||
3 | バイキングス | 13 | ||||||||||||||||
1月28日 ルイジアナ・スーパードーム | ||||||||||||||||||
1* | 49ers | 41 | ||||||||||||||||
N1 | 49ers | 55 | ||||||||||||||||
1月6日 クリーブランド・スタジアム | ||||||||||||||||||
AFC ワイルドカード | AFCチャンピオンシップ | A1 | ブロンコス | 10 | ||||||||||||||
3 | ビルズ | 30 | ||||||||||||||||
12月31日 アストロドーム |
1月14日 マイルハイ・スタジアム |
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2 | ブラウンズ | 34 | ||||||||||||||||
5 | スティーラーズ (OT) | 26 | 2 | ブラウンズ | 21 | |||||||||||||
1月7日 マイルハイ・スタジアム | ||||||||||||||||||
4 | オイラーズ | 23 | 1 | ブロンコス | 37 | |||||||||||||
5 | スティーラーズ | 23 | ||||||||||||||||
1 | ブロンコス | 24 | ||||||||||||||||
多くのスポーツライターやファンは、エルウェイがAFCチャンピオンシップゲームで優れたパフォーマンスを見せたものの、9勝7敗のスティーラーズに辛勝したことや、ブラウンズが9勝6敗1分でシーズンを終えたこともあり、ブロンコスの勝利は難しいと予想した。またエルウェイが過去2度スーパーボウルに敗れていること、一方モンタナは3度スーパーボウルチャンピオンもその理由とされた。
モンタナはNFC西地区のライバル、ニューオーリンズ・セインツの本拠地で1980年代に7戦全勝であり、ナイナーズが唯一敗れたのは、1986年に、モンタナが負傷後、マイク・モロスキが先発した試合のみであった。
ドライブごとの試合経過 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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映像外部リンク | |
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NFL.comによるハイライト動画(英語、2分32秒) |
試合は、ナイナーズがトータルオフェンスで461ヤードを獲得、ボールを39分31秒コントロールし、最初の8回の攻撃中、6回を得点に結びつけた。ナイナーズのディフェンスは、ブロンコスをわずか167ヤード、ファーストダウン更新12回、20分29秒のボールコントロールに抑えた[1]。
ブロンコスが先に攻撃権を得たが、3回のプレーでパントに終わった。ナイナーズは最初の攻撃で66ヤードを前進、ジェリー・ライスへの20ヤードのTDパスで締めくくった。先制点をあげられたブロンコスは、ハンブリーの4回のランで22ヤードを獲得、ショベルパスからのレシーブで27ヤードを前進するなど、42ヤードのFGを成功させて、7-3と点差を縮めた。
続くナイナーズの攻撃は3回でパントとなり、バンス・ジョンソンが7ヤードをリターンし、ブロンコスは自陣49ヤードという絶好のポジションからの攻撃権を得た。しかしフィールド中央でケビン・フェイガンのタックルを受けたハンフリーがボールをファンブル、チェット・ブルックスがこのボールをリカバーし、ターンオーバーとなった。10プレー後に、モンタナからブレント・ジョーンズへの7ヤードのTDパスが決まり、マイク・コーファーのエクストラポイントは失敗、13-3となった。
さらに、ナイナーズは13プレーで69ヤードを前進し、トム・ラスマンの1ヤードのTDで20-3とした。このドライブでは、ラスマンが活躍し、3回のレシーブで39ヤードを獲得した。また第4ダウン残り1ヤードからのギャンブルでも、ラスマンのランで1ヤードを獲得して、攻撃を続けた。
第2Q終盤、ジョン・テイラーの17ヤードのパントリターンでナイナーズは、フィールド中央付近で攻撃権を得ると、ライスへの38ヤードのTDパスで、27-3とリードして前半を終えた。
後半、エルウェイの最初のパスをLBマイク・ウォルターがインターセプト、次のプレーでモンタナからライスへの28ヤードのTDパスが決まり、34-3となった。さらに、エルウェイのパスをインターセプトしたチェット・ブルックスが38ヤードをリターンし、敵陣37ヤード地点で攻撃権を獲得したナイナーズは、2プレー後に、モンタナがライスへのパスフェイクによって、スティーブ・アトウォーターを欺き、ジョン・テイラーへの35ヤードのTDパスを通し、41-3となった。
ブロンコスのこの試合唯一のタッチダウンは、次のドライブで生まれた。ダレン・キャリントンが39ヤードのキックオフリターンで、自陣39ヤード地点からの攻撃権を得たブロンコスは、ジョンソンへの13ヤードのパス、ハンフリーの34ヤードのラン、ナイナーズLBロマノウスキーのパスインターフェアランスの反則で、敵陣1ヤードまでボールを進めた。第3ダウンにエルウェイが3ヤードを走って、41-10と点差を縮めた。
その後はナイナーズが一方的に試合を支配、6分56秒をかけて、11プレーで75ヤードを前進、第4Q最初のプレーで、ラスマンが3ヤードを走りTDをあげた。続くブロンコスの攻撃では、エルウェイがダニー・スタッブスにサックされ、6ヤードをロス、オフサイドの反則をナイナーズが犯した後、CBドン・グリフィンがエルウェイをサックして、エルウェイはボールをファンブルした。ルーズボールをスタッブスがリカバーし、15ヤードをリターンし、ナイナーズは、敵陣1ヤードからの攻撃権を得た。続くプレーでクレイグが1ヤードを走りTD、55-10となり、試合はそのまま終了した。
モンタナはこの試合で13本連続でパスを通すなど、残り11分にスティーブ・ヤングと交代する直前のパス19本中17本を成功した[6]。
ライスは7回のレシーブで148ヤードを獲得、スパーボウル記録タイの3TDをあげた。クレイグはこの試合トップの69ヤードを走り、1TDをあげるとともに、5回のレシーブで34ヤードを獲得した。ラスマンは、38ヤードを走り2TD、4回のレシーブで43ヤードを獲得した。テイラーは3回のレシーブで49ヤード、1TD、3回のパントリターンで38ヤードをリターンした。エルウェイはパス26回中わずか10回成功、108ヤード、TDなし、2インターセプト、1TDランをあげたが、2度ファンブルした(ファンブルロストは1回)。ハンフリーはブロンコストップの61ヤードを走った他、3回のレシーブで38ヤードを獲得、キャリントンは6回のキックオフリターンで146ヤードをリターンした。
2016年2月の第50回スーパーボウル開催を目前に控えた時期、複数のメディアが過去49回のスーパーボウルすべてを名勝負順に並べたランキングを発表した。そのうち『スポーツ・イラストレイテッド』のドン・バンクス、『ワシントン・ポスト』のジェレミー・ゴットリーブ、『ニューヨーク・ポスト』のスティーブ・サービー、『ニューヨーク・デイリーニューズ』のゲイリー・マイヤーズの4者が、この第24回をスーパーボウル史上最低の凡戦に選んだ[7][8][9][10]。他のメディアでは、『ヒューストン・クロニクル』のグレッグ・レイジャンが第48位[11]、ESPNのジョン・クレイトンと『ニューズデイ』のニール・ベストと『サンディエゴ・ユニオン=トリビューン』のエディ・ブラウンがそれぞれ第46位[12][13][14]、『USAトゥデイ』のネイト・デービスが第43位という順位をつけている[15]。これらはすべて下から10番目以内と評価が低い。