駄洒落(だじゃれ)とは、同じ或いは非常に似通った音を持つ言葉をかけて遊ぶ一種の言葉遊び。一般的にこの意味で通じているが、国語辞典では「少しも感心出来ない、つまらないしゃれ。」としている[1]。本稿では「言葉遊び」について詳述する。
三大原則としては、 1)同音異義語を使う。 2)なるべく短く簡単に言う。 3)意味をつけずナンセンスに。 である。
雑俳の1つとしての『洒落』は言葉の一部分を母音とアクセントが同じ語、母音が同じ語、同音異義語などを当てはめるものである。例「蝶々一本さらしに巻いて(一本サラシに巻いて)」。言葉遊びの『洒落』は本来知識と教養を示す気の利いたものであったが、これに価値を認めることのないカウンターカルチャーから揶揄を込めて『駄』の文字を冠された[2]。洒落の文化が失われるにつれ、それを文化として持たない若者からはオヤジギャグと称されるようにもなる。古くは地口とも。
判りやすい遊びの一種であるため、様々な語彙を使用してこの駄洒落が利用される。
いわゆる二言小咄というのは、ある一言に返事をつけるだけの簡単なもので、多くが駄洒落である。たとえばもっとも有名なものに次のようなものがある。噺家の修行で最初に指導されるのがこれ。
次の二言小咄を続けることもある。
落語家独自の小咄もあり、林家木久扇は『笑点』の大喜利で独自の小咄を答える事がある。
清水國明と原田伸郎によるあのねのねが1970年代に現在で言うおやじギャグを使ったコミックソングを量産し、一世を風靡した。
ある分野の様々なものを駄洒落の形で取り込みながら、ひとつながりの歌や口上を述べるもので、古典的な漫才などに見られる。たとえば、柳亭痴楽の「痴楽綴方狂室」がある。これを歌謡曲に仕立てたものに、たとえば小林の「自動車ショー歌」(自動車メーカーや車の名前を織り込んだ歌詞)や所ジョージの「タバコショウカ」(タバコの銘柄を織り込んだ歌詞)がある。
嘉門タツオの、ひねりのない駄洒落に「ひねりなさい」と突っ込むバック演奏はあれど、歌と言うよりはネタ。
※上記と異なり作風自体に駄洒落要素の少ないものも含まれる。
一般社団法人日本だじゃれ活用協会が制定した記念日で、日付は9月1日。「ク(9)リエイティブかつイ(1)ンパクト」があるだじゃれは、人と人とのコミュニケーションをより豊かなものにしてくれる「無形文化遊具」であり、だじゃれが秘める無限の「吸(9)引(1)力」を活かし、生活に彩りと潤いをもたらすことで世の中に「救(9)い(1)」を届けたいとの願いが込められている[3]。