TLC | 全肺気量(Total Lung Capacity):最大膨張時の肺の容積で、肺活量(VC)と残気量(RV)の合計。 |
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TV (VT) | 1回換気量(Tidal Volume):安静時呼吸で肺に入る、または肺から出る空気の量(TVは肺の区分を示す。ガス交換計算のように1回換気量を正確に測定する場合は、TVまたはVTという記号を用いる)。 |
RV | 残気量(Residual Volume):最大呼気後に肺に残っている空気の体積 |
ERV | 予備呼気量(Expiraroty Reserve Volume):安静呼気位から吐き出すことができる最大の呼気量 |
IRV | 予備吸気量(Inspiratory Reserve Volume): 安静吸気位から吸うことが出来る最大の吸気量 |
IC | 最大吸気量(Inspiratory Capacity): 予備吸気量(IRV)と1回換気量(TV)の合計 |
IVC | 吸気肺活量(Inspiratory Vital Capacity): 最大呼気位から吸うことが出来る最大の空気の量 |
VC | 肺活量(Vital Capacity):最も深く息を吸った後に吐き出される空気の量 |
FRC | 機能的残気量(Functional Residual Capacity ):呼気終末位での肺容積 |
RV/TLC% | 残気量・全肺気量比 |
VA | 肺胞気量(Alveolar gas Volume) |
VL | 気道の容積を含む肺の実容積 |
FVC | 努力肺活量(Forced vital capacity): 最大強制呼気努力による肺活量測定 |
FEVt | 強制呼気量(Forced expiratory volume (time)): 最初の「t秒」に強制的に吐き出される空気の量の総称 |
FEV1 | 1秒量(Forced expiratory volume (1 second)): 強制呼気の最初の1秒が終了した時点で吐き出された量 |
FEFx | FVC曲線の一部に関連する強制呼気流量、修飾子はすでに吐き出されたFVCの量を指す |
FEFmax | FVC測定時に達成される最大瞬時流量 |
FIF | 強制吸気流量( Forced inspiratory flow): 強制吸気曲線の具体的な測定値は、強制呼気曲線に類似した命名法で示される。例えば、最大吸気流量はFIFmaxと表記される。特に指定がない限り、体積の修飾子は、測定時点の残気量から吸入される体積を示す。 |
PEF | 最大呼気流量(Peak expiratory flow):ピークフローメーターで測定した強制呼気流量の最高値。 |
MVV | 最大換気量(Maximal voluntary ventilation): 一定の時間に最大努力で繰り返して呼出できる空気の量 |
1秒率(いちびょうりつ)は呼吸機能検査の項目の一つで、息を努力して(力を込めて)吐き出したときに呼出される空気量(努力肺活量)のうち最初の一秒間に吐き出された量(1秒量)の割合である。この割合が低下していると気管支が狭窄して空気がスムーズに流れることができなくなっていることを意味し、気管支喘息患者や肺気腫等の閉塞性肺疾患患者で低下を示す。肺、胸郭、横隔膜の弾性、呼吸筋の強さを測定する。計算式は以下のようになる。
1秒率(%) = 1秒量 ÷ 努力肺活量 × 100
このとき、努力して吐き出すことにも生理的な意義がある。呼出努力で胸郭内圧が高まることで気管支が圧迫されて、閉塞がより明らかになるためである(努力性呼出では正常人でも安静時より呼出量が少なくなる)。逆に言えば、1秒率が減少するような疾患では深くゆっくりとした呼吸が呼吸機能の改善に役立つことを意味する。
略記表現としてFEV1.0%と表記され、forced expiratory volume 1.0(sec) %の略。正常値は70%以上である。喫煙者は慢性的な肺気腫を反映して正常値を下回っていることが多い。
Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease (GOLD)は、COPDの診断、重症度、管理に関するガイドラインを提供している[1][2]。閉塞性肺疾患の診断には、気管支拡張薬投与後の1秒率が0.7未満でなければならない[3]。次に、1秒量予測値に対する1秒量のパーセント値(%1秒量)、すなわち下式を使用して重症度を判断する。
%1秒量(%)= 1秒量 ÷ 1秒量予測値 × 100
パーセントが低いほど閉塞は重症とされる[4]。つまり、閉塞性肺疾患の診断に用いる指標、1秒率(FEV1%)と、閉塞性肺疾患の重症度評価に用いられる指標(予測値に対する1秒量の比率、%1秒量(%FEV1))は異なる[5]。