7x20mm南部弾

7×20mm 南部弾
種類 拳銃
原開発国 日本の旗 日本
使用史
使用期間 1929-1945
使用者・地域 日本
使用戦争 第二次世界大戦
製造の歴史
設計者 南部麒次郎
製造者 東京砲兵工廠
特徴
薬莢形状 ボトルネック・リムレス
弾丸 7.08 mm (0.279 in)
首径 7.64 mm (0.301 in)
肩径 8.62 mm (0.339 in)
底面径 8.91 mm (0.351 in)
リム径 9.11 mm (0.359 in)
リム厚 0.98 mm (0.039 in)
薬莢長 19.80 mm (0.780 in)
全長 26.80 mm (1.055 in)
雷管のタイプ スモールピストル
弾丸性能
弾頭重量/種類 初速 エネルギー
56 gr (4 g) FMJ 280 m/s (920 ft/s) 147 J (108 ft⋅lbf)
算出時の銃砲身の長さ: 83 mm (3.25 in)

7x20mm 南部弾とは、リムレス・ボトルネックの拳銃用実包であり、大日本帝國で設計された南部式小型自動拳銃(ベビー南部)にて用いられた[1]。通称7mm南部。この実包は他の全ての南部拳銃で用いられていた8x22mm南部弾をスケールダウンしたもので、弾道特性は.32ACP弾に類似している[2]

終戦と共に7mm南部弾は、8mm南部弾や9mm回転拳銃弾など他の日本製拳銃実包や小銃実包共々生産が停止され、その後日本国内で製造が再開されることはなかった。小型は銃自体の製造数も特に少なく、米国拳銃市場でも稀少品とされ極めて高額で取引されている。7mm南部弾はハンドロード用の弾頭・薬莢も含め、米国メーカーの手掛ける実包が出回っていた記録がなく、稀少なオリジナル実包をリロードしながら用いるほかないため、実射自体が近年では極めて困難となりつつある。(参照:ベビー南部の実射動画

性能

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南部式小型拳銃から発射した場合、銃口での初速280 m/s(二百八十米)、銃口エネルギーは147 J(十五瓩米×9.80665ジュール=147.09975ジュール)、有効射程(実用最大距離)は300 m(最大射程は約2,000 m)である[3]。7×20mm 南部弾の銃口エネルギーは、.32ACP弾ストッピングパワーに匹敵する。

距離10 m、50 m、100 mでの侵徹量を、新聞紙、杉板、砂、鉄板でそれぞれ検査した。鉄板に対しては全ての距離で弾丸が粉砕され、効果はなかった。距離10 mでは新聞紙75 mm、杉板70 mm、砂300 mmを侵徹した。距離50 mでは、新聞紙70 mm、杉板70 mm、砂280 mmを侵徹した。距離100 mでは、新聞紙は不検証、杉板70 mm、砂200 mmを侵徹した[4]

脚注

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  1. ^ Miller, David (2007). Fighting Men of World War II, Volume I: Axis Forces—Uniforms, Equipment, and Weapons. Stackpole Books. p. 276. ISBN 0-8117-0277-4 
  2. ^ Nambu World Ammunition & Reloading Page”. 2009年7月5日閲覧。
  3. ^ 26年式及南部式拳銃射撃表送付の件”. www.jacar.archives.go.jp. 2024年11月12日閲覧。
  4. ^ 26年式及南部式拳銃射撃表送付の件”. www.jacar.archives.go.jp. 2024年11月12日閲覧。