AGO C.2
AGO C.II(アーゴ.C.2/アーゴ.ツェー.ツヴァイ)は第一次世界大戦で使用されたドイツの推進式複座複葉偵察機/爆撃機である。
1911年にミュンヘンに開設されたAGO航空機会社が、1915年に製作した偵察/爆撃機。前作のAGO C.Iの改良型で、吹きさらしで鋼管枠組みだけのコクピットとブームを廃し、搭乗者を包み込むナセルと双テイルブーム式の胴体を備えて空力デザインを洗練させている。ナセル後方へC.Iより70馬力パワーアップした、220馬力のメルセデスD IV列型発動機を推進式に搭載する。当時としては性能に優れ、かつ実用性に富んでいたため、1917年まで運用された。
降着装置は固定脚の尾輪式だが、面白いのは脚部が前後に一組ずつある4輪なところである。この内、前脚部は正確には滑走時の転倒防止用補助輪であるが、なぜ前脚1、主脚2のオーソドックスな3輪にしなかった理由は不明なものの、これが乳母車を連想させる本機のユニークな外見的特徴となっている。武装は機首に偵察員が操作するパラベラムMG14旋回機銃(英語版)が一挺。爆撃機能も付与されたが、それは後の本格的な爆撃機とは違い、偵察員が手で投下する小型爆弾(または手榴弾)が数発のみとささやかな物であった。
海軍向けに双フロートを装備するC.IIWも2機製作された。
諸元
性能
武装