activating transcription factor 6 | |
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識別子 | |
略号 | SREBF1 |
Entrez | 22926 |
HUGO | 791 |
RefSeq | NM_007348 |
UniProt | P18850 |
他のデータ | |
遺伝子座 | Chr. 1 q23.3 |
ATF6(Activating transcription factor 6)は、ATFファミリーに属する転写因子であり、小胞体ストレスに応答して小胞体タンパク質の発現を誘導する。
折りたたみ不全のタンパク質が小胞体に蓄積すると、ATF6の切断が起こる。切断された細胞質部分は核へ移行し、小胞体シャペロンなどの転写を促進する。
ATF6は、小胞体膜に局在する1回膜貫通タンパク質として合成される(II型であり、細胞質側にN末端、小胞体内腔側にC末端がある)[1]。
ATF6は小胞体内腔部分で小胞体ストレスを感知するとゴルジ体に送られ[2]、S1P(site 1 protease)、S2P(site 2 protease)という2つのプロテアーゼにより切断され転写因子部分が放出され核内に移行する[3][4]。また、切断された転写因子部分はMAPキナーゼであるp38にリン酸化されることでその機能が亢進する[5]
転写因子の部分は、塩基性ロイシンジッパー構造をとっており[6]、ATF/CREBファミリーに属している[7]。核内では、DNAのER stress response element(ERSE)と呼ばれる領域に結合する[8]。ATF6が転写する標的遺伝子として、転写因子であるCHOP[9]やXBP1[10]、分子シャペロンであるBiP[11]、小胞体関連分解 (Endoplasmic Reticulum(ER)-associated degradation; ERAD)に関わるタンパク質、糖鎖修飾酵素などの小胞体タンパク質など[12]がある。
放出された転写因子は、その後ユビキチン-プロテアソームシステムにおいて分解される[13]。
ATF6はATF6遺伝子にコードされたATF6[14][15](またはATF6α)とG13(またはATF6B)遺伝子にコードされたATF6βの2種類のタンパク質が存在する[8]。ATF6βはATF6αに比べて、遅くまた弱く作用する[16]。
ATF6は、ATF6同士のホモダイマーやXBP1とのヘテロダイマーを形成しうる[17]。また、YY1[18]やNF-Y[18][19]、TFII-I[20]、血清応答因子[21]と相互作用する。
肝細胞癌では、ATF6や、他の小胞体ストレスタンパク質であるXBP1、BiPの発現上昇・活性化が見られた[22]。また、C型肝炎ウイルスのレプリコンはATF6の活性化を促進する[23]。