Amazon Vine(アマゾン・ヴァイン)は、Amazon.comおよびAmazon.co.jpが提供するサービスの一つ。
未発売商品のサンプルを登録した客に利用してもらい、その感想をレビューしてもらうという招待制のプログラム。日本では未発売商品だけでなく、Amazonで既に発売されてから半年以上経過している商品もサンプル商品になっていることもある。 Amazonにて有益なレビューをしたと判断された客にのみ招待メールが送付される。 このサービスを利用する会社が、商品の代価を払う。会社が参加する為に支払う正確な費用は非公開。 米国での主な参加企業には、ロジテック、マイクロソフト、アルテックランシング、ヒューレット・パッカード、キヤノン、コーレルなど。
Amazon Vineは2007年に米国アマゾンによって開始された。開始時には、レビュアーランキングTop2000人を抽出対象とした。2010年6月、日本国内でも開始。 日本のVineメンバーの選考基準は明らかになっていない。
Amazonは不定期にVineメンバー専用ページにサンプルを追加する。 製品には本、DVD、キッチン用品、家電、食品、等の種類がある。 メンバーはリストから興味のある製品を選択し、Amazonは無料でその製品をユーザに送付する。 メンバーは送られてきた製品のレビューを投稿する義務がある。
2021年4月現在、サンプルのリストは「お客様へおすすめ」と「すべての人で利用可能」と「追加商品」の三つあり、新しいサンプルはまず「お客様へおすすめ」に表示される。専用ページに追加されるサンプルは会員ごとに違う。一定期間経過しても在庫が無くならない場合は「すべての人で利用可能」と「追加商品」に移動する。
Amazon Vineとは別に、主に殿堂入りレビュアーを対象とした完全非公開の無償モニター制度もある。Amazon Vineのようにメンバーが商品を選択できるのではなく、こちらは提供メーカーの意図により商品提供されるものである。
Amazon Vineのメンバーに送られたすべての商品が返品不可である。 また、一度申込んだら基本的にはキャンセルができない。
2012年6月12日のAmazon Vine 先取りプログラム™ メンバー参加規約変更より以前は、 他人への譲渡や転売行為は禁止とし、レビュー投稿から6ヶ月以上たった商品に関しては自由に処分して良いという表記であったが、 現在はその記載が削除され、事実上他人への譲渡や転売行為を一切認めない方針となっている。 現在まで転売や譲渡による強制退会の執行は広報されていない。
AmazonはAmazon Vineに招待するユーザを選ぶのに使用する評価基準を明らかにしていない。 会員資格はAmazonからの招待のみである。メール、またはAmazon内ページの特別なリンクでプログラムに招待される。
製品には300円程度の食品から20万円程度の電子レンジにいたるまでの幅広い種類が用意されている。 米国でのAmazon Vineメンバーに提供された人気があるエレクトロニクスの例は、 GPSナビゲータ、ゲーミングデバイス、netbooks、タブレット型パソコン、NAS、 カメラ、カムコーダ、スピーカー、ハードドライブなどがある。 日本では、オーブンレンジ、プリンター、液晶モニター、デジカメ、三脚、ハードドライブ、テレビ、ベビーカーなどがある。
商品のレビュー投稿を行う期限は無い。ただし、レビューの投稿がされていない状態が続くとAmazon Vine 先取りプログラムへ貢献していないとみなされ、退会処置がとられる場合がある。 米国版Amazon Vineでは、メンバーがメールマガジンから商品を選択する際、受け取った製品の75%以上をレビューした状態でないと商品を選択できない。