BLU-109 | |
---|---|
JDAM キットを装着したBLU-109 | |
種類 | 地中貫通爆弾 |
原開発国 | アメリカ合衆国 |
運用史 | |
配備先 |
デンマーク フランス ドイツ ギリシャ イタリア オランダ イスラエル サウジアラビア アラブ首長国連邦 |
開発史 | |
開発者 | ロッキード・ミサイル・アンド・スペース(LMSC) |
開発期間 | 1985年 |
製造業者 | ロッキード・マーチン・ミサイル・アンド・ファイア・コントロール(LM MFC) |
値段 | 2,126米ドル |
諸元 | |
重量 | 874kg(1,927lb) |
全長 | 2.4m(7ft 11in) |
直径 | 370mm(14.6in) |
| |
弾頭 | PBXN-109ないしトリトナール |
炸薬量 | 240kg |
BLU-109は、ロッキード・ミサイル・アンド・スペース(LMSC; 現在のロッキード・マーチン・ミサイル・アンド・ファイア・コントロール(LM MFC))社が開発した航空機搭載爆弾。地中貫通爆弾(いわゆるバンカー・バスター)としての特性を備えており、アメリカ空軍ではBLU-109/B、アメリカ海軍ではBLU-109A/Bとして制式化されている。なお、BLUとはBomb Live Unitの頭字語である。
1984年、アメリカ空軍は、ハブ・ボイド(HAVE VOID)計画に着手した。この計画は、少なくとも6フィート(約1.8m)のコンクリートを貫通できる硬目標攻撃用爆弾の開発を目的としており、翌1985年には、LMSC社に対して発注がなされた。これによって開発されたのがBLU-109である。
BLU-109は、多くの点で標準的なMk.84 2,000ポンド低抵抗通常爆弾(LDGP)と互換性を備えるように設計されており、荷重ラグの間隔も同じく762mm(30インチ)とされている。ただし、貫通力を重視しているため、頭部の設計が変更されたほか、LDGP爆弾の弾体中央部が流線型であるのに対して、BLU-109では円筒形となっている。また、弾体構造もより頑丈になっており、弾殻はニッケルクロムモリブデン鋼(SAE4340; SNCM439相当)製、厚さは約25mmで、これは、Mk.84のほぼ倍に相当する。しかし、このために、炸薬量はPBXN-109ないしトリトナール240kgと、ほぼ半減している。FMU-143信管は後部に装着され、弾着時ではなく目標内部へ貫徹した後に爆発するよう、通常は弾着の60ミリ秒後に炸薬を起爆させるよう設定されている。また、後には再プログラム可能なJPF(Joint Programmable Fuze)や知能化されたHTSF(Hard Target Smart Fuze)も適用されたほか、イギリス軍ではMFBF(Multi-Function Bomb Fuze)、フランス軍ではFEU 80が使用される。貫通力は鉄筋コンクリート換算で約1.8-2.4mとされている。
Mk.84と同様、それ単体で無誘導爆弾として投下することもできるが、レーザー誘導のペイブウェイキットや、GPS誘導のJDAM キットを装着することで誘導爆弾としても用いることができる。各キット装着後の誘導爆弾としての名称は下記の通りとなる。