本作のリリースプロモーションとして、表題曲のタイアップ先となるNTTパーソナル関西とのコラボレーション企画が実施されている。NTTパーソナル関西のPHSを契約した購入者から抽選で、メンバー出演のテレビCM、CMのメイキング映像などを収録したオリジナルビデオ『L'Arc〜en〜Ciel NTT personal CM MAKING VIDEO』がプレゼントされた。このビデオは非売品のため、現在まで一般販売されていないうえ、L'Arc〜en〜Ciel名義で発表した他作品にも再収録されておらず、貴重な映像作品となっている。
表題曲「DIVE TO BLUE」のミュージック・ビデオは、竹石渉がディレクターを務めた作品となっている。映像は、男性がビルの屋上から飛び降り自殺を図ろうとする描写から始まり、バンド演奏を挟みながら、ビルの中にいるメンバーが落下した"何か"を窓から見下ろすシーンが挿入されている。ちなみにこの映像中には、tetsuyaが女装を披露するシーンも存在する。そして映像のラストでは、落下した"猫"をhydeが抱きかかえているシーンが挿入されており、ふとメンバーが見上げた先に、今にもビルの屋上から飛び降りようとしている人間の姿が映り終了する。
この映像の飛び降り自殺の描写やジャケットデザインのイメージから、「歌詞も自殺を題材としたものではないか」とインターネット上などで解釈しているリスナーも存在している。ただ、本作発売当時の音楽雑誌に掲載されたhydeへのインタビュー記事では、「「DIVE TO BLUE」の歌詞は"自由に飛び込もう"という想いを込めて書いた」と明かしている。なお、hydeはこの曲の歌詞について「(人は)自分で勝手にレール作ってる部分があると思うんですよ。(中略)でも、決めてるのは自分やから、その辺の疑問ですよね。"境界線なんてあってないようなもんですよ"ってことを言いたかった[4]」「少年時代、明け方ウロつくのが好きだったんですよ。その時間帯っていちばん自由を感じる瞬間で、街中が自分たちだけの世界のような気持ちで走りまわってたんですけど、それもちょっとかけてる。"その頃に飛び込もう"、みたいな[4]」と述べており、前向きにとれるリリックを書いたと解釈できる。しかし、その一方でhydeは、この曲について「前向きというとらえ方も出来るけど、後ろ向きってとらえ方もしようと思えばできるから。自分の中ではそういう解釈[5]」とも本作発売当時のインタビューで語っている。
このミュージック・ビデオは、1998年4月22日に発表したMV・ライヴ映像集『A PIECE OF REINCARNATION』に初収録されている。また、2019年12月11日には公式YouTubeアーティストチャンネルにおいて、YouTube Music Premium限定で映像の有料公開が開始されている。前述のYouTubeチャンネルでの有料公開開始から約2年4ヶ月後となる2022年4月15日からは、映像の無料公開が開始されている。
さらに、この曲の大サビの部分には、最初のデモにはなかった手拍子の音が入れられている。手拍子を入れたのはtetsuyaの意向によるもので、この音を入れた経緯についてtetsuyaは「レコーディングも後半になった頃、スタジオから帰る車の中でその日のラフ・ミックスを聴いてたら、ちょうど交差点でギアをローに落として曲がろうとした時に、その大サビの部分になって。その時、"パパーンパーン"というクラップの音が頭のなかで鳴ったんですよ[8]」と語っている。ちなみに、この手拍子の音はken、tetsuya、yukihiroが叩いたものとなっている。余談だがtetsuyaは、手拍子を叩いた3人が香港に行ったメンバーであることを踏まえ、ブックレットに記載するクレジットの表記を"Hong Kong hand claps"にしたと語っている[10]。また、この手拍子には、レコーディングスタジオにあった足付きの灰皿をスティックで叩いた音がミックスされている[9]。なお、この音はtetsuyaが鳴らしたものであることから、tetsuyaに"Metal Percussion"というクレジットが付されている[9]。
ちなみにhydeは、この曲の制作エピソードについて「最初はめっちゃ複雑な曲で、サビが2つぐらいあったんですよ。どっちのサビも強調されへんから、もうひとつのサビを、実は他の曲に使って[4]」と語っており、この曲の制作過程において別の曲がほぼ同時に生まれている。この曲と同時に制作された楽曲は、アルバム『HEART』に収録された楽曲「Singin' in the Rain」であり[4]、hydeはこの2曲について「双子[12]」と表現している。
^「DIVE TO BLUE」の初披露の場は、L'Arc〜en〜Ciel名義での開催公演としてはライヴ「1997 REINCARNATION」となっている。ただ、同ライヴの1週間前にL'Arc〜en〜Cielは、変名バンドthe Zombiesとして、ライヴ「Live Tour NIGHTMARE BEFORE CHRISTMAS EVE」を開催しており、この公演で「DIVE TO BLUE」の初披露が行われている。