DNMT3B(DNA (cytosine-5-)-methyltransferase 3 beta)は、ヒトではDNMT3B遺伝子によってコードされる酵素である[5]。この遺伝子の変異は、ICF症候群と関係している[6]。
CpGのメチル化は、胚発生、インプリンティング、X染色体の不活性化に重要なエピジェネティック修飾である。マウスでの研究では、DNAのメチル化は哺乳類の発生に必要であることが実証されている。DNMT3B遺伝子はDNAメチルトランスフェラーゼをコードし、維持メチル化ではなくde novoメチル化に機能すると考えられている。DNMT3Bタンパク質は主に核内に局在し、その発現は発生過程で調節されている。選択的スプライシングによる8種類の転写バリアントが記載されているが、バリアント4とバリアント5の全長配列は未決定である[5]。
ICF症候群は、DNMT3B遺伝子の変異によるDNAメチル化の異常の結果生じる、リンパ球の成熟の欠陥を原因とする[6]。
この遺伝子のバリアントはニコチン依存症にも寄与している[7]。
DNMT3Bは次に挙げる因子と相互作用することが示されている。