Dynamite!

Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立
イベント詳細
シリーズ PRIDE[1](Dynamite!)
主催 TBS
開催年月日 2002年8月28日
開催地 日本の旗 日本
東京都新宿区
会場 国立霞ヶ丘競技場
開始時刻 午後6時30分
試合数 全8試合
放送局 パーフェクト・チョイスPPV
TBS(地上波)
入場者数 91,107人
PPV購入数 10万件
イベント時系列
THE BEST Vol.2 Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立 PRIDE.22

史上最大の格闘技ワールド・カップ Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立[2](ダイナマイト サマー ナイト フィーバー イン こくりつ)は、日本総合格闘技イベント「PRIDE」の大会の一つ。2002年8月28日東京都新宿区国立霞ヶ丘競技場で開催された。TBSが主催し、大会運営をDSEが担当。海外PPVにおける大会名は「PRIDE Shockwave[3]

大会概要

[編集]

前年の2001年TBSで放送されるようになった格闘技イベント「INOKI BOM-BA-YE」の流れを組み、主催はこの大会を放送するTBS。このイベントの運営は『PRIDE』を運営するDSEが実施した。これにK-1アントニオ猪木が協力する形で行われ、K-1とPRIDEの対抗戦というコンセプトが組まれた。総合プロデューサーの名目はK-1の石井和義となった。

開催前は、格闘技史上初の国立競技場での興行であることや、日本テレビが放送する格闘技イベント「UFO LEGEND」がDynamite!と競合するにもかかわらず猪木がプロデュースしたこと、さらに柔道オリンピック金メダリストの吉田秀彦がプロ総合格闘技に転向しPRIDEと契約してこのイベントでデビューすることなどから、様々な話題を呼んだ。

対戦カードは当初発表されたものと異なり、ヴァンダレイ・シウバの対戦相手がジェレル・ヴェネチアンから岩崎達也に変更。結果、ジェレル・ヴェネチアンの対戦相手も松井大二郎へと変更。さらに、マーク・ハントドン・フライのK-1ルールでの対戦も、ハントが前戦で拳の負傷を悪化させたことから中止され、ジェロム・レ・バンナドン・フライに変更されるなど、カードの変更が相次いだ。

大会中唯一、純正のPRIDEルールにて行われた第6試合ではそれまで単なる大男と思われたボブ・サップがPRIDEヘビー級王者だったアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラに善戦したことで格闘技ファンから認知されることになった。試合後、サップのセコンドに付いていたジョシュ・バーネットが「オマエハモウ、シンデイル」とノゲイラとの対戦を要求し、ノゲイラもこれを受諾した[4]

第7試合の吉田秀彦ホイス・グレイシーは、頭部への打撃なし、引き込みおよびグラウンド打撃の禁止など、ホイス側の要望により特別ルールで行われた[5]。試合では吉田が袖車絞めの形に入った際にホイスが動かなくなったと感じたことから、「(ホイスが)落ちた!」とアピールしたことで、レフェリーがレフェリーストップのないルールながら安全面の判断から試合をストップした。しかし、ホイスはすぐに立ち上がり「落ちていない!」と猛抗議してレフェリーを突き飛ばすなど激昂して試合後も抗議した。なお、最終的にこの試合の判定が覆ることはなかった。[6]

屋外での開催のため、天候の関係上、予備日も2日用意されていたが、28日当日は晴天で予定通り開催され、9万人以上の観客が格闘技の試合を真夏の夜の屋外で観戦した。

試合前のセレモニーには猪木およびグレイシー一族の長、エリオ・グレイシーが登場し、聖火台に点火して大会が開会された。猪木は第5試合終了後に上空からパラシュートで降下して、PRIDE等で恒例になっていた「1・2・3、ダーッ!」のパフォーマンスも行った。

テレビ放送

[編集]

パーフェクト・チョイスでの視聴料金2,000円のPPVによる生中継に加え、TBSで9月1日に14時30分から16時54分の時間帯に録画放送されて、10.6%の視聴率を獲得した(ビデオリサーチ調べ)。PPVの売り上げは当時の日本記録となる10万件を記録した[7]

実況は古舘伊知郎、解説は石井和義と高田延彦が務めた。

試合結果

[編集]
第1試合 PRIDEルール 5分3R
ブラジルの旗 ヴァンダレイ・シウバ vs. 日本の旗 岩崎達也 ×
1R 1:16 TKO(レフェリーストップ:左ハイキック→パウンド
第2試合 PRIDEルール 5分3R
オランダの旗 ジェレル・ヴェネチアン vs. 日本の旗 松井大二郎 ×
3R終了 判定2-1
第3試合 PRIDEルール 5分3R
トリニダード・トバゴの旗 ゲーリー・グッドリッジ vs. オランダの旗 ロイド・ヴァン・ダム ×
1R 3:39 TKO(レフェリーストップ:マウントパンチ
第4試合 K-1ルール 3分5R
オランダの旗 アーネスト・ホースト vs. オランダの旗 セーム・シュルト
3R終了 判定0-0(50-50、49-49、50-50)
第5試合 K-1ルール 3分3R
フランスの旗 ジェロム・レ・バンナ vs. アメリカ合衆国の旗 ドン・フライ ×
1R 1:30 KO(右ストレート)
第6試合 PRIDEルール 1R10分、2・3R5分
ブラジルの旗 アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ vs. アメリカ合衆国の旗 ボブ・サップ ×
2R 4:02 腕ひしぎ十字固め
第7試合 ジャケットマッチ特別ルール 10分2R
日本の旗 吉田秀彦 vs. ブラジルの旗 ホイス・グレイシー ×
1R 7:24 TKO(レフェリーストップ:袖車絞め
第8試合 PRIDE特別ルール 5分3R
クロアチアの旗 ミルコ・クロコップ vs. 日本の旗 桜庭和志 ×
2R終了時 TKO(ドクターストップ:右眼下底骨折の疑い)

脚注

[編集]
  1. ^ 格闘技マスコミのサイトなどではPRIDEの過去の大会として記載されており [1]、またK-1の公式サイトでは、この大会について記載していない。
  2. ^ K-1における総合格闘技イベントの一つである「K-1 PREMIUM Dynamite!!」については、Dynamite!とは異なり、"!" が2つ付く。
  3. ^ これはPRIDE男祭りの海外PPVにおける大会名と同一である。
  4. ^ [Dynamite!]8.28 国立:(6) ホドリゴ・ノゲイラ×ボブ・サップ BoutReview 2002年8月29日
  5. ^ [Dynamite!]8.28 国立:吉田×ホイスは10分2R、グラウンド打撃禁止に BoutReview 2002年8月28日
  6. ^ [Dynamite!]8.28 国立:(7) 吉田秀彦×ホイス・グレイシー BoutReview 2002年8月29日
  7. ^ あの経営者たちが狙う、格闘技の四角いリング。 Number Web

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]