F16C[1] (以前/非公式にCVT16として知られていた) 命令セットは、半精度とIEEE標準の単精度浮動小数点形式の間の変換のサポートを提供するx86 命令セットアーキテクチャ拡張である。
CVT16命令セット(2009年5月1日にAMDによって発表された)[2]はx86およびAMD64命令セットにおける128ビットSSE中核命令の拡張である。
CVT16は、2007年8月30日に発表されたSSE5命令セット提案の一部を改訂したもので、XOPおよびFMA4命令セットによって補完される。このリビジョンにより、提案された新しい命令のバイナリ・コーディングはIntelのAVX命令拡張との互換性が高まったが、ただし命令の機能は変更されていない。
最近の文書では、F16Cという名前がIntelとAMDのx86-64アーキテクチャ仕様の両方で正式に使用されている。
XMMレジスタ内の4つの浮動小数点値、またはYMMレジスタ内の8つの浮動小数点値を変換するバリアントがある。
この命令は「半(精度)詰めから単(精度)詰めへのベクトル変換(※原文: Vector Convert Packed Half to Packed Single)」の略語で、その逆も然りである:
VCVTPH2PS xmmreg,xmmrm64
– メモリまたはXMMレジスタの下半分の内の4つの半精度浮動小数点値を、XMMレジスタ内に4つの単精度浮動小数点値として変換する。VCVTPH2PS ymmreg,xmmrm128
– メモリまたはXMMレジスタ (YMMレジスタの下半分) 内の8つの半精度浮動小数点値を、YMMレジスタ内に8つの単精度浮動小数点値として変換する。VCVTPS2PH xmmrm64,xmmreg,imm8
– XMMレジスタ内の4つの単精度浮動小数点値を、メモリまたはXMMレジスタの下半分内に半精度浮動小数点値として変換する。VCVTPS2PH xmmrm128,ymmreg,imm8
– YMMレジスタ内の8つの単精度浮動小数点値を、メモリまたはXMMレジスタ内に半精度浮動小数点値として変換する。VCVTPS2PH
への8ビットの直接引数は、丸めモードを選択する。値0~4は、最近接、ダウン、アップ、トランケート、およびMXCSR.RC
でモード設定をする。
これらの命令のサポートは、CPUIDのEAX=1の後にECXのビット29によって示される。