GJ 3929 | ||
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分類 | 赤色矮星[1] | |
軌道要素と性質 | ||
惑星の数 | 2 | |
位置 | ||
赤経 (RA, α) | 15h 58m 18.80s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | +35° 24′ 24.3″[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: −143.06 ミリ秒/年[1] 赤緯: 318.12 ミリ秒/年[1] | |
年周視差 (π) | 63.173 ± 0.020ミリ秒[1] (誤差0%) | |
距離 | 51.63 ± 0.02 光年[注 1] (15.83 ± 0.005 パーセク[注 1]) | |
物理的性質 | ||
半径 | 0.315±0.010 R☉[1] | |
質量 | 0.309±0.014 M☉[1] | |
自転周期 | 122±13 日[1] | |
スペクトル分類 | M3.5V[1] | |
光度 | 0.01155±0.00011 L☉[1] | |
表面温度 | 3369±51 K[1] | |
金属量[Fe/H] | +0.00 ± 0.16[1] | |
他のカタログでの名称 | ||
G 180–18[1] TIC 188589164[1] TOI-2013[1] Gaia EDR3 1372215976327300480[1] |
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GJ 3929とは、スペクトル分類がM3.5Vの赤色矮星である。
TOI-2013やG 180-18などといった名称も持つ。
2022年2月にこの恒星の周囲にTESSによって1つの地球型惑星が発見され、フォローアップ観測によって外側に2つ目のミニ・ネプチューン惑星が存在する可能性が示された。
太陽系から比較的近い、約15.8パーセク離れた位置に存在する。約0.31太陽質量、約0.32太陽半径を持つ[1]。
太陽 | GJ 3929 |
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名称 (恒星に近い順) |
質量 | 軌道長半径 (天文単位) |
公転周期 (日) |
軌道離心率 | 軌道傾斜角 | 半径 |
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b | 1.75+0.44 −0.45 M⊕ |
0.0252±0.0005 | 2.616235±0.000005 | 0 | 88.442±0.008° | 1.09±0.04 R⊕ |
c | >5.71±0.94 M⊕ | 0.081±0.002 | 15.04±0.03 | 0 | — | — |
GJ 3929は、TESSのセクター24・25のトランジット法を用いた観測で最初に周囲に公転周期が約2.62日の惑星が存在する可能性が示され、その惑星候補は2020年6月19日にTESS object of interestに追加された。これにより、恒星はTOI-2013、惑星候補はTOI-2013.01と指定された[3]。その後、その惑星候補を確認するためのフォローアップ観測が行われた。CARMENESによるドップラー分光法を用いたフォローアップ観測で、TOI-2013.01よりも主星から離れた軌道を約14.3日の周期で公転する別の惑星が存在する可能性が示された[1]。
その後、TOI-2013.01の存在が確認され、GJ 3929 b(TOI-2013 b)という名称が与えられた。この発見及び確認を公表する論文はarXivで2022年2月2日に提出された。GJ 3929 bは、約1.2地球質量、約1.15地球半径を持つ地球型惑星である。この時点で2番目の惑星候補(GJ 3929 c)は確認されていなかった[1]。
さらなるフォローアップ観測により、最小で5.71地球質量を持つ2番目の惑星GJ 3929 c(TOI-2013 c)の存在が確認された。この確認を公表する論文はarXivで2022年7月21日に提出された。GJ 3929 cはトランジットを起こさない可能性が高い。また、これによりGJ 3929 bの質量と半径において、それぞれ1.75倍、1.09倍の新しいデータが得られた。GJ 3929 bは、惑星系内のVenus-zoneに存在しており、金星に似ているとされる[2]。