Generic Substation Events(汎用変電イベント、GSE)は、IEC 61850で定義されている、変電所ネットワーク全体にわたるイベントデータを転送するための高速で信頼性の高いメカニズムを提供する制御モデルである。このモデルは、マルチキャストやブロードキャストのサービスを使用して複数の物理デバイスによって同じイベントメッセージが受信されることを保証する。GSE制御モデルは、さらにGOOSE(Generic Object Oriented Substation Events)とGSSE(Generic Substation State Events)に分類される。
Generic Object Oriented Substation Events(汎用オブジェクト指向変電イベント、GOOSE(グース))は、任意の形式のデータ(状態と値)がデータセットとしてグループ化され、4ミリ秒以内に送信される制御モデル・メカニズムである。指定された伝送速度と信頼性を確保するために、以下のメカニズムが使用される[1]。
Generic Substation State Events(汎用変電状態イベント、GSSE)は、UCA 2.0のイベント転送メカニズムの拡張である。GSSEを介して交換できるのは状態データのみであり、GOOSEで使用されているようなデータセットではなく状態リスト(ビット列)を使用する。GSSEメッセージは、GOOSEメッセージと同様のメカニズムを使用して、IEC/ISO 8802-2および8802-3を介して直接送信される(IEC 61850-7-1の12.2項、IEC 61850-8-1の6.4項を参照)。 GSSEフォーマットはGOOSEよりシンプルであるため、一部のデバイスではより高速に処理される。GSSEはGOOSEによって置き換えられつつあり、対応するデバイスは最終的にはなくなるかもしれない[2]。