HAT-P-11b | ||
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HAT-P-11b(灰色)と海王星(青色)の大きさの比較
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星座 | はくちょう座 | |
分類 | 太陽系外惑星 (海王星型惑星) | |
発見 | ||
発見年 | 2008年[1] | |
発見者 | G. A. Bakos ら[2] | |
発見場所 | マサチューセッツ州ケンブリッジ | |
発見方法 | トランジット法[2] | |
現況 | 公表 | |
軌道要素と性質 | ||
軌道長半径 (a) | 0.0530+0.0002 −0.0008 au[2] | |
離心率 (e) | 0.198 ± 0.046[2] | |
公転周期 (P) | 4.8878162 ± 0.0000071日[2] | |
軌道傾斜角 (i) | 88.5 ± 0.6 °[2] | |
近点引数 (ω) | 355.2 ± 17.3 °[2] | |
通過時刻 | BJD 2454605.89132 ± 0.00032[2] | |
準振幅 (K) | 11.6 ± 1.2 m/s[2] | |
HAT-P-11の惑星 | ||
位置 元期:J2000.0 | ||
赤経 (RA, α) | 19h 50m 50.24s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | +48° 04′ 51.1″[1] | |
距離 | 123.8 ± 4.2光年 (38.0 ± 1.3 pc[2]) | |
物理的性質 | ||
半径 | 0.422 ± 0.014 RJ[2] | |
質量 | 0.081 ± 0.009 MJ[2] | |
平均密度 | 1.33 ± 0.20 g/cm3[2] | |
表面重力 | 11.22+1.66 −1.45 m/s2[2][注 1] | |
平衡温度 (Teq) | 878 ± 15 K[2] | |
他のカタログでの名称 | ||
ケプラー3b, KOI-3 b, KOI-3.01, KIC 10748390 b, HIP 97657 b, BD+47 2936 b, TYC 3561-02092-1 b, 2MASS J19505021+4804508 b, WISE J195050.38+480453.5 b[1] | ||
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HAT-P-11b(ケプラー3b)は、恒星HAT-P-11の周囲を公転する太陽系外惑星である。この惑星はトランジット法によって発見され、2009年1月2日に公表された[2]。
この惑星ははくちょう座の方角に約123光年に位置し、10等級のK型主系列星HAT-P-11の周囲を公転している。地球半径の約5倍と発見当時、最も小さいトランジット惑星であったが、約26地球質量とグリーゼ436bよりも大きい質量を持っていた。トランジット惑星の典型であるペガスス座51番星bがペガスス座51番星の周囲を公転するのとほぼ同じ軌道距離を持つ。しかし、この惑星の軌道離心率は約0.198と、ホット・ネプチューンとしては異常に大きい。HAT-P-11の惑星系は、ケプラーミッションの視野の中にある[2]。
その視線速度は定まっていない。これは系の中の未知の惑星のせいであると考えられている[2]。
この惑星の核は、10%のヘリウム及び水素、90%の重元素とした時のモデルと当てはまる。平衡温度は878 ± 15Kと推定される[2]。
2014年、海王星級の太陽系外惑星として初めて水蒸気の存在が確認された。NASAなどの研究チームにより、三つの宇宙望遠鏡の観測データを組み合わせて光の波長を分析することで、この惑星の大気に水分子が存在することが確認された[3]。
2021年には、ハッブル宇宙望遠鏡のデータを利用したアリゾナ大学などの研究で、太陽系外惑星としては初めて磁気圏が確認された[4]。
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