カテゴリー |
ル・マン・プロトタイプ LMP1、LMP2 | ||||
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コンストラクター | ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD) | ||||
先代 | アキュラ・ARX-02 | ||||
後継 | HPD・ARX-04b/アキュラ・ARX-05 | ||||
主要諸元 | |||||
シャシー | カーボンファイバー モノコック | ||||
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン式サスペンション | ||||
サスペンション(後) | ダブルウィッシュボーン式サスペンション | ||||
全幅 | 2,000 mm | ||||
全高 | 1,030 mm | ||||
エンジン |
03a/c: ホンダ AR6-LMV8 3.4L V8 NA 03b: ホンダ HR28TT 2.8L V6 ツインターボ | ||||
トランスミッション |
HPD-ヒューランド 6速 パドルシフト | ||||
重量 | 900 kg | ||||
燃料 |
IMSA:VP MS100 E10, 100オクタンガソリン+ 10%エタノール WEC: – エルフ LM24 E10, 101オクタンガソリン+ 10%エタノール | ||||
タイヤ |
ミシュラン ダンロップ | ||||
主要成績 | |||||
チーム |
マッスルミルク・ピケット・レーシング JRM ストラッカ・レーシング スターワークス・モータースポーツ レベル5・モータースポーツ エクストリームスピード・モータースポーツ | ||||
コンストラクターズタイトル |
4 2012 ALMS P2 2013 ALMS P2 2012 ALMS P1 2013 ALMS P1 | ||||
ドライバーズタイトル |
4 2012 ALMS P2 2013 ALMS P2 2012 ALMS P1 2013 ALMS P1 | ||||
初戦 | 2012年のセブリング12時間 | ||||
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HPD・ARX-03は、2012年にホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)によって開発された、ル・マン・プロトタイプ(LMP)である。
参戦するクラスに合わせ複数の仕様が存在し、ARX-03aおよび03cは、LMP1で使用するためにホンダ製V8,NAエンジンを搭載し、03bは、LMP2で使用するためにターボチャージャー付きV6エンジンを搭載した。FIA 世界耐久選手権(WEC)とアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)、ル・マン24時間レースで使用された。マッスルミルク・ピケットレーシングは、ALMSで使用するために03aを購入し、レベル5・モータースポーツは03bを使用した。WECでは、ストラッカ・レーシングとJRMが03aを使用し、LMP2クラスでスターワークス・モータースポーツが03bを使用した[1][2]。
HPD・ARX-03は、セブリング12時間レースでレースデビューを果たした。初戦はALMSと、この年から始まったWECの両方のオープニングラウンドになった。マッスルミルク・ピケット・レーシングはHPD・ARX-03aで、LMP1クラスに参戦し、レベル5・モータースポーツはALMSで2台のARX-03bで、LMP2クラスに参戦した。セブリングでの給油ホースの不運の後、マッスルミルク・チームは次の5レースを続けて優勝し、バージニア・インターナショナル・レースウェイでも優勝した。最終戦プチ・ル・マンでは、ルーカス・ルーアがGTCクラスのポルシェと接触。レース中に修理が必要だったが、チームはポイントを獲得するためにレースの70%を走破することができた。マッスルミルク・ピケット・レーシングは、ライバルのダイソン・レーシングをわずか5ポイント上回ってLMP1クラス、ドライバー、チームタイトルを獲得した。レベル5・モータースポーツは、セブリング12時間でクラス1位になり、次の9レースのうち7レースで勝利し、モスポートとロードアメリカでのみ、ライバルであるコンクエスト・エンデュランスに敗れた。しかしチームはLMP2クラス、チーム、ドライバーズタイトルを獲得した。
ストラッカ・レーシング、JRM、スターワークス・モータースポーツは、新たに始まったWECの初シリーズに参戦。スターワークスチームは、開幕戦セブリング12時間レースとル・マン24時間レースを含む、3レースで勝利し、HPD・ARX-03bでLMP2チームタイトルを獲得した。ストラッカ・レーシングとJRMは、ARX-03aで参戦、スイスのレベリオン・レーシングに続くLMP1プライベータートロフィーで2位と3位に終わり、ストラッカ・レーシングは1勝を挙げた。
マッスルミルク・ピケット・レーシングは、ALMSで最初の3ラウンドは、HPD・ARX-03aを継続し、その後改良された、ARX-03cに移行した。チームはセブリング12時間で、レベリオン・レーシングとアウディスポーツ・チームヨーストに敗れたが、最終戦プチ・ルマンまで10レースで8勝を上げた。LMP2はレベル5・モータースポーツと、エクストリームスピード・モータースポーツが、元スターワークス-03bと2013年の新シャーシで参戦。レベル5は、ロングビーチを除くすべてのレースで勝利を収めた。マッスルミルクはLMP1クラス、チーム、ドライバーズタイトルを獲得し、レベル5はLMP2クラス、チーム、ドライバーズタイトルを獲得し、両チームとも2連覇を果たした。
ストラッカ・レーシングは、WECにHPD・ARX-03cでLMP1クラスに参戦する唯一のチームで、最初の3ラウンドのみを参戦した。チームはシルバーストンでリタイアしたが、プライベータークラスでスパ・フランコルシャンで2位、ル・マン24時間ではライバルのレベリオン・レーシングの前での1位、総合6位でフィニッシュした。
ALMSとグランダム・シリーズが合併し、新たに創設されたユナイテッド・スポーツカー選手権(USCC)で、エクストリームスピード・モータースポーツ(ESM)が、デイトナ・プロトタイプも参戦するPクラスに、ARX-03bで2台参戦。大きなパワー差に苦しみながらも、ラグナセカで1勝を上げ[3]、ランキング7位、10位だった。
USCCでは、ESMが新型HPD・ARX-04bで初戦のデイトナ24時間レースに参戦。しかし2台ともリタイヤに終わり、セブリング12時間では旧型のARX-03bでレースすることを選択した。その後ALMSでのレースをキャンセルした[4]。
WECでも、初戦のみARX-03bを使用し、次戦からリジェ・JS P2-ホンダへとマシンを変更した[5]。