M-345は、イタリアのアレーニア・アエルマッキ社が開発したジェット練習機。旧アエルマッキ社の傘下に入ったSIAI-マルケッティ社が以前に開発したS-211の発展型で、当初の名称はM-311だった。
M-311は、2004年7月にS-211の近代化改良発展型として発表され、S-211のデモンストレーター機を改造して作られたM-311デモンストレーター機は2005年6月1日に初飛行した。
機体は主に電子機器の一新が行われており、コックピットはヘッドアップディスプレイや3基のカラー多機能ディスプレイを備えたグラスコックピットとなった。機体フレーム自体はS-211とほぼ同じだが、エンジンは各種機材の搭載・拡張による重量増に対応するため強化型を採用している。翼下に4つ、胴体下に1つハードポイントを備え、兵装管理システムのオプションを取り入れれば軽攻撃機としても使用できる。
2012年からはM-345 HET(High Efficiency Trainer,、高効率練習機の意)と名称が変更され、搭載エンジンもウィリアムズ FJ44-4Mに変更された。2013年6月にイタリア空軍と開発契約を結び、2017年末から5機の運用が始まった。
2019年には、イタリア空軍が追加の13機と地上訓練のシステム、5年間の兵站支援業務を3億ユーロで発注した。イタリア空軍は137機のMB-339を45機のM-345で代替し、曲技飛行隊「フレッチェ・トリコローリ」の機体もM-345で更新する予定である[1]。しかし、後にこの計画は撤回され、M-346に変更された[2]。