MSC ワールド・エウローパ

MSC ワールド・エウローパ
基本情報
経歴
起工 2020年6月29日[1]
進水 2021年12月2日[2]
竣工 2022年10月24日[3]
要目
総トン数 215,863 トン[3][4]
全長 333.3 m[3][4]
46.9 m[3]
喫水 9.15 m[3][4]
主機関 二元燃料ディーゼル・エレクトリック
ヴァルチーラ 14V46DF型ディーゼル 5基)[3]
出力 108,970馬力(80,150kW)(総出力)[3][4]
航海速力 20.0ノット[3][4]
旅客定員 5,252名(最大 6,762名)[3]
乗組員 2,138名[4]
テンプレートを表示

MSC ワールド・エウローパMSC World Europa)は、MSCクルーズが運航しているクルーズ客船[3][4]

概要

[編集]

MSC ワールド・エウローパ級の1番船として、フランスのアトランティーク造船所で建造され[1]、2022年10月24日に引き渡された[3]。 船価は12億ドル[4]

本船は20万総トンを超えたMSCクルーズの最大船で、かつ同社初のLNG燃料船である[3]。 また、LNGを燃料とする固体酸化物形燃料電池(SOFC)をクルーズ客船として世界で初めて搭載した[3]

各デッキにはパリ、ベルリン、アテネ等ヨーロッパ各国の首都名が付けられており[3][4]、 船内には「ワールド・ガレリア」と称する2,214平方メートルの屋内プロムナードを備えている[3]。 このLEDスクリーンの天井を持つアーケード区画はMSC メラヴィリア級から導入されたもので、本船では規模を拡大して3階建てとなっている[3]。 船体後部104mは屋外プロムナード「ワールド・プロムナード」で、上構を左右に分割、後方を開放し中央をオープンにした「Yシェイプ」と称するY字型デザインを採用した[3][5]

11月13日にカタールのドーハで行われた命名式にて、カタール財団CEO兼副会長のシェイカ・ヒンド・ビン・ハマド・アル・サーニーによって命名され[3]、 同地でサッカーW杯ホテルシップとして運用[3]。 12月20日よりドバイへのクルーズで営業航海デビューした[3]

また、同型の2~4番船が発注済みで、2025~2027年に竣工の予定[6]

同型船

[編集]
  • 2番船 「MSC ワールド・アメリカ(MSC World America)」
2025年竣工予定[6]
  • 3番船 「MSC ワールド・アジア(MSC World Asia)」
2026年竣工予定[6]
  • 4番船 船名未定
2027年竣工予定[6]

参考文献

[編集]
  • 海人社『世界の艦船』2020年10月号 No.933
  • 海人社『世界の艦船』2022年2月号 No.965
  • 海人社『世界の艦船』2023年2月号 No.989
  • 海人社『世界の艦船』2024年7月号 No.1021
  • 海事プレス社『クルーズ客船データブック 2022・2023』CRUISE 2022年5月臨時増刊
  • 海事プレス社『クルーズ客船データブック 2024-2025』CRUISE 2024年5月臨時増刊

脚注

[編集]
  1. ^ a b 『世界の艦船』2020年10月号、p.175
  2. ^ 『世界の艦船』2022年2月号、p.170
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 『世界の艦船』2023年2月号、p.120~122
  4. ^ a b c d e f g h i 『クルーズ客船データブック 2024-2025』、p.288
  5. ^ 『クルーズ客船データブック 2022・2023』、p.287
  6. ^ a b c d 『世界の艦船』2024年7月号、p.150、151