ジャンル | シューティング |
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対応機種 | Xbox 360 |
開発元 | スクウェア・エニックス/ゲームアーツ |
発売元 | スクウェア・エニックス |
人数 | 1人 |
発売日 |
2006年9月28日 2007年11月1日(プラチナコレクション) |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
PROJECT SYLPHEED(プロジェクト シルフィード)は、2006年9月28日にスクウェア・エニックスから発売されたXbox 360用ゲームソフトである。
当初は「プロジェクト シルフ」というタイトルで発表されたが、「プロジェクト シルフィード」と改称された。細かいゲームジャンルは、スペースコンバットシミュレーション。
リアルな映像で表現された3D空間で、豊富な武装を誇る自機「デルタセイバー」を操作し、ステージ中に設定されたミッションを達成しながらゲームを進行させていくシューティングゲームである。シルフィードシリーズの一つとして製作された。
圧倒的多数な敵機を、強力な武装を駆使して単機で撃墜していくという一騎当千の爽快感を、リアルな表現で楽しむことができる。
シリーズの前作までは、表現方法としては3Dだが本質的には2Dシューティングというスタイルを踏襲していたが、当ゲームは完全な3D空間を自由に動くことのできる、フライトシミュレータのようなシステムに変更された。そのため、前作までとはゲーム性が全く異なり、シルフィードシリーズの旧作との共通点は、武装選択程度となっている。
ゲームは全16ステージにそれぞれ設定されたミッションをクリアすることで進行していく。基本的なゲームの流れは以下の通りである。
ミッション実行中には敵味方の通信が入り混じり、戦場の臨場感を高めている。
1つのステージは1~3つのフェーズで構成されており、ゲームオーバーになった場合はそのフェーズからやり直しができる[1]。また、セーブ後の再開や武装の再選択を行う場合[2]は、ステージ最初からのやり直しとなる。
ゲームオーバー条件として全ミッション共通なのは、自機の破壊とタイムアップである。ミッションによっては、さらに条件が追加される[3]。
難易度はイージー・ノーマル・ハードの3つから選択できる。ゲーム開始時に選択するが、クリアするまでは変更出来ない。難易度は腕前に応じて選択すればよいが、ステージのクリアに何回か失敗し続けると、そのステージをスキップする選択肢が現れる[4]。そのため、どのようなプレイヤーでも、一応はエンディングを見られるようになっている。
パッドのボタン割り当ては、以下の基本設定からいずれかを選択する。ボタン・スティックの割り当ては独自にカスタマイズできる。
しかし、どの操作方法を選択した場合でも、Xbox 360のパッドのボタン・スティック全てに役割があるため、操作は簡単とは言い難い。簡易的な操作モードは存在しない。
視点は3種類あり、主観視点と後方視点(近景、遠景)を選べる。視点変更はいつでも行える。主観視点は誘導性能を持たないガンやロケット系武器の使用時に精密射撃が容易になり、後方視点は周囲の状況を把握しやすい。
上述したものの他に、視点関連ではパッドロックモードがある。詳細は下記。
一般的なフライトシミュレータのように、ヨー・ロール・ピッチアップ/ピッチダウン、速度の加減速を用いて3D空間内で自機を機動させる。ただし、このゲームには空力の概念が存在しないので、実在の飛行機のフライトシミュレータのような機動に伴うきりもみ状態や失速などの機体状態の変化を考慮する必要は無い。ただ、重力の影響があるステージは存在し、それは主に実弾系装備の弾道に現れる。
これら通常の機動の他に、特殊な機動として以下のものがある。
自機にはシールドとアーマーという概念がある。自機の被弾や、アフターバーナーやパワーカット、必殺技の使用などによってシールドが減少し、シールドが無い時にさらに被弾したり、艦艇に接触したりすることでアーマーが減る。アーマーが0になると自機が破壊されゲームオーバーとなる。
シールドの回復は時間の経過によるものと、後述の補給で回復させられる。回復開始までに一定時間ダメージを受けないようにすれば、徐々に回復していく。
アーマーはシールドのような時間経過による回復はできず、補給および特殊な装備の使用でのみ回復できる。
シールドやアーマーの減少量は攻撃別に設定されているが、高速で障害物へ衝突すると、ほぼ確実に即死する。特に、急いで補給を行おうと、母艦アクロポリスにアフターバーナーを使用して急接近した結果、減速・回避が間に合わず、激突してゲームオーバーになるプレイヤーが多い[7]。
なお、敵・味方を問わずある程度以上の大きさの艦艇もシールドを持つ。このシールドはビーム系の攻撃に対してはダメージ軽減の効果があるが、実弾系の攻撃には意味を成さない。敵艦にはシールドジェネレータが1~4基設置されており、これを破壊することでシールドの効果を弱めることが出来る。そのため、対艦戦では先にシールドジェネレータを破壊してダメージを与えやすくするのが基本戦術となる。しかし、艦のサイズが大きくなるほど設置数が多くなる上、ジェネレータ自体の耐久力も高くなるため全てを破壊するのは難しく、また自機の火力で押し切れることも多いので、必ずしもその方針でなければならないというわけではない。味方艦も同様に実弾系の攻撃、特に敵攻撃機や対艦フリゲートのミサイル攻撃には脆弱である。
自機の装備は、当ゲームでもシルフィードシリーズの伝統を色濃く受け継いでいる箇所である。「ノーズウェポン」「メインウェポン1(前方部)」「メインウェポン2(後方部)」「メインウェポン3(下部)」の最大4箇所に武装でき、またその内容を自分で選択できる。プレイヤーが不要と判断したならば、あえて特定箇所を武装しない選択もできる。
武装の組み合わせは数多く、この武装選択が当ゲームを楽しむ上でのポイントである。強力な武装をして爽快感やゲームクリアを優先させたり、趣味に走ったり、あるいは上級者があえて貧弱な武装をしてそれを自分の腕でカバーしてみるなど、ゲームのプレイスタイルに幅を持たせられるようになっている。
選択した武装は自機の外見に反映される[8]ので、その変化を見ることも当ゲームの大きな楽しみの一つである。武装によっては自機をはるかに上回るサイズのものもあるなど、多彩なものが用意されている。
装備した武装のうち、ノーズウェポン以外の3つは同時に使用できない(ノーズウェポンとなら同時に使用できる)。例外として、必殺技レベル1使用時には(弾切れやオーバーヒートしていなければ)4つ同時に使用できるが、通常は武装切り替えボタンでその時に使用するものを切り替えなければならない。
武装は出撃前にのみ変更でき、出撃中には変更できない。武装は、そのミッションにあったものを自動で選択させることもできる。
武装はステージをクリアしたときに得られることもあるが、基本的にはステージをクリアした時に得られるポイントを蓄積・消費して開発する。例外的に、特定のステージを特定の条件を満たしてクリアすることで入手できるものもある。武装の開発状態と獲得ポイントはセーブデータへ記録されるので、繰り返しプレイしている場合は序盤ステージから強力な装備で出撃できるため、有利にゲームを進められる。
武装には、それぞれ固有の属性として以下のものがある。
これらとは別に、数値化されていない以下の事項もある。
当ゲームには必殺技と呼ばれる操作がある。必殺技ボタンを押し続けた後、離すことで発動する。ボタンを押す時間により、必殺技のレベルを1~3の間で変更できる。必殺技を使用するとレベルに応じてシールドを消費する。シールドが無い状態では使用できない。
当ゲームには、自機を支援する僚機や自機編隊が存在する。プレイヤーはそれらに指示を出し、必要な行動をとらせることができる[10]。
マップの特定位置に設定された補給ポイント[12]で補給ができる。補給を行うと、シールド・アーマー・武装残弾数が初期状態まで回復する。補給には回数制限はなく、何度でも行える。
補給ポイントに近づくとインジケータに「補給可能」と表示されるので、表示中に補給ボタンを押すと補給が開始される。
補給ポイントはそのミッションでの主戦場と離れた場所に設定されていることがあるため、頻繁に補給を行っているとタイムオーバーとなる危険が大きくなる。
ステージクリアの際に、ミッションの達成状況に応じて評価が行われる。この評価が高いと、ステージクリア時に得られる武装開発のためのポイントを多く得られる。また、難易度が高いほどたくさんのポイントが得られる。
実績解除の条件としては、ミッションの副目標(ミッションクリアには必須でないもの)を高水準で達成するというものが多い。この副目標の条件はゲーム中では明確に表現されていないものが多いため、各プレイヤーにより推測が行われている。
2007年6月に、ダウンロードコンテンツの提供とタイトルアップデートが行われた。ダウンロードコンテンツは、追加ステージのチャレンジミッションと体験版[13]である。なお、当ゲームのパッケージやマニュアルにはネットワーク対応の記述はなく、この発表にはプレイヤーは驚かされた。
チャレンジミッションとして、6つの新しいステージを攻略していくモードが追加された。いずれも難易度は高く、クリアにはそれ相応の腕前が要求される。BGMには福井健一郎による新作や、細江慎治によるオリジナル曲およびアレンジ版が追加されている。
各ステージをクリアするとチャレンジミッション固有の武装が入手できる。入手できる武装はいずれも強力なものであり、通常のミッションにも持ち込めるようになっている。
なお、クリア時のクリア時間や武装はXbox Liveのリーダーボードに自動的に登録されるため、他のプレイヤーとプレイ内容を競い合うことができる。
また、チャレンジミッションは、Xboxガイドからゲームを起動しないとゲーム中に現れないというバグまたは仕様がある。
主にゲームバランスの調整が行われた様である[14]が、現時点では詳細の公式な発表はない。これにより、単一の目標に集中砲火を行う武装(対艦ミサイルなど)は使い難くなった反面、多数の敵への同時ロックオンは効率的に行えるようになった。