Roses are red

1901年版のマザーグースに掲載されたウィリアム・ウォレス・デンスロウによる"Roses are red"の挿絵

"Roses are red"(ローゼス・アー・レッド、薔薇は赤く)は、英語で書かれたであり、また、この詩に触発されて作られた詩の集まりである。ラウド・フォークソング・インデックスの19798番に収録されている[1]。この詩は一般に、愛を伝える常套句として使用される。

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この詩の、現代における最も一般的な形は以下の通りである。

Roses are red,
Violets are blue,
Sugar is sweet,
And so are you.

日本語訳

薔薇は赤く
菫は青く
砂糖は甘く
そして貴方も

起源

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詩の起源は、少なくともエドマンド・スペンサーが書いた1590年の叙事詩『妖精の女王』(第3巻第6編第6節)の次の詩までたどることができる[2]

It was upon a Sommers shynie day,
When Titan faire his beames did display,
In a fresh fountaine, farre from all mens vew,
She bath'd her brest, the boyling heat t'allay;
She bath'd with roses red, and violets blue,
And all the sweetest flowres, that in the forrest grew.

日本語訳

それは夏の眩しい日のこと、
巨人が熱くその輝きを見せた頃、
清らかな泉の中で、万人の目から遠く離れ、
彼女は胸に水を浴びた、茹だるような暑さを鎮めるため。
浴びる彼女を囲むのは、赤い薔薇、青い菫、
そして、森の中に育った全ての甘い香りの花。

現代の形にかなり近い童謡を、ジョゼフ・リットソン英語版による1784年のイギリスの童歌集であるGammer Gurton's Garlandに見ることができる。

The rose is red, the violet's blue,
The honey's sweet, and so are you.
Thou are my love and I am thine;
I drew thee to my Valentine:
The lot was cast and then I drew,
And Fortune said it shou'd be you.[3]

ヴィクトル・ユーゴーはスペンサーに精通していたと思われるが、1862年に小説『レ・ミゼラブル』を出版したとき、英語の童謡は知らなかったかもしれない。ユーゴーは小説家というだけでなく詩人でもあり、彼の小説の中には多くの歌が載せられている。レ・ミゼラブルの登場人物であるファンティーヌによって歌われた詩には、以下の一節がある。(1862年の英語訳)

We will buy very pretty things
A-walking through the faubourgs.
Violets are blue, roses are red,
Violets are blue, I love my loves.

最後の2行の元のフランス語による文章は以下の通りである。

Les bleuets sont bleus, les roses sont roses,
Les bleuets sont bleus, j'aime mes amours.

(Les Misérables, Fantine, Book Seven, Chapter Six)[4]

脚注

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