SPAD S.XII(SPAD XII、S.XII、SPAD 12などとも)は、フランスのスパッド社が開発した戦闘機である。第一次世界大戦中盤に高速戦闘機として大きな成功を収めたS.VIIの派生型である。
S.XIIは、スパッド社の開発した最初の本格的な成功した軍用機であったS.VIIの最後の戦闘機型の派生型機であった。機体には、通常のヴィッカース機銃に加えて、37 mmの大口径機関砲がモーターカノン方式で装備されていた。大方の機体は220 馬力のイスパノ・スイザ 8Cbエンジンを搭載していたが、一部の機体は若干非力なイスパノ・スイザ 8Becを搭載していた。
S.XIIの試作機は、1917年7月5日に初飛行に成功した。その後、300 機が製造された。少数がイギリス海軍に納入されたが、これらの機体はフロートを履いた水上戦闘機型であった。
S.VIIの開発作業は戦後も継続され、最終的な発展型は1923年に初飛行した練習機、SPAD 62とSPAD 72となった。S.VIIシリーズの運用は、本国フランスでは1923年まで続けられた。