TurboCache(ターボキャッシュ)は、米NVIDIA社によって開発された、メインメモリとオンボードメモリを併用することでビデオカードのフレームバッファメモリを増やす技術である。GeForce 6200 with TurboCacheで初めて採用され、PCI Expressバスの豊富な帯域幅がビデオカードの総メモリバンド幅を広げるために使用されている。
TurboCacheを公式にサポートしているビデオカードでは通常、コスト削減のため搭載するメモリ容量が低く抑えられており、nForceシリーズの統合グラフィックにおいては、TurboCacheがフレームバッファを利用する唯一の手段である。
こういった安価なビデオカードや統合グラフィックにおいてコストの低減を維持しつつもパフォーマンスを向上させるために開発されたのがTurboCacheであり、NVIDIAによるとGeForce 6200 with TurboCacheはIntel GMA 900と比較して約4倍の性能を発揮するという。
GeForce 6200にTurboCacheが導入された際、NVIDIAは総メモリ容量しか公表しなかったため、ビデオカードがどの程度メインメモリを占有するのか(16から128MB)解らず、混乱が生じた。後に、NVIDIAはビデオカードに搭載されるメモリ容量を表示するようになった。GeForce 7及びその以降のモデルでは、TurboCacheを公式にサポートするモデルの名称にメモリ容量を含めていない。
統合グラフィックにおいては、メインメモリがTurboCacheで使用されているとOSの表示するメモリ容量が実際よりも少なくなる。