ジャンル | 横スクロールシューティング |
---|---|
対応機種 | アーケード |
開発元 | カプコン |
発売元 | カプコン |
プロデューサー | 岡本吉起 |
ディレクター | 船水紀孝 |
音楽 | 松前真奈美 |
美術 |
新谷さゆり 坂下眞司 倉谷栄治 |
人数 | 1 - 2人(同時プレイ) |
メディア | 業務用基板 |
稼働時期 |
![]() |
デバイス |
8方向レバー 2ボタン |
システム基板 | CPS-1 |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター 384×224ピクセル 59.61Hz |
『U.S.NAVY』(ユー・エス・ネイビー、英題:Carrier Air Wing)は、1990年10月に稼働したカプコンのアーケード用横スクロールシューティングゲーム。
基本的にはカプコンのアーケードゲーム『エリア88』(1989年)のシステムをそのまま踏襲している。2人同時プレイ可能。自機を「F-14 TOMCAT」「F/A-18 HORNET」「A-6 INTRUDER」の3種類から選択する。
ゲームの流れは、「各ステージスタート時に作戦説明→サブウェポン購入→プレイ開始(撃墜数に応じてサブウェポン購入資金が稼げる)→ステージクリア→余ったサブウェポンの下取り→次のステージへ」のようになっており、これとアイテム出現の法則は『エリア88』と同様のものである。
最大の違いはダメージに関する扱い。『エリア88』ではライフゲージが「装甲強度」を示し、被弾するごとにゲージが減っていくのに対し、本作では燃料を指す「エネルギー残量」を示しており、被弾だけでなく時間経過でもゲージが減る仕様になっている。これは敵が落とすエネルギー回復アイテムで回復も可能。エネルギー回復アイテムの出現頻度は高く、ステージによってはボスとの戦闘中にも出現する。ステージクリア毎で購入可能な2種類の燃料タンクにより最大値が延長される。
被弾自体は、サブウェポンのシールド(一定数被弾を防げる)で防ぐことも可能。 シールドで防いだ後は通常の被弾時と同様に一定時間無敵が発生する。
本作では3種類のメインショットを使用できる。パワーアップは赤い編隊を全滅すると出現するパワーアップアイテムによって行う。
どのショットにもある程度自動連射機能があるが、自力(もしくは連射装置)で連射した方が早い。
ステージごとに購入できるサブウェポンの種類が違う。また機種ごとに性能が異なるが、基本的に性質は同じである。同じ名前でも高価な方が発射数が多いなどの差がある。
なお、燃料タンク(2)、(スーパー)シールドはどのステージ間でも購入可能。
F-14 | F/A-18 | A-6 | |
STAGE1 | MISSILE DISPENSER 2 | MISSILE DISPENSER 1 MISSILE DISPENSER 2 | MISSILE DISPENSER 1 |
STAGE2 | STANDARD MISSILE | SHRIKE MISSILE STANDARD MISSILE | SHRIKE MISSILE |
STAGE3 | BOMB SUPER BOMB | SUPER BOMB NAPALM BOMB | NAPALM BOMB SUPER NAPALM |
STAGE4 | APACHE | APACHE SUPER BOMB DISPENSER | SUPER BOMB DISPENSER |
STAGE5 | AMRAAM MISSILE PHOENIX MISSILE | SIDE WINDER AMRAAM MISSILE | SPARROW MISSILE SIDE WINDER |
STAGE6 | STANDARD MISSILE | SHRIKE MISSILE STANDARD MISSILE | SHRIKE MISSILE |
STAGE7 | MISSILE DISPENSER 2 MISSILE DISPENSER 3 | MISSILE DISPENSER 2 | MISSILE DISPENSER 1 MISSILE DISPENSER 2 |
STAGE8 | SUPER BOMB NAPALM BOMB | NAPALM BOMB SUPER NAPALM | SUPER NAPALM BIG BOY |
STAGE9 | SUPER BOMB DISPENSER NAPALM DISPENSER | SUPER BOMB DISPENSER | APACHE SUPER BOMB DISPENSER |
STAGE10 | SUPER SHELL POD1 | SUPER SHELL POD1 SUPER SHELL POD2 | SUPER SHELL POD2 |
ディスペンサー(ポッド)系のサブウェポンは発射されるとしばらく自機の周りを浮遊しメインショットにあわせて内蔵兵器を発射する。ディスペンサーの弾が切れるか、もう一度サブウェポンボタンを押すと前方へ射出される。ディスペンサーには敵の弾を防ぐ効果もある。
![]() |
司令官が作戦を指示しているときに、ショットとサブウェポンのボタンを高速で連打すると即座にゲームが始まるが、この際資金が減らずにサブウェポンを入手できるというバグがある。さらにレバーを右に連打していると、高価な武器を購入できる。これはプレイヤーから「万引き技」と通称され、ハイスコアを稼ぐときも必須のテクニックとなった(使用しなかったサブウェポンはステージクリア時に売却される。また全クリア時に保有している資金は全て得点に換算される)。これは連射装置などで一定以上の連射速度があれば、入手だけは確実にできたため、連射装置のついたボタンをこのゲームに限り「万引きボタン」と呼ぶことがある。
後年のシューティングゲームにはソフトウェア側で連射機能を備えているものが多く見られるが、本作の発売された当時、アーケードゲームにおいて自動連射を実現するにはゲーム筐体に連射用の回路を取り付ける改造が必要であった。このため、楽に「万引き技」の恩恵にあずかれるのはこのような配慮をしてくれた店舗に限られた。
2021年配信の『カプコンアーケードスタジアム』に収録されている『U.S.NAVY』に於いてもこの技は可能。
国内版(U.S.NAVY)と国外版(Carrier Air Wing)ではバックストーリーが異なる。国内版は米ソ冷戦をモチーフとしており、ラブ―は「死の商人組織」とされているが、国外版では湾岸戦争をモチーフとしており、ラブ―は「中東地域の軍事国家」とされている。
1997年、X国による極東J国侵攻をきっかけに各国で局地戦争が勃発。米国に入った極秘情報によると、この戦争の裏でX国に最新兵器を供給している死の商人組織「ラブー」が存在していることが判明。戦争終結には武器の供給源を絶つしかないと判断した米国は、海軍原子力空母「カールビンソン」をラブー壊滅部隊に任命。作戦を開始する。
1990年代の10年の間に世界は大きく変わった。旧来のライバル間の協力関係の拡大や、世界の超大国間の友好関係成立は、世界の政治的・経済的なシナリオが変化した一例であったが、このもろい平和は長くは続かなかった。
1997年、中東の国家ラブーは、ICBM、戦術核、さらには衛星レーザー兵器など、世界のどこにでも攻撃が可能な複数の大量破壊兵器を製造し、世界のテロリストと共謀し、世界征服実現に準備を進めていた。
1999年、米国政府にラブーがそれらの兵器を携え日本の東京を襲撃したとの緊急連絡が入る。米国はラブ―に反撃を決意し、世界最高の海軍戦闘機パイロット3人を乗せたUSSカール・ヴィンソンは、ラブ―の脅威を取り除き世界に平和と自由を取り戻すための作戦を開始、人類史上最大の航空作戦が始まろうとしていた。
『エリア88』と同じく、全10ステージ。
次の3機種から選択可能。
本作では『エリア88』ほどの性能差は設けられていない。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | カプコンアーケードスタジアム | INT 2021年2月18日 |
Nintendo Switch | カプコン | ダウンロード | ||
2 | カプコンアーケードスタジアム | INT 2021年5月25日 |
PlayStation 4 Xbox One PC(Steam) |
カプコン | ダウンロード |
評価 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||
|
ゲーム誌『ゲーメスト』誌上で行われていた「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、読者投票により大賞10位を獲得、その他の賞としてはベストシューティング賞で3位、年間ヒットゲーム12位を獲得した[2]。