XF3U (航空機)

XF3U

XF3U-1

XF3U-1

XF3Uアメリカ合衆国チャンス・ヴォート社が開発した全金属製複葉艦上戦闘機。1機が試作されたのみで、制式採用はなされなかったが、急降下爆撃機SBUへと改造され、そちらは制式採用の後量産された。

概要

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1932年にアメリカ海軍は、ヴォート社に対し複座の艦上戦闘機の開発を発注した。これを受けて製作されたのがXF3U-1である。1機が試作され、1933年5月9日に初飛行を行っている。

機体は、複座の複葉機であり、機体の中央部から後部にかけて、密閉式のコックピットとなっている。上翼は下翼より前進位置にあり、また胴体上方に位置している。パイロットは、上翼と胴体の間より前方を見る形となる。着陸脚は固定式である。

機体の性能は良好であり、機動性も高い評価を受けた。しかし、アメリカ海軍において、複座戦闘機の意義に疑問がもたれたために、本機の採用はなされなかった。

本機の機体自身は評価を受けたために、偵察爆撃機、XSBU英語版に改装されている。SBUは制式採用され、125機が生産された。

要目

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  • 全長:8.07m
  • 全幅:9.60m
  • 全高:3.32m
  • 自重:1.6t
  • 機関:P&W R-1535 レシプロ星型エンジン 700馬力 1基
  • 乗員:2名
  • 武装:7.7mm機銃3門、爆弾105kg
  • 最大速度:334km/h
  • 航続距離:917km