XFG-1 (航空機)

XFG-1

  • 用途:燃料輸送用滑空機
  • 設計者:ジョージ・コーネリアス
  • 製造者:コーネリアス・エアクラフト Co.
  • 運用者アメリカ陸軍航空軍
  • 初飛行1944年
  • 生産数:2機
  • 運用状況:1945年に開発中止

コーネリアス XFG-1Cornelius XFG-1)は、アメリカ陸軍航空軍が試作した燃料輸送滑空機軍用グライダー)。この機には尾翼がなく、また前進翼を装備していた。2機が製作されたものの、開発作業は1945年に終了となった。

設計及び開発

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コーネリアス XFG-1は「MX-416」計画コードのもとで開発され[1]、軍の一般的ではない任務を意図しており、空力学上珍しい航空機だった。航空技術者ジョージ・コーネリアスは1920年代から、特異な可変取付け角を特色とする航空機の実験を続けていた[2]。彼の手になる初期の2機は従来通りだったものの、1943年製作の第3の機体コーネリアス・マラードはそうではなく、水平尾翼を欠き、低アスペクト比で角度の強い前進翼を有した。詳細な点では非常に異なるものの、XFG-1はマラードの経験において製作された。XFG-1の1/4スケールの模型が1機、風洞実験のために製作された[3]

「FG」の名称はfuel gliderを意味しており、またその任務は燃料輸送だった。機体は別の航空機の後方で牽引されるもので、現代的な兵員輸送用のグライダーのようであったが、この機の胴部燃料タンクには2,563リットルの航空用ガソリンが収容された[4][5]。他のWaco CG-4のような兵員輸送用グライダーに似ず、当時の先進的な爆撃機や輸送機により、XFG-1は400km/hの巡航速度で牽引することができた。

提案では大規模輸送を支持しており、パイロットの乗り組む牽引バージョンが含まれていたものと推測される。この滑空機は離陸後に車輪を投棄し、スキッドを用いて着地した。または無人バージョンではB-29爆撃機の後方に牽引され、燃料の移送が完了した後に切り離されて放棄された[2][3]。この計画の意図は、牽引機の航続距離を延長するため、グライダーが基本的に翼の生えた増槽として働くことにあった[6]

XFG-1は高翼形式の単葉機であり、主翼の後方に垂直安定板が配された。この主翼はかなり高アスペクト比であり、また適度な前傾角がついていた。初期のコーネリアス製航空機の主翼は空中で取付け角を可変できたものの、XFG-1の取付け角は地上においてのみ調整することができ、セッティングは3度及び7度の2種類だった[2][5]。水平尾翼は存在しない。またこの機体には単純な固定式の三輪支持装置と、従来的な単座コックピットが設けられていた。このタイプは2機の試作機が製作された[7]

運用履歴

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2機の試作機が製造され、1944年から1945年にかけて32回の飛行を実施したものの、最初の機体はスピンにより喪失、パイロットが死亡した[2]。その致命的な1度ではない飛行実験の多くはアリフレッド・ライサーマンがパイロットを務めた[8]。燃料輸送グライダーという概念は第二次世界大戦の終結により放棄された。

諸元(XFG-1)

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データはFahey 1946, p. 37。

  • 乗員:1名
  • 全長:8.92 m
  • 翼幅:16.46 m

参考文献

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脚注
  1. ^ Culy, George and Andreas Parsch. "MX-1 to MX-499 Listing." Designations of U.S. Air Force Projects, 2005. Retrieved: 12 January 2011.
  2. ^ a b c d Meaden January 1990, p. 47.
  3. ^ a b "Gliding Gas Tank May May Refuel Planes On Ocean Hops." Popular Science, August 1944, p. 124.
  4. ^ Fahey 1946, p. 37.
  5. ^ a b "The Rise and Demise of a Weapon, Part Four." Air Enthusiast, June 1972, p. 320.
  6. ^ Bowers 1990, p.264.
  7. ^ Miller 2001, p.207.
  8. ^ Meaden February 1990, p. 44.
書籍