ある男 | ||
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著者 | 平野啓一郎 | |
発行日 | 2018年9月30日 | |
発行元 | 文藝春秋 | |
ジャンル | 長編小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判上製カバー装 | |
ページ数 | 360 | |
公式サイト | 『ある男』特設サイト | |
コード | ISBN 978-4-16-390902-8 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『ある男』は、平野啓一郎による日本の長編小説。『文學界』2018年6月号に掲載されたのち、2018年9月30日に刊行された。第70回読売文学賞受賞。2022年に石川慶が監督を務め、妻夫木聡主演で実写映画化された。第46回日本アカデミー賞で最優秀作品賞に選出された。
横浜在住だった里枝は離婚し、幼い息子を連れて故郷の宮崎に帰り、そこで出会った谷口大祐と再婚、新たに生まれた女児と4人で静かに暮らしていたが、数年後に大祐は事故で他界してしまう。ところが、大祐が長年疎遠にしていた兄・恭一が法要に訪れ、遺影に写っているのは大祐ではないと言い出した。
自分が結婚していた男が誰なのか悩み、離婚調停で世話になった弁護士・城戸章良に身元調査を依頼する里枝。城戸は本名不詳の男をX(エックス)と呼んで、忙しい弁護業務の傍ら、調査を始めた。
戸籍を売買して逮捕され、収監されている小見浦という老人と面会する城戸。小見浦はひと目で城戸を朝鮮人だと見抜き、からかうばかりで多くを語らなかった。しかし、後日に城戸に絵葉書を寄越し、曽根崎という男の名前を伝えて来た。
帰化した在日朝鮮人である城戸は、裕福な妻の実家と付き合うストレスに悩んでいた。妻に里枝との仲を疑われつつ、調査を進める城戸。本物の谷口大祐は実家を継いだ兄と折り合いが悪く出奔し、大阪で暮らしたことが分かった。大阪で大祐の恋人だった美涼に話を聞く城戸。
死刑囚の描いた絵の展覧会で、生前にXが描いた絵と似た絵を見つける城戸。その絵を描いた強盗殺人犯の小林謙吉は刑死していたが、誠という息子がいた。Xの写真を関係者に見せて誠がXだと突き止める城戸。誠は前途有望なプロボクサーだったが、父親が殺人犯だと知られることを恐れて挫折し、その後の消息は誰も知らなかった。
里枝の夫は誠だと分かったが、法律上、里枝の一家は結婚前の旧姓に戻ることになる。中学生に成長した息子に、これまで父親の墓を作れなかった理由を誠実に話す里枝。
美涼は本人に成りすましてフェイスブックを作り、谷口大祐という名前と夫の写真を掲載し続けていた。本物の大祐をおびき出す作戦だったが、ある日、曽根崎という男から、「偽物のサイトを閉鎖しろ」とのコメントが書き込まれた。このサイトの大祐が偽物と分かる曽根崎こそが本物の大祐だと確信して連絡を取り、恋人の美涼と対面させる城戸。本物の谷口大祐は自分を取り戻した。
実は誠は2回も名前を変えていた。小見浦から曽根崎の戸籍を買った後に、谷口大祐と名前を交換したのだ。全てを解決した城戸は日常業務に戻り、妻との仲も改善したかに見えたが、妻は浮気をしていた。
一方、里枝と話して父親について納得した息子は、幼い妹に、いずれ自分が父のことを説明すると頼もしい言葉を口にした。
ある男 | |
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監督 | 石川慶 |
脚本 | 向井康介 |
原作 | 平野啓一郎 |
製作 |
田渕みのり 秋田周平 |
製作総指揮 | 吉田繁暁 |
出演者 |
妻夫木聡 安藤サクラ 窪田正孝 清野菜名 眞島秀和 仲野太賀 真木よう子 柄本明 |
音楽 | Cicada |
撮影 | 近藤龍人(J.S.C.) |
編集 | 石川慶 |
制作会社 | 松竹撮影所 |
製作会社 | 「ある男」製作委員会 |
配給 | 松竹 |
公開 | 2022年11月18日 |
上映時間 | 121分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 5億100万円[1] |
2022年11月18日に公開された。監督は石川慶、主演は妻夫木聡[2][3]。第79回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門正式出品作品[4]。第47回報知映画賞作品賞受賞。第44回ヨコハマ映画祭 脚本賞・撮影賞受賞。第46回日本アカデミー賞 最優秀作品賞を含む8つの最優秀賞を受賞[5]。
賞 | セレモニー開催日 または発表日 |
カテゴリー | 対象 | 結果 | 出典 |
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第47回報知映画賞 | 2022年11月30日 | 作品賞 | ある男 | 受賞 | [19] |
第44回ヨコハマ映画祭 | 日本映画ベストテン | ある男 | 2位 | ||
脚本賞 | 向井康介 | 受賞 | |||
撮影賞 | 近藤龍人 | 受賞 | |||
助演女優賞 | 河合優実 | 受賞 | |||
第46回日本アカデミー賞 | 2023年3月10日 | 最優秀作品賞 | ある男 | 受賞 | [5] |
最優秀監督賞 | 石川慶 | 受賞 | |||
最優秀脚本賞 | 向井康介 | 受賞 | |||
最優秀主演男優賞 | 妻夫木聡 | 受賞 | |||
最優秀助演男優賞 | 窪田正孝 | 受賞 | |||
最優秀助演女優賞 | 安藤サクラ | 受賞 | |||
最優秀録音賞 | 小川武 | 受賞 | |||
最優秀編集賞 | 石川慶 | 受賞 |