『うらぎり者は去れ』(原題:Posse Cat)は「トムとジェリー」の短編作品の一つ。1954年1月30日公開。
ここはアメリカ西部。とあるガンマンは食事を作る度にジェリーの被害に遭っていた。今日もソーセージをジェリーの投げ縄に攫われてしまう。そんな彼は、ネズミを捕まえようともせず食事を請求する飼い猫のトムに対し堪忍袋の緒を切らす。そして七面鳥のローストやグレービーソースをかけたマッシュポテトなどの美味そうな食事を見せ付けた上で、「ネズミを退治するまで、お前の食事はお預けだ!」との最後通告を出した。
トムは早速ジェリーを捕まえようとするが、食事にありつけるとわかると条件反射的に食いついてしまう習性に敵わず、ヘマの連続で主人を怒らせ拳銃の乱射を受けるばかり。そんな時、ジェリーが食事の半分を代償にわざと捕まることを提案し誓約書を提示。それに同意したトムはジェリーを退治する芝居を行い、主人からねぎらいの言葉と共に食事を与えられた。
そこへジェリーが「これ忘れたの?」と誓約書を見せびらかす。トムは「そんなもの知るか」と言わんばかりに誓約書を拳銃でズタズタにした。激怒したジェリーはトムの顔面にご馳走の乗ったプレートをぶちまけ、逆上したトムは家畜用の焼印を用いてジェリーに反撃しようとする。ところが勢い余ってその焼印を思いきり主人の尻に押し付けてしまう。
慌てて逃げるトムと怒り狂い二丁拳銃を乱射しつつ追いかけるガンマン。地平線の彼方へ消えてゆく2人を横目に、ジェリーはゆっくりと七面鳥のローストを平らげるのだった。