勝山永平寺線 | |||
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基本情報 | |||
国 | 日本 | ||
所在地 | 福井県 | ||
起点 | 福井駅 | ||
終点 | 勝山駅 | ||
駅数 | 23駅 | ||
路線記号 | E | ||
開業 | 1914年2月11日 | ||
全通 | 1918年9月1日 | ||
部分廃止 | 1974年8月13日 | ||
休止 | 2001年6月24日 | ||
再開 | 2003年10月19日 | ||
所有者 | えちぜん鉄道 | ||
運営者 | えちぜん鉄道 | ||
使用車両 | えちぜん鉄道#車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 27.8 km | ||
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) | ||
線路数 | 単線 | ||
電化方式 | 直流600 V 架空電車線方式 | ||
最高速度 | 65 km/h[1] | ||
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停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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勝山永平寺線(かつやまえいへいじせん)は、福井県福井市の福井駅から福井県勝山市の勝山駅までを結ぶえちぜん鉄道の鉄道路線である。
2003年にえちぜん鉄道へ譲渡されるまでは京福電気鉄道(京福電鉄)によって運営され、路線名は越前本線(えちぜんほんせん)と称していた。福井から九頭竜川に沿って織物の町、勝山を結んでいる。京福時代の1974年までは、勝山から先の福井県大野市の京福大野駅まで路線が延びていた。また、途中の永平寺口駅(当時は東古市駅)からは曹洞宗の大本山である永平寺への参詣路線として永平寺線が分岐していた。
福井駅 - 勝山駅間の全線を通して運行される列車が基本だが、平日の朝には福井駅 - 永平寺口駅間の区間列車が下り1本・上り2本運転されている[2]。日中時間帯は毎時2本が運行されており、この時間帯の半数の列車は比島駅を通過する。
平日の朝には快速列車が福井行きのみ運転されている[2]。快速列車は勝山駅から松岡駅まで通過運転、松岡駅から終点の福井駅まで各駅に停車する。通過運転区間の途中停車駅は発坂駅・越前竹原駅・山王駅・永平寺口駅である。
勝山駅の始発列車は5時20分発と早く、北陸新幹線との接続が図られている。以前は、週明けの月曜日(ハッピーマンデーなどで休日の場合は翌日)早朝に、勝山5時発で快速運行を行う「めざましトレイン」が運行されていたが、2019年(令和元年)10月1日のダイヤ改正で廃止され、代わりに定期列車の始発が繰り上げられた[3]。福井駅の終電は23時8分発であったが、北陸新幹線の最終列車に接続するため2024年(令和6年)3月16日からは23時20分発に繰り下げられ、勝山駅終着時刻は日付を跨ぐようになった[2]。
福井口駅に車庫がある関係で、福井駅 - 福井口駅間に回送列車があり、福井発の始発列車も福井口から回送されてくる。2024年3月16日のダイヤ改正で福井口駅 → 永平寺口間に下り1本回送列車が設定された。勝山駅では車両の夜間滞泊を行っている。
基本的にワンマン運転だが、昼間の列車には女性アテンダントが乗務し、乗車券の販売・回収や車内アナウンス(観光・接続案内)、高齢者などの乗車・下車のサポートを行う。ただしドアの開閉は運転士が担当する。
1980年代は1時間あたり福井駅 - 東古市駅(現在の永平寺口駅)間が2本、東古市駅 - 勝山駅間が1本だったが、越前大仏の落慶法要で勝山まで2本に戻された。
京福電鉄時代は朝夕に特急・急行があり[4]、終電は22時台半ばと早かった。
福井 | 新福井 | 福井口 | 越前開発 | 越前新保 | 追分口 | 東藤島 | 越前島橋 | 観音町 | 松岡 | 志比堺 | 東古市 | … | 山王 | 越前竹原 | 小舟渡 | 保田 | 発坂 | 比島 | 勝山 | 備考 | |
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2000年[5] | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | — | — | — | — | ● | — | ● | ● | — | — | ● | — | ● | 朝上り1本設定 |
福井 | 新福井 | 福井口 | 越前開発 | 越前新保 | 追分口 | 東藤島 | 越前島橋 | 観音町 | 松岡 | 志比堺 | 東古市 | … | 山王 | 越前竹原 | 小舟渡 | 保田 | 発坂 | 比島 | 勝山 | … | 京福大野 | 備考 | |
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1971年[4] | ● | ● | ● | — | — | — | — | — | — | ● | — | ● | — | ● | — | ● | — | ● | — | ● | — | ● | |
1986年[6] | ● | ● | ● | — | — | — | ● | — | — | ● | — | ● | — | ● | ● | — | — | ● | — | ● | 廃止 | 朝上り1本、夕下り1本設定 | |
2000年[5] | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | — | ● | ● | — | ● | — | ● | ● | — | — | ● | — | ● | 夕上り1本設定 |
福井 | 新福井 | 福井口 | 越前開発 | 越前新保 | 追分口 | 東藤島 | 越前島橋 | 観音町 | 松岡 | 志比堺 | 永平寺口 | … | 山王 | 越前竹原 | 小舟渡 | 保田 | 発坂 | 比島 | 勝山 | 備考 | |
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2010年[4] | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | — | ● | — | ● | ● | — | — | ● | — | ● | 朝上りのみ設定 |
福井県立恐竜博物館のリニューアルに合わせ、2023年7月15日から、冬季を除く土休日や夏休み期間の毎日、観光列車として「恐竜列車」が福井駅 - 勝山駅間に運転されている[7][8]。車両は元静岡鉄道1000形を改造したMC8000形電車を使用し、車体や車内に恐竜に関する装飾が施されている。途中停車は旅客の乗降を扱わない運転停車のみで、福井駅 - 勝山駅間の所要時間は約55分。乗車は予約制で、1日フリーきっぷと勝山市内バス乗り放題、福井県立恐竜博物館常設展観覧料、恐竜列車特別料金がセットの「恐竜列車セット券」の購入が必要となる。福井発勝山行きの下りのみの運転であったが、2024年3月16日から帰り便として上りの勝山発福井行きも運転されている[9]。帰り便も予約制だが運賃と恐竜列車特別券で利用できる。
2014年から2022年までは、在来車両による「きょうりゅう電車」が土休日などに福井駅 → 勝山駅間で下りのみ1本運転されていた[10]。途中停車は旅客の乗降を扱わない運転停車のみで、福井駅 - 勝山駅間の所要時間は約43分。「DINOSAUR EXPRESS」のヘッドマークを掲出して運行された。車内には恐竜のモニュメントが設置され、福井県立恐竜博物館監修の映像やアナウンスが流される。予約制で乗車には乗車券とは別に500円の特別券が必要であった(列車単体で予約できた)[11]。
勝山永平寺線の輸送実績[12][13]を下表に記す。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度 | 輸送実績(乗車人員):万人/年度 | 輸送密度 人/1日 |
特 記 事 項 | ||
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通勤 通学 定期 |
定期外 | 合計 | |||
2003年(平成15年) | 25.1 | 35.2 | 60.3 | ||
2004年(平成16年) | 47.4 | 55.9 | 103.3 | ||
2005年(平成17年) | 54.6 | 61.7 | 116.3 | ||
2006年(平成18年) | 57.1 | 62.2 | 119.3 | ||
2007年(平成19年) | 59.4 | 64.5 | 123.9 | ||
2008年(平成20年) | 62.2 | 64.3 | 126.5 | ||
2009年(平成21年) | 63.2 | 61.5 | 124.7 | ||
2010年(平成22年) | 62.9 | 61.5 | 124.4 | ||
2011年(平成23年) | 66.4 | 61.9 | 128.4 | ||
2012年(平成24年) | 67.7 | 61.9 | 129.5 | ||
2013年(平成25年) | 66.3 | 63.0 | 129.3 | ||
2014年(平成26年) | 67.8 | 61.3 | 129.2 | ||
2015年(平成27年) | 69.0 | 67.3 | 136.3 | ||
2016年(平成28年) | 70.1 | 69.6 | 139.6 | ||
2017年(平成29年) | 68.0 | 69.5 | 137.5 | ||
2018年(平成30年) | 69.5 | 71.0 | 140.5 | ||
2019年(令和元年) | 70.0 | 66.9 | 136.9 | ||
2020年(令和 2年) | 57.2 | 41.1 | 98.3 | ||
2021年(令和 3年) | 65.5 | 44.3 | 109.8 | ||
2022年(令和 4年) | 69.2 | 54.8 | 124.1 |
交換可能駅に誤出発防止のためのATS-SWと、福井や福井口(福井方)に速度照査ATSが設置されている(15km/hの速照)。
また、えちぜん鉄道ではJR福知山線脱線事故に伴い、安全性向上の観点からカーブの手前への速度照査ATSの設置をした。ATS形式はATS-Pなどの単独速度照査タイプではなく、従来から私鉄でよく使われている速度照査方式に準じたもので、ATS-SWをある程度の間隔で2個設置し、通過時間から速度を割り出す方式である。設置箇所は以下の通り(15、35、40、45Km/hの速照)。
また、踏切の異常を感知すると警告する「特殊信号発光機(点滅形)」がある。
福井県で電源開発を行っていた京都電燈の手により、1914年に越前電気鉄道として新福井 - 市荒川(現在の越前竹原)間が開業したのが始まり。福井県下初の電気鉄道であった。同年中に大野口まで開業し、福井と大野が結ばれた。
配電統制令により、解散することになった京都電燈の鉄軌道事業を1942年に京福電気鉄道が継承。同社福井支社の越前本線となった。
自家用車の普及などで1960年代以降になると不採算区間の合理化が行われ、国鉄越美北線とも競合する越前本線の勝山 - 京福大野間が1974年に廃止される。
残る区間も維持してきたが、京福電気鉄道は1992年に越前本線の東古市以東と永平寺線の廃止を表明し、県などが行政支援を講じてきた。しかし、2000年と2001年に列車衝突事故(京福電気鉄道越前本線列車衝突事故を参照)を起こし休止となり、2003年にえちぜん鉄道へ譲渡され、越前本線から勝山永平寺線と改称して運行が再開された。
なお北陸新幹線の整備計画により新福井 - 福井口間は2006年4月9日に単線化され、新福井 - 越前開発間についても本路線の高架化用地確保のため2015年9月27日に単線化。福井 - 新福井間も2018年6月24日の福井 - 福井口間の正式高架線切替に伴って単線化し、全線が単線となった。
この節の加筆が望まれています。 |
勝山 - 大野口間が開通した1914年当時、勝山側の下荒井から大野側へは、山を川沿いに大きく迂回(一部区間は旧・下荒井隧道)する線形であったが、1924年に直線的な経路で大野側に抜ける下荒井隧道(トンネル)を開通させた。トンネル幅が狭く高さも低いため、勝山方面からの通過できる車両が限られており、勝山 - 京福大野間では、251形電車などの比較的小型の車両しか使用されなかった。 トンネル内の架線は天井の低さからシンプルカテナリーに出来ず直接吊架式で、パンタグラフ摺り板と懸垂碍子との衝突事故を防ぐため、22km/hの速度制限がかけられていた。 勝山側トンネル向かいにある下荒井六呂師口駅の駅舎は、この区間の廃線後、そのまま個人の所有となり現在も使われている。
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ [33] | 営業キロ [33] | 快速 | 接続路線 | 所在地 |
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E1 | 福井駅 | - | 0.0 | ● | 西日本旅客鉄道:北陸新幹線 ハピラインふくい:ハピラインふくい線 福井鉄道:福武線 (F22:福井駅停留場) |
福井市 |
E2 | 新福井駅 | 0.5 | 0.5 | ● | ||
E3 | 福井口駅 | 1.0 | 1.5 | ● | えちぜん鉄道:三国芦原線 | |
E4 | 越前開発駅 | 0.9 | 2.4 | ● | ||
E5 | 越前新保駅 | 1.0 | 3.4 | ● | ||
E6 | 追分口駅 | 1.0 | 4.4 | ● | ||
E7 | 東藤島駅 | 0.9 | 5.3 | ● | ||
E8 | 越前島橋駅 | 0.7 | 6.0 | ● | ||
E9 | 観音町駅 | 1.3 | 7.3 | ● | 吉田郡 永平寺町 | |
E10 | 松岡駅 | 1.1 | 8.4 | ● | ||
E11 | 志比堺駅 | 0.9 | 9.3 | ↑ | ||
E12 | 永平寺口駅 | 1.6 | 10.9 | ● | ||
E13 | 下志比駅 | 1.0 | 11.9 | ↑ | ||
E14 | 光明寺駅 | 0.8 | 12.7 | ↑ | ||
E15 | 轟駅 | 1.5 | 14.2 | ↑ | ||
E16 | 越前野中駅 | 1.5 | 15.7 | ↑ | ||
E17 | 山王駅 | 1.5 | 17.2 | ● | ||
E18 | 越前竹原駅 | 2.1 | 19.3 | ● | ||
E19 | 小舟渡駅 | 1.9 | 21.2 | ↑ | ||
E20 | 保田駅 | 1.9 | 23.1 | ↑ | 勝山市 | |
E21 | 発坂駅 | 1.4 | 24.5 | ● | ||
E22 | 比島駅 | 1.9 | 26.4 | ↑ | ||
E23 | 勝山駅 | 1.4 | 27.8 | ● |
勝山駅 - 蓬生駅 - 大袋駅 - 嵭崎信号所 - 下荒井六呂師口駅 - 新在家駅(貨) - 中津川駅 - 大野口駅(貨) - 京福大野駅
※駅名は廃止時点のもの。嵭崎信号所はこの区間廃止前の1970年に廃止。 廃止区間は京福バスの勝山・大野線が代替しているが、勝山駅と大野市境近くの下荒井を除く勝山市区間では九頭竜川の対岸側を通る。