さや侍 | |
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監督 | 松本人志 |
脚本 | 松本人志 |
製作 |
大崎洋 榎本善紀(代表) |
製作総指揮 | 白岩久弥 |
出演者 |
野見隆明 熊田聖亜 板尾創路 柄本時生 りょう ROLLY 腹筋善之介 清水柊馬 竹原和生 伊武雅刀 國村隼 |
音楽 | 清水靖晃 |
撮影 | 近藤龍人 |
編集 | 本田吉孝 |
製作会社 |
「さや侍」製作委員会 吉本興業 京楽産業. |
配給 | 松竹 |
公開 | 2011年6月11日 |
上映時間 | 103分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 6億3100万円[1] |
『さや侍』(さやざむらい)は、2011年6月11日公開の日本映画で、松本人志監督作品第3作である。第64回ロカルノ国際映画祭正式出品作品。第一回インターナショナル・コメディー・フィルム・フェスティバル上映作品。
ある出来事がきっかけになって刀を捨て鞘のみを持つようになった脱藩浪人・勘十郎の生き方を描く。
主演は演技未経験の一般人の野見隆明。野見はフジテレビ系『働くおっさん人形』および『働くおっさん劇場』にて松本と共演しており、その縁もあって抜擢されたものの、松本の意向により本人には映画の撮影だということも監督が松本であることも知らされず「野見を映像として残すDVDソフトの製作」と偽って台本も渡されないままで撮影され、撮影の合間では共演者は緊張感を持たせるために野見と会話してはいけなかった[2]。
全国215スクリーンで公開され、2011年6月11、12日の初日2日間で興収1億2387万200円、動員9万652人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第8位となった[3]。
フランス政府出資の私立文化施設シネマテーク・フランセーズで、大日本人、しんぼるとともに特集上映された[4]。
伊香藩水位微調役だった野見勘十郎はある出来事がきっかけで脱藩し、賞金首になりながらも娘のたえを連れてあてのない逃避行を続けていた。勘十郎は藩にいた際にある出来事がきっかけで刀を捨て、腰に鞘のみを備えていた。
勘十郎親子は多幸藩の追手によってついに捕われてしまう。多幸藩藩主はたいそう変わり者で、勘十郎に対して奇抜な試練を与えた。それは「三十日の業」というもので、母を亡くした悲しみで笑顔を忘れてしまった若君に対し勘十郎が1日1芸を披露し、その間に笑わせることができたら無罪放免、できなければ切腹というものだった。
多幸藩では、藩主の意向によりこの藩で捕まった罪人は、若君を笑わせることになっている。一日一芸で30日の間に若君を笑わせなければ切腹、一度でも笑わせることができれば無罪放免となる。
芸は、城内の広場で披露することになっていて、若君や城の中の者のみが見物できる。ただし、数日過ぎた頃に評判を聞きつけた町人たちの見物が許されている。
芸を披露すると若君(実際には藩主)の判断を仰いで、家老から「切腹を申し付ける!」と毎日告げられる。続けて家来の一人が「残り29日!」などと実際に切腹するまでの残り日数が伝えられる。
平吉によるとこれまでに10数人の罪人が『三十日の業』に挑戦しているが、誰一人若君を笑わせた者はいないとのこと。