『とっとこハム太郎』(とっとこハムたろう)は、河井リツ子による漫画・絵本作品。および、それを原作としたアニメ作品。
原作については、かつては小学館の各誌に連載されていた。現在はそれらを復刻した書籍などが発売されている。
ハムスターのハム太郎(ハムたろう)とその周辺の人々およびハムスターのお話(なお、原作の漫画・絵本ではハム太郎は1匹ではなく、複数のハムスターの名前であり、それぞれ飼い主も違う。#キャラクターとしてのハム太郎を参照)。
1997年に『小学二年生』編集長(当時)の黒川和彦が子供に人気のハムスターを主人公とした作品を連載することを思いつき、作者として実際にハムスターを飼っている河井リツ子が抜擢された。同年4月号の『小学二年生』で連載が開始。アニメ化以前のタイトルは「とってもハム太郎」だった[1]。
人気の高さから、翌年以降も連載されることとなった。1999年にはさらに人気を高めるため、小学館社内に「とっとこ委員会」を設置、メディアミックスによって大々的に本作を売り出すことになった。アニメの放送より早く、同年夏に放映された「小学一年生」のテレビコマーシャルにハム太郎が登場している。
2000年7月7日にテレビ東京系列でアニメの放送が始まると、平日(金曜日)6時台のアニメ番組としては異例の10%もの視聴率を記録、その人気は小学校就学前の幼児にまで広がった。そして、翌2001年には『ドラえもん』や『ポケットモンスター』と肩を並べる人気キャラクターにまで成長した。
しかし、アニメ枠の移動と後番のバラエティ番組『ロンブーの怪傑!トリックスター』の開始に際して、2006年3月31日をもって金曜夜での放送は終了した。地方局での遅れネットも順次終了(ほとんどの局で後継番組として『きらりん☆レボリューション』へ交代となった)。
その後、新シリーズ『とっとこハム太郎は〜い!』を経て、『のりスタは〜い!』内の1コーナーに移動、縮小放送のあと2008年3月26日をもって終了。
2011年4月からアニメセレクション+バラエティパートなどを組み合わせた『とっとこハム太郎 でちゅ』を放送。2012年4月に『とっとこハム太郎』(2012年版)に改題・一部リニューアルの上、2013年3月まで放送された(なおミニコーナー化の時には一部の独立局でも放送されていた)。
2010年代中期以降はTwitterアカウントで、「ハム太郎」が適宜いろいろな事をツイートするという形で継続されていたが、2017年の20周年直後(8月8日)以降それも途絶えていた。しかし、約11ヶ月後の2018年7月、原作に近しいイメージのアイコンにリニューアルするなどしてアカウント書き込みが復活[2]。程無くして同年8月1日には小学館の公式サイトもフルリニューアルした[3]。その後はツイートに加え、原作書籍の復刻や新作グッズの販売などを中心に展開している。
漫画・絵本ではハム太郎は1匹ではなく、複数のハムスターの名前である。
- 「ゆかりちゃん」に飼われているハム太郎。別名、元祖ハム太郎。小学館ワンダーランドブックス・ぴっかぴかコミックス『とっとこハム太郎』『とっとこハム太郎 その2でちゅ』の主人公。「小太郎」(雄)と「花子」(雌)の間に生まれた8匹のハムスターの中の1匹。
- 1.のハム太郎と、「もも」(雌)との間に生まれたハム太郎。ひまわりの花を探しに冒険の旅に出た。
- 1.および2.のハム太郎の子孫で、西暦2086年に生息するハム太郎。小学館ワンダーランドブックス『とっとこハム太郎 大ぼうけんでちゅ』の主人公。
- 1.の子供の「ハム助」(雄)と「だんご」(雌)の間に生まれたハム太郎。あっくん(楠本あつし)のおじいさんが経営するペットショップにて12匹の「ハムちゃんず」と暮らす。小学館ワンダーランドブックス『とっとこハム太郎 ハムちゃんずでございまちゅ』(1 - 3)、ぴっかぴかコミックス『とっとこハム太郎 ハムちゃんず』(1 - 3)の主人公。アニメ版『とっとこハム太郎』のハム太郎の元になっている。
- 1.の子供の「ハム吉」(雄)と「ハム菜」(雌)の間に生まれたハム太郎。1匹だけ迷子になり、「あいちゃん(安藤あい)」に助けられた。小学館ワンダーランドブックス『とっとこハム太郎 あいしてるでちゅ』の主人公。
- 1.の子供の「さくら」(雌)と「菊正宗」(雄)の間に生まれたハム太郎。「あんなちゃん」の家で生まれた。絵本『ハム太郎のとっとこえほんでちゅ』(1 - 2)の主人公。
- 森の中で暮らすハム太郎。1. - 6.との血縁関係はない。12匹のハムスターの子供をもつ父親である。単行本未収録作品の主人公。
アニメ版の世界を元にしている。
- 2000年9月8日に3,800円で発売。ジャンルは占いゲーム。
- とっとこハム太郎2 〜ハムちゃんず大集合でちゅ〜(ゲームボーイカラー)
- 2001年4月21日に3,800円で発売。ジャンルはアドベンチャーゲーム。
- 2002年5月31日に4,800円で発売。ジャンルはアクションアドベンチャー。
- とっとこハム太郎4 〜にじいろ大行進でちゅ〜(ゲームボーイアドバンス)
- 2003年5月23日に4,800円で発売。ジャンルはアクションアドベンチャー。
- とっとこハム太郎 〜ハムハムスポーツ〜(ゲームボーイアドバンス)
- 2004年7月15日に4,571円で発売。ジャンルはスポーツゲーム。
- 2005年12月1日に4,571円で発売。ジャンルはナゾナゾ(クイズアドベンチャー)。
- 2007年3月15日に4,800円で発売。
- 2001年12月に3,980円で発売。
- とっとこハム太郎 とっとこたのしく あいうえお 〜まぼろしの ひかるたねを みつけるのだっ!〜(キッズコンピュータ・ピコ)
- 2004年5月14日に3,980円で発売。
- とっとこハム太郎 おえかきいっぱい! ハムちゃんず!(キッズコンピュータ・ピコ)
- 4,980円で発売。
- 2003年に発売。
- とっとこハム太郎 ハムハムおんがくぱらだいちゅ!(スーパーテレビパソコン)
- 2004年10月25日に3,980円で発売。
アニメ版の世界を元にしている。
- 2002年に発売。
- 2003年に発売。
- 2003年に発売。
- 書籍売り上げ
- ビデオ売り上げ
- CD(コロムビア)の売り上げ
- シングル20万枚(4枚計、2001年6月時点)[5]
- アルバム15万枚(2001年6月時点)[5]
- 合計35万枚(2001年6月時点)[5]
- ゲームソフト売り上げ
- 「とっとこハム太郎」「とっとこハム太郎2」の合計で100万本[5]
- 「とっとこハム太郎2〜ハムちゃんず大集合でちゅ〜」は、2001年のゲームソフト売り上げ年間13位[6]
- 「とっとこハム太郎3〜ラブラブ大冒険でちゅ〜」は、2002年のゲームソフト売り上げ年間38位[7]
- キャラクター商品数
- キャラクター商品の売上額
- テレビ東京
- テレビ東京番組一覧
- テレビ東京系アニメ
- 小学館
- ハムスター
- 笑う犬(このアニメをパロディー化した企画「ニコニコプンスカハムえもん」があった)
- 静岡ガス(静岡ガスのサービス店『エネリア』のイメージキャラクターに起用)
- ピザーラ
- のりスタ!
- 富士急ハイランド - 園内に「ハムハムどきどき!おうこく」というハム太郎のゾーンがあった。また、同園オリジナルキャラクターの「ふじQくん」が存在していた。
- 港南区(横浜市の住宅街。坂が多くて非常に起伏が激しく、このあたりの住宅街がモデルである)
- サンライズ - タイアップしてハムスターのエサ「とっとこハム太郎ハムスターのごはん」を出していてCMにはハム太郎も出ていた他、アニメのスポンサーでもあった。
- タイ王国 - 主題歌「ハム太郎とっとこうた」の歌詞を税金を浪費している政府を風刺した内容に変えた替え歌にして、若者たちがそれを歌って反政府デモを行っている[9]。同様にキャラクターのハム太郎もタイにおいて反政府デモのシンボルとして扱われている[10]。ハム太郎がシンボルとして使われた理由にデモ参加者の一人は「歪んだ社会構造のもとで将来への見通しが立たない自分たちをカゴのなかのハムスターに見立てた」と説明している[11]。