ようこそ、わが家へ | ||
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著者 | 池井戸潤 | |
発行日 | 2013年7月10日 | |
発行元 | 小学館 | |
ジャンル | サスペンス、ミステリ | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 文庫判 | |
ページ数 | 448 | |
公式サイト | www.shogakukan.co.jp | |
コード | ISBN 978-4-09-408843-4 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『ようこそ、わが家へ』(ようこそ、わがやへ)は、池井戸潤の小説。2005年秋号から2007年冬号まで、文芸誌「文芸ポスト」(小学館)に6回にわたって掲載された後、加筆修正し巻末に村上貴史の解説を収録して2013年7月10日に同社から文庫オリジナルとして刊行された。
2014年8月に、NHKラジオ第1放送でラジオドラマ化された。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
ある夏の日、倉田太一は会社帰りに混雑している駅のホームで、割り込み乗車の男を注意した。バスを乗り継いで帰宅の途中、その男に尾行されていることに気が付く。冷や汗をかきながらも何とか巻いて帰宅するが、その翌朝から倉田家に対する執拗な嫌がらせが始まった。エスカレートする嫌がらせに、警察に被害届を出し、防犯カメラも設置する。しかし、空き巣の痕跡を見つけ、さらに盗聴器まで見つかった。
一方職場では、営業部長の不正を疑ったことから、勤務先でもトラブルに巻き込まれて行く。
2014年8月31日から10月5日まで、NHKラジオ第1放送「新日曜名作座」にて、全6回放送された[1]。
ようこそ、わが家へ | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 |
池井戸潤 『ようこそ、わが家へ』 |
脚本 | 黒岩勉 |
演出 |
中江功 谷村政樹 相沢秀幸 |
出演者 |
相葉雅紀 沢尻エリカ 有村架純 佐藤二朗 山口紗弥加 眞島秀和 堀内敬子 足立梨花 藤井流星 高田純次 竹中直人 市川猿之助 近藤芳正 南果歩 寺尾聰 |
エンディング |
嵐 「青空の下、キミのとなり」 |
製作 | |
プロデューサー | 羽鳥健一 |
制作 | フジテレビ |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2015年4月13日 - 6月15日 |
放送時間 | 月曜21:00 - 21:54 |
放送枠 | フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ |
放送分 | 54分 |
回数 | 10 |
フジテレビ番組紹介サイト | |
特記事項: 初回・2話・最終話は15分拡大(21:00 - 22:09)。 |
2015年4月13日から6月15日まで毎週月曜日21時 - 21時54分に、フジテレビ系の「月9」枠で放送された。主演は相葉雅紀[2]。
月9初のサスペンスタッチのホームドラマである[3]。次回予告がなく、代わりに次週までの1週間の間、番宣CMを次回予告扱いとしている。
倉田健太は、ごく平凡な家族とともに暮らす29歳で出版物の装丁などを手がける個人事務所で働いていた。自分のことを臆病者だという彼はある日、仕事がうまくいかない鬱憤もあってか、電車の列に割り込もうとするニット帽をかぶった男を注意してしまう。健太は電車を降りてからの帰り道をその男に尾行され、その日以来、彼の家には執拗な嫌がらせが続くようになる。
そんな時、彼はタウン誌の記者として働く神取明日香という女性と出会う。彼女は例の日に健太がニット帽の男を注意した際、同じ場所に居合わせていた。健太がそれまでにあった嫌がらせを説明すると、彼女はそれに興味を示し、以後の倉田家への嫌がらせを真犯人=名無しさんが見つかるまで取材させてほしいと申し出る。また、健太はこの時から彼女の会社に居候するようになり、明日香も嫌がらせの調査に介入していく。
名無しさんの倉田家への嫌がらせは後を絶たず、次第にエスカレートしていく。そして、ついに健太の妹・七菜は何者かによって盗まれた自分の携帯電話を通じてリベンジポルノの被害にあい、テレビ会社「湾岸テレビ」の最終面接の直前にとどめを刺される。健太は名無しさんへの復讐心を新たにし、家のリビングに設置されている2つの盗聴器の前で嘘の情報を流し名無しさんをおびき寄せようと家族に持ちかける。
そして作戦決行の夜。健太と七菜が自宅で待機していたところ名無しさんが現れ、七菜を名無しさんから庇おうとして健太が玄関前で刺され意識を失ってしまう。警察が捜査した結果、あの夜現れた1人目の名無しさんは、七菜が通う大学の同級生・保原万里江だと判明。万里江は七菜との恋愛トラブルから彼女に嫉妬心を抱いており、彼女を探るためにリビングに仕掛けた盗聴器の情報を元に、別の名無しさんの模倣犯として嫌がらせに便乗していた。その頃、健太の母・珪子の通う陶芸教室の生徒の家で相次いで空き巣被害が報告され、警察が珪子に任意同行を求める。これらは、珪子と同じ教室の生徒である2人目の名無しさん=下村民子が関わっていた。多額の借金を抱えていた民子もまた、楽天的で明るい珪子に対し嫉妬心を抱いており、生徒に送った置き時計に盗聴器を仕掛けて会話を定期的に盗聴していた陶芸教室の講師・波戸清治を利用して、珪子を空き巣の容疑者にみせかけようとした。
その一方で、「ナカノ電子部品」に勤務する健太の父・太一は同僚の西沢とともに部長の真瀬博樹が主導する会社の数々の不正と戦っていた。調査の過程で、「ナカノ電子部品」が「相模ドリル」から購入したドリルの金額が不渡りになっていることが発覚し、「ナカノ電子部品」が約束手形を渡した企業「イーグル精密」に太一が実際に足を運ぶと、そこはすでに倒産していた。太一は必死に会社に訴えるが社長や部下、さらには銀行も真瀬側につき、もはや味方はいないと勘づいた太一は一度は真瀬との戦いを諦めるが、名無しさんにひるまずに戦う健太を見て再度奮起する。最終的に、真瀬が以前から関わりのある社員のいる「イーグル精密」、「相模ドリル」と協力して不正を行っていたことが分かる。真瀬は、17年前に勤めていた会社が倒産した際に「相模ドリル」に借りがあり、業績が悪化した「相模ドリル」の社長に頼まれて「ナカノ電子部品」から「相模ドリル」に不正に資金を融通していた。こうして全てが明らかになったとき、真瀬は初めて太一側に謝罪する。
家の盗聴器を全て無くしたにもかかわらず名無しさんに情報が漏れていることに違和感を感じた健太は、会社にも盗聴器が設置されていることに気づく。その犯人がニット帽をかぶった男=赤崎信二であることに気づいた健太は、明日香とともに赤崎の元へ向かう。赤崎は、例の日に健太が赤崎を注意した際に、自分が好意を抱く明日香が自分のことを覚えていなかったこと、明日香の前でプライドを傷つけられたことを根に持ち、倉田家に嫌がらせをしていた。健太は、赤崎の嫌がらせがきっかけで倉田家に嫌がらせが続くようになり、家族全員が恐怖に怯えたのだと怒りをあらわにし、赤崎は逮捕される。
全てが終わったかのように思われた時、明日香が健太に、赤崎への憎しみから赤崎の自転車のサドルを傷つけたと告白する。明日香は自分のせいで倉田家が狙われるようになったのだと自分を責めたが、健太は明日香をかばう。明日香は事件についての本を完成させ、倉田家に温かく迎え入れられる。そして、倉田家は自分たちの絆を改めて確認する。
2019年8月に行われ、300人が投票に参加した「相葉雅紀の歴代出演ドラマ人気ランキング」では、『僕とシッポと神楽坂』や『マイガール』らを凌ぎ1位を獲得した[14]。
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率[15] |
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第1話 | 4月13日 | 恐怖のゲームが今夜始まる | 中江功 | 13.0% |
第2話 | 4月20日 | 混迷する犯人像と謎の動機 | 11.4% | |
第3話 | 4月27日 | 遂に捉えたストーカーの姿! | 12.0% | |
第4話 | 5月 | 4日ストーカー最接近!遂に家族の反撃が始まる! | 谷村政樹 | 10.0% |
第5話 | 5月11日 | 犠牲者発生!最弱のヒーローが遂に動き出す! | 中江功 | 11.9% |
第6話 | 5月18日 | 妹は絶対に守る!卑劣なストーカーと直接対決! | 谷村政樹 | 12.3% |
第7話 | 5月25日 | 健太を刺したのは誰?遂に犯人の正体が明らかに! | 中江功 | 13.4% |
第8話 | 6月 | 1日ゴメン、僕は母さんを守ることが出来なかった… | 相沢秀幸 | 13.2% |
第9話 | 6月 | 8日あなたがやったんですよね。絶対に逃しませんから! | 谷村政樹 | 12.8% |
最終話 | 6月15日 | 恐怖の日々の終焉!全ての謎の答えが明らかに? | 中江功 | 15.0% |
平均視聴率12.5%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
収録曲(タイトル) / 作曲・編曲 | |||||||||||||||||||
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01 | ようこそ、わが家へ | 得田真裕 | |||||||||||||||||
02 | 恐ろしいゲーム | ||||||||||||||||||
03 | 戦慄のストーカー | ||||||||||||||||||
04 | 職場の敵 | ||||||||||||||||||
05 | 僕は、臆病者 | ||||||||||||||||||
06 | 争い事が怖い | ||||||||||||||||||
07 | 戦いの始まり | ||||||||||||||||||
08 | 名無しさん | ||||||||||||||||||
09 | エスカレート | ||||||||||||||||||
10 | 不可解な事件 | ||||||||||||||||||
11 | 正義のために | ||||||||||||||||||
12 | 家族 | ||||||||||||||||||
13 | またおじゃまします。 | ||||||||||||||||||
14 | 不正疑惑 | ||||||||||||||||||
15 | 嫌がらせ | ||||||||||||||||||
16 | 平穏な生活に戻りたい | ||||||||||||||||||
17 | 身近な恐怖 | ||||||||||||||||||
18 | 逆恨み | ||||||||||||||||||
19 | 家族のために | ||||||||||||||||||
20 | Dancing Shadow | 佐藤彰信 |
フジテレビ系列 月曜21時枠の連続ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
デート
〜恋とはどんなものかしら〜 (2015年1月19日 - 3月23日) |
ようこそ、わが家へ
(2015年4月13日 - 6月15日) |
恋仲
(2015年7月20日 - 9月14日) |